鳥取県警察は鳥取県が設置した井上悦希警視長を現本部長とした警察組織であり、鳥取県内を管轄区域とし、鳥取県警と略称します。警察法上、鳥取県公安委員会の管理を受けるが、給与支払者は、あの平井鳥取県知事です。また警察庁中国管区警察局の監督を受けます。
警察組織の最強部隊とも言われる特殊急襲部隊「SAT」や敵に回したくない特別捜査班「SIT」の設置のない、砂漠と梨園と鬼太郎のモニュメントしかない(あくまでも行ったことのない、個人の想像です。実際には個人差があります)、平和なイメージがあるのですが、今、話題の「カラオケ・リモコン事件」において国技大相撲の現役横綱を引退に追い込む捜査力も持つ、陰の警察組織(山陰地方だけに)が鳥取県警だったのです。
(鳥取県警察のマスコットキャラクター「ぱとろーくん」「ぱとこちゃん」。県警HPより)
まあ、あの名探偵コナン君を生んだ県ですから、このくらいやりませんとね。
「蟹取県」だの「星取県」だの「日本の鳥取県」だのと平和なイメージがある鳥取県。実際の犯罪発生率はどのくらいかというデータ(刑法犯認知件数÷人口総数を地域ごとにパーセンテージで算出。実質的に人口100人あたりの犯罪件数の比較)がありましたので見てみます。
1位は唯一の2%台の大阪府(2.059%)。続いて愛知県(1.968%)、福岡県(1.697%)、京都府(1.690%)、兵庫県(1.623%)、埼玉県(1.579%)、東京都(1.563%)、千葉県(1.551%)、茨城県(1.431%)、和歌山県(1.393%)までで10位です。以下、 三重県(1.377%)、岐阜県(1.342%)、岡山県(1.329%)と続き、大都市とその周辺というのがわかりますし、変に納得感があります。ただ、政令指定都市を持つ、宮城県(1.101%)は19位、静岡県(1.091%)は21位、東京都の隣でもある神奈川県(1.085%)は22位とちょっと意外です。ちなみに、道路交通法違反などはカウントされていませんので。
さらに見て行きますと、方言が怖そうなイメージの広島県(1.009%)が24位で1%台の最後の県になっています。1%以下のトップが鳥取県(0.993%)です。多くもなく、少なくもない、鳥取県的にはどっちつかずのいじりようのない立ち位置でしたので、あえてイジリません。
以下、沖縄県(0.986%)、佐賀県(0.973%)、福島県(0.962%)、北海道(0.946%)、山梨県(0.942%)が30位。で、我らが長野県はと言うと32位(0.937%)となっています。クマやサル、イノシシなどの事件の方が多いような、気はしません。
35位山口県(0.897%)から0.8%台となり、37位の 富山県(0.799%)から0.7%台、ずーっと行って44位・山形県(0.685%)、45位・長崎県(0.645%)、46位・岩手県(0.619%)、47位・秋田県(0.529%)となっています。
なお、平和なはずの秋田県警、長崎県警にはSITが設置されています。
さて、鳥取県警の話に戻しますと、鳥取県警は9の警察署と1,170人の警察官からなります。その小ささゆえに鳥取県警は、一つの大きな警察署の如く有機的に運用する「全県一警察署態勢」をスローガンとしています。
また、鳥取県警では、組織の運営の基本を定めるとともに、治安向上のために取り組むべき方向性を明らかにする観点から、毎年、年間の「運営指針」、「重点目標」及び「推進項目」を策定しています。
平成29年「運営指針」
■県民の期待にこたえる警察 ~安全で安心な鳥取県をめざして~
平成29年「重点目標」及び「推進項目」 (抜粋)
■ 総合的な犯罪抑止対策の推進
□ 人身安全関連事案等への迅速かつ的確な対応
など
■ 重要犯罪等の検挙と組織犯罪対策の推進
□ 重要犯罪、重要窃盗犯等の検挙活動の推進
□ 来日外国人犯罪対策、犯罪収益対策の推進
など
今回は、この「重点目標」及び「推進項目」を実行した結果なのでしょう。
次に鳥取県警に期待するところとしては、今回の「カラオケ・リモコン事件」の真相を明らかにするとともに、日本の未解決事件の容疑者を一刻も早く確保してもらいたいものです。
「犯罪のトリックは考えれば論理的な答えが出るもんだが、犯罪の動機は何度聞かされても理解できないんだよな。理解できても納得がいかないんだよ!!」