囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

3子局/瀬越囲碁教室の場合

2021年07月02日 | 【カベ突破道場】 全局

 

★ 公開中

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★ これらで予告した通り「3子の模範局」を連載します

 

 

 


昭和中期に打たれた黒の快勝譜 ~ 指導碁で上手破り の巻】

 


100手まで、黒中押し勝ち


3子局のモデルとも言うべき碁

有名な有段者定石から始まり

アマの黒が手堅く打って

指導する白を押し切った

 

 

▲右下は、白1の小目に対し、黒は1間高ガカリ

白が1間に低くハサンで、昭和の香り豊かな有段者定石

白が手厚く有利との評価が高まり、一時、廃れたものの

黒も先手で位が高く、打てるとして、中国、韓国で再評価された

AI全盛のいまは、部分にこだわり過ぎているためか

あまり打たれないようである

 

黒20は右下スミの白がガチガチに強いので小さく手堅く構えたもの

白の厚みに近づくことなく、下辺を消しながら地を稼いでいる

逆に白に20と打たれると、下辺の白地が確定することを確かめてほしい

右下スミが生きているので、黒は下辺に石を持って行くと攻められる

 

黒24まで堂々とした序盤で、白に対する怖れがない(黒24まで、以下、略)

 

 

 

 

 

黒を持っているつもりで、序盤だけでも並べてほしい

この碁は、黒が難しい手を打たずに簡明な堅い手を繰り出し

最後は大石の攻め合いを制して白を押し切った

攻められるような弱石が、黒に無い点を、よく見てほしい

白石は右下スミに偏しており、あとは三つの石がパラパラ置いてあるだけ

白25は右辺の3線にある黒1子にボウシするが、黒の対応が巧みで

白を右辺に小さく生きさせ、黒は背中を厚くして優勢を確立させた

 

3子置けば、これぐらい手堅く打っても楽に勝てる、と解説文にみえる

 

 

 

瀬越憲作(せごえ・けんさく、明治22年~昭和47年) 名誉九段。1946~48年に日本棋院理事長。棋院運営や囲碁普及に貢献した。

 

 



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