以前、書いたように思いますが、
「今、小さいことを多く重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道なんだなというふうに感じています。結局は細かいことを積み重ねることでしか頂上にはいけない。それ以外には方法はないということですね」
これはイチロー選手が目標実現に向けての取り組む姿勢、平凡な努力を非凡に重ね続けること。おもしろくないことほど、徹底して繰り返します。特に、試合のはるか前から一切妥協しない徹底した準備ですよね。
小学生の時の卒業文集のプロ野球選手になる「夢」がありますが、もっと遡れば小学三年生から(中学三年生まで)正月の2日を除く363日、バッティングセンターで毎日平均250球を打ち続けた積み重ねでしょう。
すべてはプロ野球選手になるという夢を実現するための準備なのですよね。
考えてみれば本番は準備の確認になります。ですから、本番よりも準備に多くの時間と確たる内容を必要とします。
ですから、準備が終わった時には、本番での結果が決まっているのです。
先日、先生がこう言っていました。
「テスト前にテスト勉強をすることと同じ。テスト前に勉強していなければ、テストで判るはずがない。だから野球だって準備が出来ていなければ、試合で結果が出るはずはない。どれだけ、普段から身を入れてやっているかだ。まだ、そこが出来ていないんだよ」
準備段階で成功は約束されており、本番ではただその準備したことをなぞるだけでいい、ということになります。
イチロー選手は本拠地の球場で試合が行われるときは、試合開始の6時間前に来てランニング、柔軟体操、ストレッチ、を行い、ウェイトリフティング、マッサージ、チームメートとの合同練習、室内練習での打ち込みをし、対戦相手チームのプレーをビデオで研究するといいます。
また、練習時には如何に考えながら取り組むかが大切であると言います。
「同じ練習をしていても、何を感じながらやっているかで、全然効果は違ってくる訳です。同じ形を真似たとしても、そこで本人が何を感じながらやっているかというのが、結果に大きく関わってくると思います」
この前の大会はタイムリーを打てる準備をしっかりと練習の時からしていたかどうか。どうしても結果と求めて「ヒットを打とう」という気持ちにで打席に入ります。そうなると余計な力が入り、普段からやっていたこと、フォームがおろそかになり、状況判断を的確に出来ません。
だから練習の時から、考えて取り組むこと、お互いに確認し合ったり、リラックスさせたり、積極的になれるような声かけも必要なんです。こうしたことを普段から出来るかどうかなのです。
「I will prepare and some day my chance will come.」は「準備しておこう。チャンスはいつか訪れるものだ」という意味です。
この言葉は「人民の人民による人民のための政治」という民主主義の理念を説いたアメリカ合衆国第16代大統領エイブラハム・リンカーンさん(Abraham Lincoln)の言葉です。