囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

上手の精神

2019年05月18日 | ●○●○雑観の森
 
「攻め7分、守り3分」の巻】

■置き碁における白(上手)の打ち方をいろいろと見てきました。
 
■今回は、白番のココロの持ち方のまとめ。わたしに限ってのことかもしれませんが、白を持って「置かせ碁」でどんなことを考えてきたかを振り返ってみます。
 
         ◇
 
■まず9子、8子、7子を置いてもらっている場合。(対6~4級戦)
 
■最初から黒の大模様ですから、どうやって戦うかを序盤に見極めます。攻められて碁形を決められると苦戦になるので、軽く打つことに神経を使います。
 
■まず「四スミに一通りカカり」戦いの足場を作ります。そして「攻め7分、守り3分」でいきます。攻めないと勝ち目はありません。あとは、なりゆき。勝負を急がず、形を決めず。大きくカラミ・モタレを使い、相手の石が大きくなってきたら取り掛けに向かいます。
 
■取れなくても、地合いが接近していけばヨセで細碁を目指します。
 
         ◇
 
■では6子、5子、4子を置いてもらっている場合。(対3~1級戦)
 
■じっくり打つのは一緒です。相手の有利なところでは戦わず、天元に石があればなおさらで、持久戦を目指します。相手も強いので、簡単に石を取れません。黒が隙を見せず上手く打ってきて地合いも縮まらないようなら、紛らわしい勝負手を連発します。コウ絡みの攻め合いが一番効果的です。上手くいかなかったら「負けました」といいます。
 
         ◇
 
■「名人のなかの名人」本因坊秀栄の名品(2子局)をもう一つ。
 
■明治33年の本因坊四象会「第59回手合」。相手は当時四段の広瀬平治郎 (1865~1940年)。247手完、白4目勝ち。
 
■広瀬は美作(岡山県)出身。方円社4代目社長の中川亀三郎辞任で、5代目社長に。本因坊家との合同と分裂など大正の碁界激動期を生きました。
 
■文才があり、自社発行新聞・雑誌に健筆を振るいました。隠棲の身だった晩年、本因坊秀哉没後には先輩としての使命感にかられ、日本棋院の雑誌原稿執筆や指導碁を続けました。昭和15年没、享年75。八段追贈。
 
 
 
 
▼白3の二間高ガカリで、黒のシマリを妨げます。この位置は、AIが注目している着点だと思いませんか? この後、黒4の受けを待って右下のシマリ。黒6と白7は見合いです。7手しか進んでいませんが、黒が少し焦っているような感じが次譜から見て取れます。 
 
▼黒8、黒10は甘い。白ろのツケがあります。
 
▼白21のツケから、白は戦いに持っていきます。
 
▼黒65まで険しい戦い続きます。
 
▼中央が勝負の場です。
 
▼黒84が敗着。右辺の一団を捨てては損が大きすぎます。
 
 
 
 
▼終局
 
 
▼死んだ石を、ふたに入れる
 
 
▼取った石で相手陣を埋めていく
 
 
▼整地。「10、20、30、40のかたまり」と「ハンパ」をつくる。
 

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2 コメント

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初めましてm(_ _)m (ゴロママ)
2019-05-18 09:42:23
フォローして頂き、有り難うございました。
こちらからもフォローさせて頂きましたので
どうぞ、宜しくお願い致します。m(_ _)m
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こちらこそ (fumi-bow1956)
2019-05-18 09:49:17
よろしくお願いします。(きまぐれから?)今年1月にブログをはじめました。
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