2014春。
長かった冬が終わり、ようやく暖かくなり始めた、この季節。
新しい季節の始まり。
新しい出会いは、いつかの別れのスタートでもあります。
2010年から4年に渡り、広陵中学校野球部・広陵クラブを率いていただいた先生(監督)が研修のため学校を離れることとなりました。
残念ながら、雨によって決勝トーナメントが順延となってしまった、先月末の「第7回 安曇野・明科カップ(がんこおやじ杯争奪)中学軟式野球大会」初日の予選リーグ初日が最後の采配となってしまいました。
この大会で優勝して、共に勝利を分かち合いたかったのですが、今日、そのご報告をしたいと考えます。
初日の試合後。翌日の天気が怪しく、これが最後のミーティングになるかも・・・
先生の顔を見ながら、目がうるんでしまう子。そして、泣かないように、じっと下を向き、必死に涙をこらえる子たち。
過日、広陵中グラウンドで行った地元での練習試合には、今年高校卒業した年代から中学卒業したての多くの卒業生が訪れ、別れを惜しんでいました。その様子だけでも、いかに慕われていたかがよく判ります。
もちろん、それには野球へ対する指導だけでなく、学校生活、普段の生活にまでの指導、子どもたちに対する愛情があってのことだからだと思います。
今回、子どもたちや私たちも残念ですが、先生が一番残念な思いをしています。
「子どもたちと一緒に全国へ」
これが今年の目標でしたから。ですから、この大会だけではなく、今後の大会において、最良・最高の結果をご報告することが何よりの恩返しになります。勝って、誰よりも先に報告したいです。
私も子どもたちへ話をしましたが、
「先生が居なくなって勝てなくなったことになれば、今まで勝ってきたのは、お前たちの実力じゃなかったと思われちゃう。そうじゃないだろ。先生が居なくても勝てる。そういうチームに作り上げてきてもらったし、勝つのはお前たちの実力だということを見せてやれ」
と。
詞; 文部省唱歌
仰げば 尊し 我が師の恩
教の庭にも はや幾年
思えば いと疾し この年月
今こそ 別れめ いざさらば
互に睦し 日ごろの恩
別るる後にも やよ 忘るな
身を立て 名をあげ やよ 励めよ
今こそ 別れめ いざさらば
朝夕 馴れにし 学びの窓
蛍の灯火 積む白雪
忘るる 間ぞなき ゆく年月
今こそ 別れめ いざさらば
(雨で順延になってしまった「第7回 安曇野・明科カップ(がんこおやじ杯争奪)中学軟式野球大会」が予定されていた3月30日。何年もここへ通った中学校の昇降口で・・・)
これから、何一つ出し惜しみなんかせずに、この二年間で教えてもらい、身に付けたことを全部やってやれ!!
そして、この秋には別れで流した涙ではなく、優勝した報告で子どもたちが先生を泣かせてやりましょう。