今年は例年以上にFA選手の動向に注目する年です。大島選手、平田選手、糸井選手に陽岱鋼選手、岸選手や嶋選手など注目選手がたくさんいることも理由ですが、今までチームが「FA宣言したうえでのチーム残留は認めない」という方針をなくしたということも大きいです。この中から何人宣言し、移籍する選手は何人出てくるのでしょうか。
FA(フリーエージェント)権
・一軍登録期間145日を1年として、2006年までに入団した選手は8年、2007年以降に入団した選手は7年を経過することにより国内FA権を取得。また、一軍登録期間が9年を経過した際には海外FA権を取得。
・FA権を行使する場合、日本シリーズ終了の翌日から7日以内にコミッショナーに書類で提出。日本シリーズ終了8日後にFA宣言選手として公示され、国内外の他球団と契約交渉を行うことが出来る。
・年俸は最大が前年度の金額となっているが、複数年契約を行うことが出来、2年目以降はその限りではない。また契約時には契約金を支払うこともある。
FA補償
・FA宣言した選手が所属している球団の外国人を除く年俸の高い順にランクが決定。上位3人がAランク。上位4人から10人までがBランク。それより下がCランク。
・AランクおよびBランクの選手がFA宣言し、獲得球団があった場合は補償(人的補償または金銭補償)が発生。
Aランク選手の場合
人的補償→プロテクトされた28人以外の選手プラス旧球団に所属していた時の年俸の0.5倍の金額。
金銭補償→旧球団に所属していた時の年俸の0.8倍の金額。
Bランク選手の場合
人的補償→プロテクトされた28人以外の選手プラス旧球団に所属していた時の年俸の0.4倍の金額。
金銭補償→旧球団に所属していた時の年俸の0.6倍の金額。
Cランク選手の場合
補償なし
既にスポーツ紙などで話題になっている主な選手は次の選手です。
大島洋平選手(中日ドラゴンズ) / Bランク
中日の不動のリードオフマン。2012年には盗塁王を獲得。
主なタイトル:盗塁王(2012年)、ベストナイン(2012年)、ゴールデングラブ賞(2011年、2012年、2014年、2015年)
2014年 141試合 打率.318 2本 28打点 28盗塁 出塁率.369 長打率.366 OPS.735
2015年 142試合 打率.260 6本 27打点 22盗塁 出塁率.314 長打率.343 OPS.657
2016年 143試合 打率.292 3本 27打点 26盗塁 出塁率.348 長打率.382 OPS.730
※毎年のように契約更改で揉めています。広い守備範囲は大きな戦力。ただ、チャンスに弱く、年間とおして成績が安定しないのが玉に瑕。宣言はハーフハーフ。
平田良介選手(中日ドラゴンズ) / Bランク
中日の中軸。2015年のプレミア12の日本代表。
主なタイトル:ベストナイン(2015年)
2014年 119試合 打率.277 11本 65打点 7盗塁 出塁率.357 長打率.399 OPS.755
2015年 130試合 打率.283 13本 53打点 11盗塁 出塁率.367 長打率.429 OPS. 796
2016年 118試合 打率.248 14本 73打点 4盗塁 出塁率.358 長打率.411 OPS.769
※こちらも契約更改で揉めるのは年末恒例行事。今年は自己最高73打点。ケガが多いのが難点。東京ヤクルトスワローズが興味を示しています。
陽岱鋼選手(北海道日本ハムファイターズ) / Bランク
走攻守の三拍子そろったファイターズの中心選手。2006年、2013年WBC台湾代表、2015年プレミア12台湾代表。
主なタイトル:盗塁王(2013年)、ゴールデングラブ賞(2012年~2014年)
2014年 125試合 打率.293 25本 85打点 20盗塁 出塁率.367 長打率.495 OPS.862
2015年 86試合 打率.259 7本 36打点 14盗塁 出塁率.306 長打率.358 OPS.664
2016年 130試合 打率.293 14本 61打点 5盗塁 出塁率.359 長打率.430 OPS.790
※もし宣言すれば今年最大の目玉選手でしょう。福岡ソフトバンクホークス、阪神タイガースが興味を示し、ここへ来てオリックスバファローズが”いとこ”とW獲得を狙っているとのこと。でも、地元ホークスで決まりでしょう。
糸井嘉男選手(オリックスバファローズ) / Bランク
