夏の東京オリンピック・パラリンピックの観客に対して、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の一環として、入場時にPCR検査などの陰性証明書提示を求めることを日本政府が検討しているらしいです。
これは、観戦する全員に対して事前にPCR検査などを求め、会場入り口で観戦日の前1週間以内の陰性証明書を提示、健康チェックやマスクの常時着用などを条件に入場を認めるというものです。
また、ワクチンを接種している場合には、接種証明書があれば陰性証明書は求めないそうです。ただ、今からでは65歳以下のほとんどの方は対象にならないでしょう。
もちろん、条件を満たしていない場合には、入場することができなくなります。ちなみに、PCR検査費用は自己負担らしいです。
さて、この陰性証明がちょっとクセモノです。
2021年6月1日、日本サッカー協会(JFA)は6月3日に札幌ドームで予定されていた国際親善試合のジャマイカ戦を中止にすると発表しました。
(U-22日本代表 vs. U-22ジャマイカ代表 / 2019年12月28日)
ジャマイカ代表の選手は、来日を予定していた20人のうち10人とチームスタッフは、義務付けられた試合3日前になる5月31日に入国しましたが、残りの10選手については飛行機に搭乗できませんでした。
この理由について、JFAは「日本サッカー協会の管理下で厳格な新型コロナウイルスに対する防疫措置を施し準備を進めて参りましたが、ジャマイカ代表チームにおいて、一部の選手(10人)の出発前検査の方法などを理由として、予定されていたフライトに搭乗できなかった」と説明しています。
ジャマイカ代表チームは、米国経由と欧州経由の2グループにわかれて日本に渡航する予定でしたが、欧州を拠点とする選手たちは、オランダ・アムステルダムの空港で乗り継ぎの際、新型コロナウイルス検査の陰性証明書に「不備」があったというのです。その不備とは、PCR検査の手法の違いよるもので、オランダなど欧州のPCR検査には、「口腔または鼻孔からの綿棒を使った検査」があり、選手たちはそのどちらかを受けていたそうです。しかし、日本政府は、「鼻孔から行なわれた検査」のみを受け入れることが指定されているのです。
これと同じ事例は、オランダから日本に帰国しようとした日本人が、日本の空港で日本政府の定めた陰性証明書を提出したにもかかわらず、日本政府から指定されている検査方法ではなかったため、入国することができず、オランダへ戻らなくてはならない事態も発生しています。
これは、日本政府が2021年4月から強化した新型コロナウイルスの水際対策により、海外から入国する際に飛行機に乗るときに必要となっています。また、陰性証明書は日本政府が指定する必要項目があり、この記載に不備があったとして航空会社から搭乗を拒否されるなど、トラブルが相次いで発生していました。
たとえば、南アフリカの空港では日本政府が定める必要事項を満たした書類を準備していましたが、「日本政府指定の書式ではない」との理由で航空会社職員から搭乗拒否を告げられたりしています。この方は、「必要事項を満たしていれば日本入国は認められる」と説明しますが、空港職員は電話で日本大使館職員から説明してもらうまで、納得しなかったそうです。
さてさて、陰性証明といっても保健所などでの公的な検査期間で、「オリンピックを観に行くから」という理由で検査を受けさせてくれるとは、現時点では思えません。また、民間のものであったとしても、どういうものが認めらるかどうか。せっかく陰性証明を取ったとしても、「これは認められません」なんてことを入り口でいわれたら、どうしようもありません。
そもそも、水際対策として日本に帰国する場合の陰性証明においては、日本政府が決めた検査方法でなければならず、さらに書類についても、書式が指定されているということですので、もしかしますと、感染人数を少なくすることを狙って、オリンピック観戦についても、陸上棒高跳びの世界新記録を狙うような、高い基準が設けられるかもしれません。
一体全体どうなることでしょうか。
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