信州を紹介します～ なぎそねこ

「ねこ」とは、耳と尻尾と肉球があるネコ目（食肉目）の小型動物で犬に似ていますが、犬より丸みを帯びていて、「にゃー」と高い声で鳴き、昔から犬とともに人類にペットとして広く愛されている生きものです。

ほかにも、

・車輪が1つだけ付いている手押し車、ねこぐるまの略称
・アニメ「DARKER THAN BLACK」シリーズの登場キャラクター
・お笑い芸人。命名者は東京ダイナマイトのハチミツ次郎。本名は瀧崎邦明さん
・三味線のこと
・埼玉西武ライオンズの俗称。主に自嘲ないし蔑視で獅子（ライオン）を猫に置き換えて表現するときに用いられる
・DISH//の楽曲。作詞と作曲はあいみょんさん

などがあります。

さて、「♫ねこはこたつで丸くなるぅ～」と童謡に唄われていますが（「♫ねこ にゃんにゃんにゃん」のツッコミは不要ですから）、寒い日が続いています。そんな日には、こたつで温かくなった「ねこ」を抱っこしたり、ひざの上に置いたりすると、たぶん温かさを感じられると思います。「たぶん」と言うのは我が家には「ねこ」がいないのでわからないからです。

でも、「ねこ」はいなくても、寒さ対策として「ねこ」があります。

昔の家では囲炉裏（いろり）やこたつでは背中が寒かったため、家事仕事や野良仕事などのじゃまにならず、また、脱ぐ必要がないものとして考え出された信州南部伝統の防寒着に「なぎそ ねこ」というものがあります。昔は各家庭で作っていたそうです。


「なぎそ ねこ」は背中の部分だけの「ちゃんちゃんこ」。「ちゃんちゃんこ」とは、一般的に「そでのない綿入れ羽織」のことを言います。還暦のお祝いに赤い袖なし羽織を着る風習があり、これも「ちゃんちゃんこ」です。名前の由来は、「ねんねこはんてん」からだとか、「着て仕事をしている姿が『ねこ』に似ているから」など諸説あります。

2022年にローカルニュースで観たときには、「何これ？」と思いました。そのあと偶然にも奈良井宿で見つけましたので、2023年に91歳になる義母への贈りものとして買って渡しました。

温かく、軽く、そして動きやすくて重宝してもらっています。

本日の「信州を紹介します」は、さっと背おえて優しく背中から身体全体をあたためてくれる、昔の人の知恵が今も受け継がれている「ねこ」でした。

本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。

皆さまにとって、今日という日が昨日よりも特別ないい日でありますようにお祈りいたしております。

また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。