野球小僧

Jリーグ × NPB(新型コロナウイルス対策連絡会議)

日本政府の「イベントの中止や規模縮小を求める要請」によって、さまざまなスポーツの大会が中止や延期、無観客などの決断をしています。本来はならば、主体的に判断し、自らの見識や展望を持って本質的で統一的な哲学に基づいて進むのが筋だと思うのですが、何分、日本のプロスポーツ界は個々にバラバラな価値観や基準で決めことが多いように思えます。特に野球関係は「別物」扱いな感があります。

さて、日本のトップ2大プロスポーツのNPB(日本プロ野球機構)とJリーグが新型コロナウイルス対策において連携をするとのことで、会見したのが、3月3日のことです。

基本的にやらない、中止するという考えではなく、どちらかというと、開催するのであればどうしたらいいかという前提で、選手、スタッフ、観客の予防について議論したとのことです。

Jリーグは既に開幕しており第1節が終わっています。NPBは3月20日に開幕予定となっていますが、現状は2011年3月11日に東日本大震災が襲ったときと状況は似通ってきていると思います。

この時のJリーグもリーグ戦の第1節は終了。3月12日から4月17日までのJ1リーグ5節分が延期となり、4月23日の第7節から再開となりました。

それから6月26日に第18節までが消化され、延期となった5節分については、そのすべてを7月に行っています。同月中には、延期分消化後の第19節も含めて6節分(一部ACL参戦クラブは7節分)が開催され、平日の水曜日にもリーグ戦が組まれ、再開後の4月23日から12月3日の最終節まで、長期の中断を経ることなく日程が組まれました。

また、リーグカップにおいては大会形式そのものが見直され、当初はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場クラブを除く14クラブが2つのグループに分かれ、3月15日~6月5日にかけて総当たりで対戦。各上位2クラブがACL組も参戦する計8チームの決勝トーナメントに進み、7月中旬の準々決勝、10月上旬の準決勝をホーム&アウェイで、10月29日の決勝を一発勝負で戦う予定となっていました。しかし、変更された大会形式は総当たりでの対戦は行われず、全試合がトーナメント形式で行われました。

一方のプロ野球は3月25日に開幕が予定されていました。最終的に開幕は4月12日へと延期されました。

最終的にはセントラル・リーグ(セ・リーグ)とパシフィック・リーグ(パ・リーグ)の足並みがそろい、同時開幕となりましたが、当初は被災地である宮城県・仙台市を本拠とする東北楽天ゴールデンイーグルスが属するパ・リーグは早々と開幕延期を決めましたた。一方のセ・リーグは3月25日開幕を主張していました。

しかし、このセ・リーグの進め方については社会的に反発が出ました。さらに日本政府は東京電力、東北電力管内以外での開催と、同管内でのナイター自粛を要請。選手会はストライキも辞さない構えで延期の再考を求めました。結果的にセ・リーグは段階的に2度にわたって開幕日をずらし、最終的に4月12日のセ・パ同時開幕に落ち着きました。

3月25日から4月11日までに予定されていた試合は、すべて9月20日以降に組み込まれた。クライマックス・シリーズは10月29日からとなり、日本シリーズは11月12日からとなりました。

さて、同じプロスポーツではあるものの、経営ビジョン、経営の目的、リーグ全体のビジネス・モデルなどや、その組織系統もまったくと言ってもいいほど違うJリーグとNPB。

Jリーグは地域の行政とも提携し、独立採算を徹底して追求する経営方針を基本としており、プロ野球はオーナー企業の広告宣伝媒体として存在。ですから、独立採算は度外視し、企業の広報予算の中に赤字が収まればいいといった財務体質、営業姿勢です。

また、Jリーグはプロでありながら日本サッカー協会の属しており、プロもアマも、社会人も学生もジュニアも、同じ大きな組織の下にいます。ですから、人材の交流にも垣根はありません。野球の場合は、NPBはプロ野球チームの集まりであるため、アマチュア野球の運営や普及活動には深く関与しません。

このようにJリーグ設立当初における理念からNPBとは水と油のような状況であって、それが今回、新型コロナウイルス対策で連絡会議を開くことになったことは、プロスポーツ界としては一歩前進ともいえるでしょう。

ただし、「決定はそれぞれがする」、とのことですから、何らかの意思決定をこの連絡会議でするわけではなさそうです。

NPBは2011年の開幕延期のこと、そして、今回のがオープン戦を無観客でやると決めたときの賛否両論においての危機感もあるでしょう。

結論は早ければ今日、3月9日にも出される見込みです。NPBはどのような結論を出すにしても、社会的支持が得られることも大事なことだと思います。

コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。

今回は、すんなりと方向付けがされましたね。過去の反省が生かされていると思いました。

私も、バックボードがとても気になりました。どちらかというと、そちらに本文を持って行きたいくらいでした。

この両団体が並ぶのは歴史的な出来事。ただ、歴史的な状況下でのことでの対応であったのが残ではありますが。
eco坊主
おはようございます。

色々なイベント・スポーツ・教育が自粛のなかですから決まった内容を受け止めて冷静になりたいと思います。どういう結論になっても賛否両論でしょうから。

画像のバックボードか今回作製したのでしょうかね~?
NPBとJ・LEAGUEが並んでいる!!!
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