7年連続3割を記録した走攻守揃った好選手。今年は初の盗塁王と共に3割復活。
主なタイトル:首位打者(2014年)、最高出塁率(2011年、2012年、2014年)、ベストナイン(2009年、2011年、2012年、2014年)、ゴールデングラブ賞(2009年~2014年)
2014年 140試合 打率.331 19本 81打点 31盗塁 出塁率.424 長打率.524 OPS.948
2015年 132試合 打率.262 17本 68打点 11盗塁 出塁率.366 長打率.413 OPS.779
2016年 143試合 打率.306 17本 70打点 53盗塁 出塁率.398 長打率.451 OPS.849
※動向的に宣言しそうです。実績的には申し分ありません。ただ、獲得するにも来年36歳になる年齢を残り現役期間と合わせてどう考えるかでしょう。阪神タイガースが興味津々のところに読売ジャイアンツ参戦。
森福允彦選手(福岡ソフトバンクホークス) / Cランク
常勝ホークスを支える不動のセットアッパー。2011年から4年連続50試合以上登板。最近はワンポイントも多い。
2014年 58試合 2勝 1敗 15H 防御率3.02
2015年 32試合 0勝 2敗 14H 防御率5.82
2016年 50試合 2勝 1敗 16H 防御率2.00
※獲得を狙うチームからすれば実績があり、補償不要のCランクで狙いどころ。ただし、今のところ宣言しそうな気配はなさそうです。
山口俊選手(横浜DeNAベイスターズ) / Bランク
最年少100Sの記録を持つクローザーでしたが、2014年より先発としてローテーションの一角。
2014年 33試合 8勝 5敗 3H 防御率2.90
2015年 20試合 3勝 6敗 防御率4.49
2016年 19試合 11勝 5敗 防御率2.86 5完投 3完封
※今年の本人の状況とチーム状況を考えれば宣言はなさそうに思えます。読売ジャイアンツが調査中とか。
岸孝之選手(埼玉西武ライオンズ) / Aランク
2014年より3年契約の最終年。今季通算100勝を達成しているライオンズのエース。
主なタイトル:最優秀防御率(2014年)
2014年 23試合 13勝 4敗 防御率2.51
2015年 16試合 5勝 6敗 防御率3.02
2016年 19試合 9勝 7敗 防御率2.49 2完投 1完封
※辻新監督が「(FA流出が)心配だ」と言っていることもあり、FA宣言はありそう。東北楽天ゴールデンイーグルスが希望だと思えます。
嶋基宏選手(東北楽天ゴールデンイーグルス) / Bランク
4年契約中ではあるものの、一定条件でFA宣言は可能となっているらしい。
主なタイトル:ゴールデングラブ賞(2010年、2013年)、ベストナイン(2010年、2013年)
2014年 126試合 打率.263 1本 36打点 6盗塁 出塁率.375 長打率.309 OPS.684
2015年 117試合 打率.219 4本 18打点 6盗塁 出塁率.338 長打率.287 OPS.624
2016年 77試合 打率.272 1本 15打点 4盗塁 出塁率.388 長打率.346 OPS.733
※再びFA戦線をにぎやかにしそうです。キャッチャー補強が必須なチームにとっては獲得したいところ。阪神タイガースが獲得調査を進めているとのこと。
聖澤諒選手(東北楽天ゴールデンイーグルス) / Bランク
連続守備機会無失策の記録をもつ。盗塁の自信を強くもち、2012年は盗塁王を獲得。
主なタイトル:盗塁王(2012年)
2014年 66試合 打率.264 1本 17打点 5盗塁 出塁率.348 長打率.341 OPS.688
2015年 86試合 打率.252 0本 12打点 15盗塁 出塁率.317 長打率.314 OPS.631
2016年 94試合 打率.294 3本 19打点 3盗塁 出塁率.335 長打率.388 OPS.723
※ここ数年出場機会が少なく、出場機会を求めている。一方でチームへの愛着もあり、五分五分というところか。
うーん、ドラゴンズから一度に2人抜けるのは戦力的には痛いものです。その代わりに陽岱鋼選手と聖澤諒選手が来てくれれば申し分ありませんが。
以前は谷繁さんや和田さんを獲得して驚かせてくれました。今年はどうでしょう。静かに見送りでしょうか。
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