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3子局いろいろ、人生いろいろ
2021/06/29 カテゴリー:【カベ突破道場】 全局
5級は初段へ、初段は三段へ
2021/06/27 カテゴリー:雑観の森/芸術・スポーツ
★ これらで予告した通り「3子の模範局」を連載します
【昭和中期に打たれた黒の快勝譜 ~ 指導碁で上手破り の巻】
100手まで、黒中押し勝ち
3子局のモデルとも言うべき碁
有名な有段者定石から始まり
アマの黒が手堅く打って
指導する白を押し切った
▲右下は、白1の小目に対し、黒は1間高ガカリ
白が1間に低くハサンで、昭和の香り豊かな有段者定石
白が手厚く有利との評価が高まり、一時、廃れたものの
黒も先手で位が高く、打てるとして、中国、韓国で再評価された
AI全盛のいまは、部分にこだわり過ぎているためか
あまり打たれないようである
▲黒20は右下スミの白がガチガチに強いので小さく手堅く構えたもの
白の厚みに近づくことなく、下辺を消しながら地を稼いでいる
逆に白に20と打たれると、下辺の白地が確定することを確かめてほしい
右下スミが生きているので、黒は下辺に石を持って行くと攻められる
黒24まで堂々とした序盤で、白に対する怖れがない(黒24まで、以下、略)
黒を持っているつもりで、序盤だけでも並べてほしい
この碁は、黒が難しい手を打たずに簡明な堅い手を繰り出し
最後は大石の攻め合いを制して白を押し切った
攻められるような弱石が、黒に無い点を、よく見てほしい
白石は右下スミに偏しており、あとは三つの石がパラパラ置いてあるだけ
白25は右辺の3線にある黒1子にボウシするが、黒の対応が巧みで
白を右辺に小さく生きさせ、黒は背中を厚くして優勢を確立させた
3子置けば、これぐらい手堅く打っても楽に勝てる、と解説文にみえる
瀬越憲作(せごえ・けんさく、明治22年~昭和47年) 名誉九段。1946~48年に日本棋院理事長。棋院運営や囲碁普及に貢献した。