12月8日にモナコで行われた国際オリンピック委員会(IOC)臨時総会で、「開催都市の希望種目提案権」が承認されました。これを受けて、日本では2020年東京五輪での野球・ソフトボールの復活か?とニュースで報道されています。
オリンピックで野球が競技として実施されていたのは1912年ストックホルム大会を最初に1936年ベルリン、1952年ヘルシンキ(フィンランド式野球)、1956年メルボルン、1964年東京、1984年ロサンゼルス、1988年ソウルと公開競技として実施され、1992年バルセロナ~2008年北京は実施競技でした。
日本代表は2000年シドニー大会からプロ選手が出場するようになり、2004年アテネ大会からはプロ選手主体のみで編成されるようになりました。
そもそも、2012年ロンドン大会から野球が除外された理由は、野球の普及率、競技人口の問題がありました。夏季オリンピック男子競技は4大陸75カ国以上で広く普及している競技に限られます。国際野球連盟に加盟している国と地域は124。世界中の競技人口は約3500万人。
例えばサッカーの場合、国際サッカー連盟に加盟する国と地域は208(国連加盟国は193)。2014年ブラジル・ワールドカップ予選に参加した国と地域は203。競技人口は約3億人。ケタは違いますが、決して少ない数字ではありません。
例えばアジアでは日本、韓国、台湾、中国を中心として、フィリピン、タイ、カンボジアといった東南アジアでは11カ国・地域のうち9カ国に野球のナショナルチームがあります。欧州でもフランスやイタリアにもナショナルチームがあります。
ただし、アフリカ大陸では普及していないというのが一番のネックかも知れません。
それに本場米国のMLBはオリンピックを含めて、国際大会には本気で顔を出して来ません。
MLBはワールドシリーズを頂点とする自分たちのリーグが世界最高の舞台だと思っているからでもあります。
2006年から開催されているワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では3月のオープン戦の時期に行われていることもあり、米国がベストメンバーを編成したことはありません。また、各世代ごとのワールドカップも開催されていますが、今年の11月に台湾で開かれた「U21大会」には出場していません。
また、試合時間が長いという件も問題であって、それに呼応するように、10日に全日本野球協会副会長が「社会人野球の7イニングス制」を導入する意向を示し、国を挙げて(?)復活への協力体制を作ろうとしています。
ただし、あくまで「野球」が復活したとしても、それは東京大会から夏季五輪の28競技枠を撤廃し、開催都市が実施競技を提案できる「特例」によるものです。
もしかすると、一回限りとなってしまう可能性もあります。
本当の復活とは継続的に開催され、かつ、米国が本気で臨んでくるようにすることでしょうね。
そのためにも、日本が音頭を取って行きませんと。
(私はアフリカへ野球普及の為に海外青年協力隊にでも入ろうか?)
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