囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

ある碁友の怒り/続

2020年03月11日 | ●○●○雑観の森

これは誰の“責任”か ~ 新型コロナウイルス報道を概観する の巻】

 

■マスコミの過剰とも言える今回の報道姿勢に

「行事の自粛→経済・人心の萎縮」の原因がある

との指摘は本当に正しいのだろうか。

本質を衝いているのか。

そうとも言い切れないのか。


確かにマスコミが「第四の権力」といわれ、

影響力が大きいことは古くから指摘されている。

わたしの学生時代もメディア論の前提となっていた。


だがマスコミの大半は、所詮は私企業である。

視聴率を稼ごうとするのは悪、と決め付けることはできない。

一般企業でモノを売るな、サービスをするな、というのと同じである。


TVなど放送メディアは時間という枠はあるし、

新聞など活字メディアはスペースという枠がある。

「こんな時」に報道すべきことをせずに、

他のエンタメねたで埋めてしまっていいのか。

今度は「何をやっているのか」と抗議されるのがオチである。

 

■問題は、量より質かもしれない。

特ダネ報道は、大きく分けて二つある。

 

一つは、競合各社が狙っているネタを

いち早く報じることである。


もう一つは、他社が報じていないが必要な視点、

掘り起こさねば埋もれてしまう切り口のネタを

ていねいに報じることである。

 

とはいえ、現在進行形の時、前者は絶対に必要である。

この際、地域や個人への差別などにつながらないような

配慮がなければならないのは、いうまでもない。

そうして、ある時期から後者にどれだけ軸足を置けるかが、

メディアの力量なのだと思う。

 

■まだ、報道のあり方を総括する時期にはないが、

そんなことを感じている。

 


ただ一点のみ補足。

当局の発表の仕方も今回は異例だったことに触れておきたい。

ある知事が毎日毎日、記者会見をし、

どこどこで感染者が1名出たとか、

きょうは出なかったとか、をやり始めた。

他の都道府県でも、知事やら市長やらが会見するようになり、

「大仰な演出」になってしまった。

「きょうは感染者が出なかった」でも、首長がおでましになるなど、

どうしても違和感がぬぐえない。

これは結果、露出過多であり、選挙運動のようではないか、と勘繰った。

この知事は「われわれは完全に制圧した」との“勝利宣言”を出す始末。

「これは便乗商法か」と思ったことを、付け加えておく。



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