【武宮正樹12歳、師匠・田中三七一五段に挑むが、あえなく潰される の巻】
白中押し勝ち(手数不明)
序盤で黒がつまづく
白がわざわざスキを作る(白61)が
黒がトガめられず
最後は白に潰される
白23はコウトリ
▲白13のツケコシを喰らい、白19、白21と封じられてはマズイ
さかのぼって黒10はAとトブべきではないか
▲白39が厳しく、どうやら黒は勝てそうにもない
黒38は、39の地点に打たねばならなかった
白の模様が大きく、一気に苦しくなった
白61は本来はAと囲うべきだが
わざとスキを作って力を試したもの
黒62のあと、白Bと攻められ、
最後は黒がツブレてしまった(以下、略)
ひとりで世界の囲碁を変えてしまった宇宙流
開眼したのはプロになってしばらく経ってからである
黒番なら三連星、白番なら二連星にこだわり続ける
意外にも、黒番より白番の勝率のほうが高い
武宮正樹(たけみや・まさき、1951年~) 九段。名人1期、本因坊6期など。世界選手権設立当初に活躍し「世界最強の男」の異名を取った。中央に大模様を作る厚み重視の棋風は「宇宙流」と呼ばれ、一世を風靡した。同じ木谷実門下の石田芳夫、加藤正夫と並んで「黄金トリオ」「木谷三羽烏」と呼ばれ、木谷一門黄金時代をリードした。