1976年にミス花子さんがリリースし、80万枚を売り上げた「河内のオッサンの唄」という曲があります。同年にこの曲を基にして、同名の映画が川谷拓三さんの主演で上映されました。
今回は「河内のオッサンの唄」ではなく、「浪速のおっちゃんの話」です。
さて、GWが終わった5月7日にあるツイッターの話が話題になりました。
車いすの息子さんと一緒に出掛けた、お母さん。いつもは自動車を使って出かけることが多いそうですが、この日は久しぶりに電車を利用しました。とはいえ、5月5日といえば、GWのど真ん中です。新大阪の駅構内は混雑し、電車内も満員というのは、容易に想像できます。
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よし!新大阪!しかし新大阪の駅構内がもんすごい混雑で、車椅子が全然進めない。ゴールデンウィークはもう何年も外出してなかったから、14年ぶりぐらいにゴールデンウィークの洗礼受けた感
でもお出かけ車椅子ユーザーにたくさん出会って、手をふったり挨拶したり。同じ車種の車とかに出会った時みた
6:47 PM - May 5, 2018
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新大阪からのJRは、超満員。ドアから少し進んだとこのつかまりどころなしの場所に車椅子をとめる。めちゃくちゃ揺れてその度に人が車椅子に圧をかける。息子氏涙目、必死で車椅子に覆い被さって息子を守っていたら、突如浪花のおっちゃんが現れた!→
8:14 PM - May 5, 2018
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「兄ちゃんも姉ちゃんものいたらんかい!そのもたれるとこに車椅子おかしたれや!ほれ、車椅子の兄ちゃんこっちこいや!ここ入れ」
「いや、おっちゃん嬉しいけども、少しも身動きできひんのよ、無理や、ありがとう」と丁重に断りしたら→
8:16 PM - May 5, 2018
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「遠慮せんでええて、無理ちゃうで、ほれ!そこの若いのん!てっとうたれや!」て、いきなり大学生風お兄さんが指名され、周りの人が少しずつゆずりスペースができ、息子の車椅子は見事にもたれかかりのスペースにおさまった!
その後、何人かの若い人が、年配者や赤ちゃん連れに席を譲りだし→
8:18 PM - May 5, 2018
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そのあと最初はイヤな顔する人もいたのに、何人かの若い人たちが、年配者や赤ちゃん連れに席を譲りだし、めちゃくちゃユニバーサルな車内になった!
真のリーダーは時に批判を浴び、嫌な顔をされながら、こうして誰かのために声を上げ、民衆を動かす。年齢や立場や国籍など、なにも関係ない。
8:21 PM - May 5, 2018
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次の駅で降りて行くおっちゃんの後ろ姿に「ありがとう!」と声をかけたら、イヤイヤって手をふって降りて行かれました。かっこよすぎるやろ
8:24 PM - May 5, 2018
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「浪速のおっちゃん」かっこよすぎます。お母さんが書かれているとおり、「真のリーダーは時に批判を浴び、嫌な顔をされながら、こうして誰かのために声を上げ、民衆を動かす。年齢や立場や国籍など、なにも関係ない」のですよね。
それに比べて、「永田町のおっちゃん」ときたら「セクハラなんて罪はない」なんて言い張り、「珍たるリーダーは四六時中に批判を浴び、嫌な顔をされていても、こうして総理のために声を上げ、民衆にそっぽを向かれる。年齢や立場や国籍など、なにも考えていない」という感じですからね。
混雑している電車に乗れば、それを言い訳にして「仕方がない」とは思いながらも、見て見ぬふりをしてしまうことも珍しくありません。そんな時に、周囲の人を巻き込み、車いすの親子のために声をかけ、行動をした「浪速のおっちゃん」こそ、政治家よりも頼もしく見えたと思います。
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念のため補足的に。全ての人がこのツイートに出てくるおっちゃんみたいな行動をする必要はもちろんないし、満員電車で体調が悪い人は車椅子の人間だけじゃないことも理解しています。お疲れのところ譲ってくださった皆さんに心から感謝します。https://twitter.com/takeru_ftx/status/992724103902543872?s=21 …
2:00 AM - May 7, 2018
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日頃は車椅子で電車に乗ることは極力さけて大体どこでも車でいきます。息子が小さかった頃に、電車に車椅子を乗せることの大変さに心が折れまくりいつしか電車は使わなくなり。だから昨日みたいな事が起きたのは純粋に嬉しかったのです。おっちゃんの行動が正しいかそうでないかじゃなく
2:04 AM - May 7, 2018
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ほんとに助かったんです。願わくば、誰もが安心して使えるようにハードが整うといいなと思いますが、ちょっとした気持ちで、随分助かる場合もあるのです。こうあるべきだとか、どうしてほしいではなく、助かりました!ありがとう!と言いたかっただけなのです
2:07 AM - May 7, 2018
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おそらく、人が困っている時に「親切にしたい」と思っても、声をかけることができない人は多いと思います。そんな時に誰かが最初の一歩を踏み出してくれたとしたら、ほかの人も協力がしやすいと思います。こういった小さな助け合いが当たり前のようにできる社会になればいいと思います。
2020年の東京オリンピックに向けて、いろいろなインフラ整備をすることはいいでしょう。確かに便利になり、暮らしやすくなります。でも、見てくれだけではなく、お金もかけないで、日常の言動一つでも世の中は変わります。
「信濃のおっちゃん」も一歩踏み出しますか。