野球小僧

体重増加・マッチョ化計画

プロ野球のキャンプが始まりました。今年も注目選手はたくさんというよりも、全員が注目選手ですが体重増加に取り組んでキャンプインした選手が目立ちます。

オフに100kgオーバーを果たした大谷翔平選手(北海道日本ハムファイターズ)、+5kgで97kgの藤浪晋太郎選手(阪神タイガース)、+10kgで88.5kgとした梶谷隆幸選手(横浜DeNAベイスターズ)、少ないところでは+2kgの田中英祐選手(千葉ロッテマリーンズ)らです。

昨年も菊池雄星選手(埼玉西武ライオンズ)は体重100kg超え、鈴木誠也選手(広島東洋カープ)は+9kg、武田翔太選手(福岡ソフトバンクホークス)の+11kgと目標を持って体重を増やした選手もいます。一方、ただただ重くなった選手も中にはいますが。

過去、シーズンオフに体重増加し、マッチョ化成功の例がダルビッシュ有選手(テキサス・レンジャース)です。
北海道日本ハムファイターズ時代の2010年オフから「アスリートとして肉体を強くすること」を目標に掲げて、一日4、5食。当時、ブログで「吐きそうなくらい。毎日のように体調不良だった」と書きながら、筋トレの量も増やし、サプリメントも効果的に摂取するなどして、約10kg増の100kgでシーズンインしました。その結果、2011年は球速150km/h台を連発し、リーグ最多6完封含む18勝6敗、防御率1.44、自己最多の276奪三振でタイトルを獲得し、オフにレンジャーズへ移籍しました。

一方、1998年頃からケガに悩まされることになった清原和博さん(元オリックスバファローズほか)は、1999年オフにウェイトトレーニングを開始し、肉体改造を始めました。その結果、清原さんは体重増加し、圧倒的なパワーで東京ドームで看板直撃ホームランを連発したりして、2001年には自己最高の121打点を記録しました。しかし、体重が過度に増加した結果、足が遅くなり守備や走塁では衰えが目立ち、ふっせいな生活もあって、以後は大樹増加による下半身への負担が増え、連鎖的なケガに悩まされてしまいます。

トップアスリートのコンディショニングサポートの第一人者として有名な桑原弘樹さんは「ウサイン・ボルトを見てもらうとわかるが、アスリートは体がでかい方が有利。野球の場合、単純にピッチャーの速いボール、バッターのバットスイングの速さを生み出すには、筋力が必要になってきます。しかし、やみくもに筋肉を肥大させると、競技によって、体が扱いにくくなります。競技特性に適応した増量が必要で、ピッチャーと野手によっても、つけなければならない筋肉が違ってきます。つまり筋量を増やすことは、パフォーマンスをアップさせることにつながります。だが、脂肪は力を生み出さないため、どの筋肉をどんな方法で、どんな期間で、どう肥大させるかが重要。体重をただ増やすことに意味はありません」と言っています。

体重増量・マッチョ化作戦はプロ野球だけでなく、高校野球などでも流行しています。でも、個々人の体質などにもよると思いますが、これが正解なのか、どうかなのかですが、桑原さんは体重の増やし方が正しいかが問題だと指摘しています。

「トレーニングと栄養で筋量は増えます。食べることよりトレーニングが最初。どこにどんな筋肉をつけるのかを考えた専門家の指導を受けた正しいトレーニングで、肉体にスイッチを入れ、しかも、ピリオダイゼーション(期分け)と言われるトレーニングの計画性が重要です。急激な増量をすると、脂肪が一緒に増えて、筋肉が動くための効率が落ちます」

オフの間に体を鍛えたいという選手に目的を聞くと、ほとんどの選手は「来シーズンのために」という答えが返ってくるそうですが、そもそもその考えが間違いだそうです。

「3年後に理想の肉体を完成させるイメージを持つべきなのです。体格によって個人差はありますが、一般的には、1か月に2キロ以上を急激に増やすと、脂肪を伴った増量となり筋肉の効率が落ちると言われています。できるならば、1か月に1キロ、5か月で5キロを増やして、次に2か月をかけて3キロを減らす。すると正味の筋肉が2キロ増えたわけです。そういう作業を根気強く続けながら3年後にバランスのとれた肉体を作るのが理想。一日に何食も食べたりして、急ぎすぎる増量は逆効果です」

また、ピッチャーと野手とでは使う筋肉も違ってくるため、その筋肉を効果的に使うため技術も変わってくることもあります。それに、やっぱり体重増加には、関節部分への負担によるケガのリスクもありますので、単に体重増加・マッチョ化すればいいわけでもないことを注意した方がよさそうです。

2014年にTV番組でイチロー選手(マイアミ・マリーンズ)が「アメリカに来ると、みんな体が大きいじゃないですか。一般の人でも僕らよりもデカい人がいっぱい。そこで、力とかパワーを勘違いして肉体を大きくすることは絶対にダメ! これは断言できますね」とインタビューに答えています。

「身体を自由に動かしたり、操ったりという定義なら僕ほど恵まれている選手はいないと思います。結局、こちら(メジャー)には身体は大きいのに走れないとか筋肉が邪魔してスピーディに動けないとかいう選手もいっぱいいる。身体が大きい方が打球がよく飛ぶ、という次元の話ではあまりにも内容が薄いし、そこに僕は当てはまらない。身体が大きいことで疲れやすかったりすることも事実あるわけでね」

つまり、体重増加ではなく、技術として身体の使い方を変えることなのですよね。


コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
テスト入団ですから、年俸は2000万円(プラス出来高)。

それよりも野球が出来る喜びでしょうね。

FA移籍転じて、テスト入団生の「0」からの逆襲に期待しちゃいます。
まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
あぁ、マッチョとマッチ。半日考えちゃいました。
確か、第17代WWWA世界シングル王座獲得でしたよね。あっ、マッハ文珠でした^^;

「落ちぬなら、無理に落とさぬ、この体重(からだ)」です。

まあ、慎ちゃんは、落とそうが、落とすまいが、もうこれ以上は望めないでしょうから。今までの球界を盛り上げていただいた高老者、もとい、功労者に引導を渡すのはドラのピッチャー陣ですから。
eco坊主
あっ、忘れてた!

木村昇吾選手 獅子と契約しましたね!
#0でのリスタート。
頑張って欲しいものです。
eco坊主
おはようございます。

ペアで揃えたスニーカー 
春夏秋と駆けぬけ
離れ離れの冬がくる♪
あっ、 マッチでした^^;

急ぎすぎる増量をしているわけではないですけど・・
落ちないんですよね~
尤も、絶食とかはしていないですけど!!

阿部ちゃんは逆に落としてキャンプインしたんですよね。
彼の場合はやはりちょっと”肥大化”しすぎでしたから。
少しスリム?になって動きも軽やかに怪我無くHR連発!
「吉見、大野、山井(あと誰かいたっけ?w)覚悟しぃ~や!」
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