長野県塩尻市に中島書店という本屋さんがあります。
この本屋さんでは、ロシアのウクライナ侵攻で戦禍の中にある人たちに一日も早く平和が訪れることを願い、戦争や平和に関する本を集めたフェア「いま、平和を想う」を開いています。
社長さんは、「書店にできることは何かを考え、スタッフ皆で選んだ。読書は人の心を耕してくれる。日常生活が続いていることの幸せを感じてもらえれば」とのことです。
置かれている本は、ウクライナの民話「てぶくろ」とロシアの民話「おおきなかぶ」がメインになっています。
ほかにも、チェルノブイリ原発事故で汚染された村を撮った写真絵本「アレクセイと泉のはなし」、戦時下の日本の日常を描いた漫画「この世界の片隅に」、戦争の愚かさを伝え続ける「戦争というもの」、強者のゆがんだ論理を描いた寓話絵本「せかいでいちばんつよい国」など、書店が選んだ約50種類が並んでいます。
絵本「プーさんとであった日」は、獣医師が戦地に向かう途中で出会った小グマ・ウィニーとの物語で、「クマのプーさん」のモデルになっています。
中島書店では、「どうしたらみんなが幸せになれるか。今一番考えなくてはいけないテーマです」とのことです。
ちなみに、この中島書店では売れ残ったパンを無償で配布する取り組み「きのうのパン屋さん」が毎週日曜日に行われています(もう1箇所は塩尻市吉田東公民館)。
これは、塩尻市内のパン屋さんが前日に売れ残ったパンがある場合、無償で配布する取り組みです。主催は「みんなの食堂」で、「捨てたくないからもらってほしい。みんなで食品ロスを減らしていければ」とのことです。
みんなの食堂の主催者の方は、以前は東京で企業経営していたそうですが、病気によって「食と農の大切さ」に気付き、2017年に奥さんの実家がある塩尻市に移住し、農業を受け継いだそうです。無農薬、無肥料で除草剤を使わず育てた「小太郎米」は、一部を市内の小学校に寄付しています。ちなみに、塩尻市は自校給食となっています。
ただ、子どもからもらった手紙のなかにあった「助かっています」という言葉について、「たぶん、親と一緒に書いたのだと思うが、これは大人に責任がある。『助けてもらっている』と、子どもが後ろめたさや恥ずかしさを感じるようなことはしたくない」とのことです。
ちなみに、中島書店の社長さんは未成年で特攻隊に入って生還した、お父さんの戦争体験を聞いて育ったそうです。そして、「毎日映像で流れる悲惨な光景に心が痛む。書店にできることをやろうと、スタッフと一緒に考えてフェアを企画した」とのことです。
気さくな社長さんで、私もお店でお話したことが多くあります。
社長さんは、「読書は人の心を耕してくれる。そこから生まれる私たちの停戦への強い思いは、必ず届くと信じている」と、このフェアは本を追加しながら、当面続けるそうです。
本日も私のブログを読んでいただき、ありがとうございます。
今日はどのような一日になるのでしょうか。または、どのような一日を過ごされたのでしょうか。
その一日でほんの少しでも楽しいことがあれば、それを記憶にとどめるように努力しませんか。そして、それをあとで想いだすと、その日が明るくなる、それが元気の源になってくれるでしょう。
それを見つけるために、楽しいこと探しをしてみてください。昨日よりも、ほんの少しでも、いい一日でありますようにと、お祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。