【高段者に本物と偽物がいる
~ 初心忘るべからず】
武道など日本発祥の五輪種目で
優勝するのは「五段」あたりです
若くて強いからです
この先
六段から八段へと昇格するには
指導・普及活動への取り組みが
なくてはなりません
つまり段位イコール強さ
ではないのです
ここが海外発祥のスポーツとの
大きな違いでしょう
では、
強さだけでなく
皆の手本となる〝ほんもの〟高段者と
ただ強いだけの〝あやしい〟高段者との
違いを見ていきましょう
▼20級~10級向けの教則本を参考にします
中国のことばに
「琴棋書画」というのがあります
高貴な趣味といってものですが
碁はその一つに入っているのですから
碁を打つ人においては
マナーを心得ていなければなりません
<開始のあいさつ>
一礼するのがエチケット
強い人に教えてもらうときは
「お願いします」
の一言を付け加えたいものです
<第一着>
黒の第一着手は右上隅に打つのが習慣
相手が見やすいという配慮なのでしょう
AIには、そんな配慮はありません
<待った>
いったん打った石をほかへ打ち直す
勝負なら、絶対にしてはなりません
「待った」がしたくなる軽率な手を
打たないように、考えが決まるまで
碁石を持たない習慣をつけるのが大切
人間の基本的な品格の問題です
<思考を妨げる行為>
手の中で碁石をジャラジャラさせたり
盤側を碁石で鳴らしたり
無駄口を叩いたりするのは
最悪のマナーです
心にもないことを言って
相手を惑わすのもよくありません
<長考>
あまり長いのは相手に迷惑です
一局で1時間~1時間半ぐらい
が普通でしょう
長考派は、人に敬遠され
相手が少なくなることを
覚悟しなければなりません
反対に、機関銃みたいに
ポンポン早く打つ
のもどんなものでしょうか
いいかげんに打っているようで
相手も碁に身が入らなくなってしまいます
<投了>
投了は「負けました」とか
「ありません」といいます
負けがはっきりしている碁を
ダラダラと打ち続けるのは
時間の浪費であり
相手に対しても失礼です
大敗の碁を最後まで打ち
ダメを詰めてから
「負けですね」
という人がいますが
ますますもって失礼の極み
<負け惜しみ>
「あまりよすぎて手加減した」
「ちっとも投げてくれないので
嫌になってきた」などと
感情的な言葉を吐かないように
品格のなさを露呈するなかれ
<助言>
終わってからにしてください
いま、あなたは、無関係です
<ルール違反>
仲間内で打っている碁なら
故意ではない限り
相手に注意して
打ち直させればいいでしょう
ただし厳密にいえば
ルール違反は「反則=負け」です
以上、全てが出来ている人は
達人中の達人といえましょう
ふたつ、みっつ自信がなければ
さらに修行を積みましょう
わたしも、そうです
これらを
知らなかった初級者は
次の対局から
直すよう心掛けましょう
出来ていない有段者の
悪いクセをマネしては
いけません