亀仙人、ピッコロが月を破壊することはたぶんないでしょうけど、地球温暖化防止のために月が破壊される可能性は考えられています。でも、実際に実行することは私が生きているうちにはないと思います。
ただ、いつの日にか月は地球からなくなってしまうことは現実なことと考えられています。
ハレー彗星の軌道を計算したことで有名なエドモンド・ハレーさんは友人のアイザック・ニュートンさんが発見した運動法則および万有引力の法則を利用して、その法則が適用されるいろいろな事象を発見。彗星の進路を予想したほか、1715年5月3日に発生する皆既日食の英国内地点を予測。このような正確な予測は、史上初めてのこととされています。
ハレーさんは日食に関する過去の記録において、数千年前に古代メソポタミア人が残した日食の記録までさかのぼって調べ、「月が常に現在の軌道を回っていたとするなら、日食の周期に矛盾が生じる」ということを発見。ニュートンさんの万有引力の法則と古代の記録とのつじつまを合わせようとするなら、「月が地球から徐々に遠ざかっている」という仮説を立てました。
しかし、その仮説はハレーさんが生きている間には立証されず、20世紀のアポロ計画でようやく証明。アポロ計画で宇宙飛行士が月面に鏡を設置し、地球の科学者がその鏡にレーザーを当てることで、月が地球から遠ざかっていく速度を測定。
それは地球的な時間の流れで1年間に約3.8cmという速度。
地球的な時間の流れで考えればかなり遅いように思えますが、宇宙的な時間の流れで考えればあっという間。地球時間で数十億年経てば、月は地球から離れてどこかへ行ってしまいますので(そのまえに40~50億年後には太陽が巨大化して地球が飲み込まれている可能性大)。
さて、ドラゴンボールで月が破壊されたあとの地球環境は、サイヤ人やセルなどによって大変なことになっていますが、そのまえに月がなくなってしまったことの影響は大きいもの。
その1つは、「潮汐(ちょうせき)」。つまり潮の満ち引きです。地球には常に月の引力が働いており、月の方向に海水は引っ張られます。実際には太陽の引力も半分影響していますので潮汐がすべてなくなってしまうわけではありませんが、地球も自転しているため、自転方向にも海水を引っ張る力が発生していますので、このバランスが崩れてしまう。ほとんどの水生生物、半水生生物は潮の満ち引きの規則性と予測可能性に依存して生きており、こうした生物の生態系が変わっていくと考えられています。
2つめは地球の「自転速度」。月と地球では地球の質量のほうが大きいため、もちろん地球の引力の方が大きい。地球の自転方向に引っ張られた引力が、月を引っ張り、月の公転方向にエネルギーを加えていると考えられています。そのエネルギーバランスが崩れるため、地球の自転はその分減速すると考えられています。
3つめが「地球防御」。月が地球のそばにいることで、地球に向かってきた小惑星や彗星は月の引力に引き寄せられ、月に衝突して、地球を守ってくれていると考えられています。実際に月の表面に比べて、地球から見えない裏面(つまり、地球の外側に向いている面)の多くのクレーターがその証拠とのこと。
4つめが「地球の気候の安定化」。地球の地軸は公転軌道に対して約23.4度傾いています。この傾きによって、北半球と南半球はそれぞれ、太陽に近い位置にあって日照時間が長くなる時期が1年で約半分ずつになり、地域によっては四季があります。
地球以外の太陽系の惑星は自転軸の傾きはさまざまであり、たとえば天王星は公転軸に対して横倒し。しかも、傾きは常に変化しているとのこと。ところが、地球地軸の傾きは何十億年もの間、安定。これは太陽系の他の惑星では例のないこととされています。傾きが変わるのは、すべての惑星間の複雑な重力の相互作用が働いているからと考えられていますが、月の大きな質量(太陽系惑星のなかで5番めに大きい衛星)が、地球以外の惑星のからの重力作用に対してバランスを取るための重りとなっているという。四季がなくなることで生態系への影響が考えられています。
ほかにもいろいろとあるようですが最後に2つ。
まずは皆既日食が見られなくなること。現代は偶然にも太陽と月の見かけ上の大きさがほとんど同じなため(地球から太陽までの距離は、地球から月までの約400倍、太陽の大きさは月の約400倍。そのため、見た目の大きさはほとんど同じ)、皆既日食という現象が見られています。その自然現象が見られなくなってしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/4a/bd6c5d3bc83a830ce65c603ec176716a.jpg)
そして、中秋節という風流なものも過去のものになってしまい、お月見が見られることもなくなり、絢香さんの「三日月」も伝説の楽曲になってしまう・・・非常に残念なことです。
というわけで、むやみに月を破壊することはやめておいた方がいいでしょう。
本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。
今日という日がみなさまにとって、よい一日になりますように。
