沖縄の冬の風物詩「よみたん夜あかりプロジェクト 琉球ランタンフェスティバル」が日本一人口の多い村・読谷村にある「体験王国むら咲むら」で開催されていましたので、行ってきました。
ちなみに、ランタンとは、1839年スウェーデンの化学者C・モサンデルさんが発見した、元素記号La、原子番号57、原子量138.9055の周期表3族の希土類元素のことではなく、どこかに掛けたり、手でぶら提げたりして使用する照明器具で、中華系の旧正月やキリスト教圏の祭事で見られるような、動物などの物象を模った儀礼的用途で使用することもあります。
ランタン祭りには2種類あります。
1種類目は、オレンジ色の炎に灯された「ランタン天灯(てんとう)」を夜空に放つ「スカイランタン」です。台湾やタイなどのアジア地域によく見られ、節句における無病息災を祈る祈祷儀式の道具として昔から使われています。熱気球のように舞い上がるランタンに願い事を書き、想いを託して飛ばします。日本では、東日本大震災の復興を願って、2012年からスタートした「新潟・津南スカイランタン」が雪まつりの一環として開催されています。
2種類目は、カラフルなランタンを提灯のように吊るすタイプです。スカイランタンとはまた違ったアジアらしい雰囲気を味わうことができます。日本の暖かい地域には、有名なランタン祭りが多く、約1万5000個のカラフルなランタンが街中に飾られ、毎年約100万人が訪れる「長崎ランタンフェスティバル(長崎・長崎市)」、「みやざきグルメとランタンナイト(宮崎・宮崎市)」などがあります。
「体験王国むら咲むら」の琉球ランタンフェスティバルは沖縄の独特な雰囲気と再現された琉球王朝時代の街並みに、3,000個以上の中華ランタンや和紙灯籠が明かりをともして、幻想的な夜を演出しています。
この施設はNHK大河ドラマ「琉球の風(1993年)」のオープンスタジオでした。その後、読谷村に譲渡されたものです。
夕飯をゆっくりと食べた後、会場を間違えて全然違う場所へ行ってしまったというハプニングもありましたが、19時30分頃に会場に到着。この夜も天気は良くなく、雨が降ったり、風も強く、しかも肌寒いというあいにくの天候でしたが、逆に訪れる人も少なかったようで、静かにゆっくりと沖縄の冬を彩るランタンの温かいあかりを楽しむことが出来ました。
日常にはない幻想的な景色と雰囲気を味わえた、静かな時間でした。