「消える魔球」と言うのはアニメ・マンガの「巨人の星」の主人公・星飛雄馬が投げる通称「大リーグボール2号」です。実は他にも使い手はいまして「第三の魔球」の二宮光(読売ジャイアンツ)、「はやぶさ投法」の隼走(ブルートレイン学園)、「童夢スペシャル / スノーミラージュボール」の新城童夢(読売ジャイアンツ)、「ウィザード・ドライブ」の三ヶ月心(トム・キャット)など、架空の世界では多くの使い手がいます。
しかし、現実の野球においても「消える」という表現が使われることがあります。野茂英雄さんや大魔神・佐々木主浩さんが投げるフォークボールは時に「消える」と表現され、現役では福岡ソフトバンクホークス・千賀選手のフォークボールが消えるとの噂です。他にもキレのあるスライダーを投げていた伊藤智弘さんらです。つまり、「変化球の切れ=消える」的な認識です。
しかし、ここでは「消えるピッチャー」なのです。
埼玉西武ライオンズの中崎雄太選手は、一球投げるごとに画面外へ「消えてしまう」のです。
日南学園高校時代は一年生の夏からベンチ入りし、秋には背番号1を付けて県大会に出場しましたが、練習中に左足靭帯を負傷。二年の春は主にリリーフで、チームは県大会で優勝。夏の宮崎大会では先発を任されることもあり、甲子園出場を果たします。コントロールが良く、最速144km/hのストレートで三振を奪い、三回戦まで勝ち進んでいます。二年連続出場を目指した三年の夏はピッチャー兼ライトとして活躍し、県大会決勝で宮崎商高の赤川克紀さん(元東京ヤクルトスワローズ)と投げ合い、2回から登板して8回まで3安打無失点に抑えたものの1対2で敗れています。
2008年ドラフト会議で埼玉西武ライオンズから1位指名され入団し、当時の鈴木葉留彦編成部長からは「涌井秀章や岸孝之に続く逸材」と高い評価を受けていました。
プロ入り後は2012年までは二軍生活でした。2013年5月に初の一軍昇格を果たし、フレッシュオールスターゲームに出場し勝利投手になりましたが、7試合、9回、19被安打、防御率も9点台に終わっています。以降、2014年、2015年も一軍登板はなく、今年から投球フォームをサイドスローに変えて、先日一軍に昇格しています。
消える魔球ならぬ、消えるピッチャーとして活躍して欲しいものです。
なお、広島東洋カープに所属する中崎翔太選手は実弟です。
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