また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。
ただ、いつの日にか月は地球からなくなってしまうことは現実なことと考えられています。
ハレー彗星の軌道を計算したことで有名なエドモンド・ハレーさんは友人のアイザック・ニュートンさんが発見した運動法則および万有引力の法則を利用して、その法則が適用されるいろいろな事象を発見。彗星の進路を予想したほか、1715年5月3日に発生する皆既日食の英国内地点を予測。このような正確な予測は、史上初めてのこととされています。
ハレーさんは日食に関する過去の記録において、数千年前に古代メソポタミア人が残した日食の記録までさかのぼって調べ、「月が常に現在の軌道を回っていたとするなら、日食の周期に矛盾が生じる」ということを発見。ニュートンさんの万有引力の法則と古代の記録とのつじつまを合わせようとするなら、「月が地球から徐々に遠ざかっている」という仮説を立てました。
しかし、その仮説はハレーさんが生きている間には立証されず、20世紀のアポロ計画でようやく証明。アポロ計画で宇宙飛行士が月面に鏡を設置し、地球の科学者がその鏡にレーザーを当てることで、月が地球から遠ざかっていく速度を測定。
それは地球的な時間の流れで1年間に約3.8cmという速度。
地球的な時間の流れで考えればかなり遅いように思えますが、宇宙的な時間の流れで考えればあっという間。地球時間で数十億年経てば、月は地球から離れてどこかへ行ってしまいますので(そのまえに40~50億年後には太陽が巨大化して地球が飲み込まれている可能性大)。
さて、ドラゴンボールで月が破壊されたあとの地球環境は、サイヤ人やセルなどによって大変なことになっていますが、そのまえに月がなくなってしまったことの影響は大きいもの。
その1つは、「潮汐(ちょうせき)」。つまり潮の満ち引きです。地球には常に月の引力が働いており、月の方向に海水は引っ張られます。実際には太陽の引力も半分影響していますので潮汐がすべてなくなってしまうわけではありませんが、地球も自転しているため、自転方向にも海水を引っ張る力が発生していますので、このバランスが崩れてしまう。ほとんどの水生生物、半水生生物は潮の満ち引きの規則性と予測可能性に依存して生きており、こうした生物の生態系が変わっていくと考えられています。
2つめは地球の「自転速度」。月と地球では地球の質量のほうが大きいため、もちろん地球の引力の方が大きい。地球の自転方向に引っ張られた引力が、月を引っ張り、月の公転方向にエネルギーを加えていると考えられています。そのエネルギーバランスが崩れるため、地球の自転はその分減速すると考えられています。
3つめが「地球防御」。月が地球のそばにいることで、地球に向かってきた小惑星や彗星は月の引力に引き寄せられ、月に衝突して、地球を守ってくれていると考えられています。実際に月の表面に比べて、地球から見えない裏面(つまり、地球の外側に向いている面)の多くのクレーターがその証拠とのこと。
4つめが「地球の気候の安定化」。地球の地軸は公転軌道に対して約23.4度傾いています。この傾きによって、北半球と南半球はそれぞれ、太陽に近い位置にあって日照時間が長くなる時期が1年で約半分ずつになり、地域によっては四季があります。
地球以外の太陽系の惑星は自転軸の傾きはさまざまであり、たとえば天王星は公転軸に対して横倒し。しかも、傾きは常に変化しているとのこと。ところが、地球地軸の傾きは何十億年もの間、安定。これは太陽系の他の惑星では例のないこととされています。傾きが変わるのは、すべての惑星間の複雑な重力の相互作用が働いているからと考えられていますが、月の大きな質量(太陽系惑星のなかで5番めに大きい衛星)が、地球以外の惑星のからの重力作用に対してバランスを取るための重りとなっているという。四季がなくなることで生態系への影響が考えられています。
ほかにもいろいろとあるようですが最後に2つ。
まずは皆既日食が見られなくなること。現代は偶然にも太陽と月の見かけ上の大きさがほとんど同じなため(地球から太陽までの距離は、地球から月までの約400倍、太陽の大きさは月の約400倍。そのため、見た目の大きさはほとんど同じ)、皆既日食という現象が見られています。その自然現象が見られなくなってしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/4a/bd6c5d3bc83a830ce65c603ec176716a.jpg)
そして、中秋節という風流なものも過去のものになってしまい、お月見が見られることもなくなり、絢香さんの「三日月」も伝説の楽曲になってしまう・・・非常に残念なことです。
というわけで、むやみに月を破壊することはやめておいた方がいいでしょう。
本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。
今日という日がみなさまにとって、よい一日になりますように。
また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。