バンドワゴン効果とは消費外部性理論や企業内部組織論に関する研究を行った、米国の経済学者ハーヴェイ・ライベンシュタイン(Harvey Leibenstein)さんが提唱したものです。
早い話が、「支持する人が多ければ多いほど、対象物への支持が上がる」といった群衆心理のひとつです。
ちなみに、「バンドワゴン」とは、パレードなどの先頭で指揮を取る楽隊車のことをで、「バンドワゴンに乗る」とは、「時流に乗る・多勢に与する・勝ち馬に乗る」という意味であり、経済学・政治学・社会学などで使われます。その車に人が乗り込む様子が似ていることから「バンドワゴン効果」と名付けられました。
連日報道されている新型コロナウイルス問題。すでに頻繁に取り上げられるのが、「マスク品薄」「トイレットペーパー品薄」「ティッシュペーパー品薄」の問題。最近はそれに加えて「お米品薄」「インスタントラーメン品薄」などの話題です。
たとえば、バンドワゴン効果の身近な具体例としては、「行列」「SNS」などがあります。まさしく、今回はまさしく、バンドワゴン効果という社会的現象が発生していると考えます。
行列は、私が数学で苦手にしている、「要素が縦横に並んだもの」ではなく、あるサービスの提供を受けるために待っている人の行列のことです。
行列ができるのには、いろいろと理由があると思いますが行列を見かけますと、「ここ(お店は)人気なんだ」と思い、あまり、内容は知らないのであるが、「とりあえず、並んでおこう」ということを考える人も出てき、行列が行列を呼ぶ形になるのです。
SNSというのは「Twitter」「Facebook」や「YouTube」などのインターネット上で社会的ネットワーク(ソーシャル・ネットワーク)を構築可能にするソーシャル・ネットワーキング・サービス(social networking service = SNS)のことです。
現在はSNSでの情報による影響が大きいです。中にはフェイク情報もありますが、フォロワーが多ければ多いほど注目されます。行列と同じようなもので、フォロワーの数だけでも多ければ、「このアカウントは支持されてる」と思われることもあり、情報の拡散が大きくなっていくのだと思われます。
まあ、テレビショッピングでの商品紹介で「個人の感想」というのも同じようなことが言えると思います。
ここで注目すべきことは群集心理。人間は基本的には集団で生活する習性、「帰属意識(集団に属していたい気持ち)」があります。つまり、バンドワゴン効果は帰属意識に訴えかける心理現象であり、結局は「みんなと同じがいい」ということです。
よって、集団に属していたいという心理効果を巧みに操ることも出来ますので、使い方、使われ方によっては情報操作されてしまう可能性だってあるのです。よって、今回のトイレットペーパー、ティッシュペーパー騒動については、意図したのか、意図せずなのかわかりませんが、このバンドワゴン効果そのものだと言えるでしょう。
さて、バンドワゴン効果についてもう一つ。
「友達が好きな人を好きになってしまう」
というのも、バンドワゴン効果によるものらしいです。
「すばらしい物語には
いつもライバルが
いるものなんだぜ。」
「あまーい!」
あっ、これはスピードワゴンでしたね。