朝方降った雨が周囲の空気をさらに冷やした朝。
中信地区大会への進出は決まったものの、第一代表と第二代表では試合会場と対戦相手では大きく条件が異なります。
それよりも、同じ対戦相手に何度も苦汁を飲まされる訳にはいきません。
勝って弾みを付けたいものです。
決勝戦はS尻中の先攻、K陵中の後攻で試合開始。
1回表の守りは三者凡退で抑える。裏の攻撃は先頭バッターがヒットで出塁し、これを送って1アウト二塁のチャンス。しかし、後続が抑えられて無得点。
2回表も三人で抑える。その裏の攻撃は1アウトから相手のミスで出塁したランナーが二塁。だが、ここも後続が活かせずに無得点に終わる。
3回、4回は両チーム無得点。
5回表。先頭バッターに外野の頭を越える3ベースを打たれ、ノーアウト三塁。次のバッターの時に三塁ランナーがスタート。バッテリーはこれを読んでいて、ボールをウエスト。しかし、バッターはバットを伸ばしてエンドランを決められ、1点を先制される。裏の攻撃はランナーを出せずに無得点。
6回表は三者凡退に抑える。その裏の攻撃。先頭バッターが久しぶりに出塁し、送りバントで1アウト二塁。次のバッターの内野ゴロが内野安打になる間に二塁ランナーが一気にホームへ走り、ようやく同点。次のバッターの時に一塁ランナーが盗塁を仕掛けるもののアウトとなり、チャンスが潰えたと思われたが、このバッターの一打は外野の頭上を越える。二塁から三塁へ。三塁も一気に駆け抜け、ホームへ向かうがホーム前でタッチアウト。逆転ならず。
7回表。先頭バッターを内野のミスで出塁を許すと、一塁のけん制ミスでノーアウト二塁のピンチ。さらに次のバッターの送りバントの処理をミスし、一・三塁とピンチが拡大。ここで次のバッターとの勝負を避けての満塁策。ノーアウト満塁。次のバッターの時に三塁へのけん制で三塁ランナーをアウトにする。1アウト一・二塁と場面が変わったところで、バッターをキャッチャーフライに打ち取り2アウト。そして、その次のバッターを内野ゴロに打ち取ってノーアウト満塁のピンチを無失点で切り抜ける。その裏のサヨナラに期待をするが、得点できずに特別延長戦へと試合は進む。
8回表ノーアウト満塁。先頭バッターの打球はバウンドの高い内野ゴロ。この打球に飛びつき、ボールがグラブに当たるが捕れず、これで打球のコースが変わり、誰もいない外野の間にボールが抜けて行き、バッターランナーまでホームへ戻ってきてしまい、4点を入れられる。その裏の攻撃。先頭バッターの内野ゴロの間に1点を返すものの、後が続かずゲームセット。
S尻中00001004|5
K陵中00000101|2
特別延長での敗戦。負けは負けです。
ただ、相手チームには一歩一歩近いづいて行っています。
でも、何かが足りません。その差が埋まりません。
一体、この差はなんなのでしょうか?
技術的なもの?
ここ数試合の直接対戦を見ても単にヒットの本数を数えても大差はありません。
エラーの数はK陵中の方が多いですが、(たまたま)得点に繋がるような致命的なものは両チームともありません。
一番の違い。
それは勝負所での一本の差だと考えます。それは技術的なものからではなく、気持ち、メンタルの部分から来ている方が大きいのではないのでしょうか。
誰しもチャンスを迎えたときの打席は緊張することでしょう。
でも、その緊張感を
”失敗したらどうしよう”と考え、縮こまったスイングをする、または金縛りにあったようにバットが出ないのか、
”自分がヒーローになれるチャンス”と考えて思いっきりフルスイングできるのか、
こんなところの差が大きいのではないかと。
2008年の北京オリンピック女子ソフトボール金メダルの上野由希子がこんな言葉を残しています。
「最後は気持ちが強い人間が勝ちを取ることができるんだなって、つくづく実感しました」