この冬の基礎体力作りと共に体重を増やして、パワーアップしたいと思っている選手は多いと思います。
最近はプロ野球選手の中でも体重を増やすのが、流行っているようです。
単純な考え方として、消費カロリーよりも摂取カロリーの方が多くなれば基本的に体重が増えるはずなのですが、運動量の多い運動部の場合には消費カロリーが多すぎて、摂取カロリーが間に合っていないということがよくあります。本人は食べているつもりでも、日々の練習に見合っただけのものを食べ切れていないことがあるのです。中には体質的に食べても大きくならない場合もありますので、一概には言い切れませんけど。
ただ、急に体重を増やすとケガの原因になってしまうこともありますので、無理をしないで1ヶ月に1~2kg程度を目標にゆっくりと体重を増やすのが良いそうです。もちろん、体重を増やすことの中身は、体脂肪を増やすのではなく、筋肉量を増やすことですので、トレーニングを上手く組み合わせませんといけません。
●食事の回数を増やす (朝・昼・練習前・練習後・夜など)
●毎食時に乳製品を一品取る (たんぱく質源の確保)
●練習前におにぎり、パンなどの炭水化物をとる (エネルギー源と摂取カロリーの確保)
●練習後は、なるべく早く夕食をとる工夫をする
●朝食をボリュームアップさせてとる (たんぱく質源を必ず)
●体脂肪を増やすような間食はやめて、筋肉をつけるための食事
筋肉の比重(体積あたりの重さ)は1.0~1.1程度、脂肪は0.9程度といわれており、同じ大きさであれば、筋肉は脂肪に比べて重いことが判っています。運動やトレーニングを続けることで筋肉が鍛えられて太くなり、その体積が大きくなれば、体は引き締まってガッチリし体重も重くなると言われています。そして、筋肉量を増やすメリットとして、力を発揮する能力が高くなり、競技力の向上に結びつきやすいことが言われています。
筋肉は自ら力を発揮する原動力として働きますが、脂肪は自らが力を発揮することはなく、単なる「おもり」を背負ってしまっているのです。脂肪がたくさんついて体重が増加しても、おもりが増えただけでパワーアップしなければ、プレーの敏捷性が鈍くなったり、瞬発力が発揮できなかったりといったマイナス要素が目立つ結果となってしまうでしょう。この「筋肉量を増やす」ということです。
また、目安として、月1~2kgというのは、急激に体重を増やすと身体を支える筋力が体重を支持できなくなり、腰、膝、足首などに負担をかけ、ケガの原因となってしまう可能性があるからです。 ですから、少しずつ増やしながら、その体重に見合った筋力を付けることがいいそうです。焦らないことですね。
パワーアップのため、野球がうまくなるためには「筋肉を付けることで体重を増やす」ということを意識して、食事や日常生活を見直してみてください。そして、技術を身に付けることです。
そして、脂肪は力を発揮しない「おもり」です。