囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

3子局/宇宙流幼少期の場合

2021年07月03日 | 【カベ突破道場】 全局

 

武宮正樹12歳、師匠・田中三七一五段に挑むが、あえなく潰される の巻】

 


白中押し勝ち(手数不明)


序盤で黒がつまづく

白がわざわざスキを作る(白61)が

黒がトガめられず

最後は白に潰される

 

 

 白23はコウトリ

▲白13のツケコシを喰らい、白19、白21と封じられてはマズイ

さかのぼって黒10はAとトブべきではないか

 

▲白39が厳しく、どうやら黒は勝てそうにもない

黒38は、39の地点に打たねばならなかった

白の模様が大きく、一気に苦しくなった

白61は本来はAと囲うべきだが

わざとスキを作って力を試したもの

黒62のあと、白Bと攻められ、

最後は黒がツブレてしまった(以下、略)

 

ひとりで世界の囲碁を変えてしまった宇宙流

開眼したのはプロになってしばらく経ってからである

黒番なら三連星、白番なら二連星にこだわり続ける

意外にも、黒番より白番の勝率のほうが高い

 

 

 


武宮正樹(たけみや・まさき、1951年~) 九段。名人1期、本因坊6期など。世界選手権設立当初に活躍し「世界最強の男」の異名を取った。中央に大模様を作る厚み重視の棋風は「宇宙流」と呼ばれ、一世を風靡した。同じ木谷実門下の石田芳夫、加藤正夫と並んで「黄金トリオ」「木谷三羽烏」と呼ばれ、木谷一門黄金時代をリードした。

 



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