囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

初段になれない人1㊦

2022年03月19日 | 【カベ突破道場】

 

あなたは、

初段になれる人ですか?

だったら、この先は

読まずとも構いません

 

初段になれない人ですか?

だったら、しばらく

お付き合いください

 

このシリーズは

序盤から終盤まで

計6パターン

局面ごとに取り上げます

 

1)布石

2)定石

3)連絡

4)死活

5)ヨセ

 

今回は、1)布石です

最後までお付き合いください

 

 


【布石編・初段になれるヒトの1手】

布石は、黒番が主導します

「高い中国流」(右上スミの星→右下スミ小目→右辺星下)

勢力を築くスピードが速いシステム布石です

 

しかも、上辺の星にも黒石があります

〝右半球一帯〟の黒石の数と、

白石の数を数えてみてください

「黒っぽい」ことが分かりますね?

 

白の△印のケイマガカリは

敵陣に単騎突入した

と受け止め

これをイジメます

 

碁盤を、地球に見立てて

大きく俯瞰しましょう

 

高段者は、全体と部分の調和で考えます

級位者は、部分だけで必死になります

 

 

黒1~黒5となれば、

右上から上辺一帯が確定地になります

しかも右辺星にも黒1子があります

 

白は高さがあっても

まだがなく

まだ一眼もありません

弱石のままで不安定です

 

黒は上辺の確定地と

右辺から右下隅に

大きな地が見込め

どちらも打ったことになります

 

ムリに取りに行こうとせず

脅かしながら、流れのなかで

トクをしましょう

 

 

【布石編・初段になれないヒトの1手】

黒1の一間トビで受けて澄ましているようでは

この先、いつまで経っても「級位者」のまま

ひとことでいえば、大甘です

次の図で、それが明らかになります

 

白2~白4となり、基本定石で

白はくつろいでしまいました

 

黒石が圧倒的に多い〝右半球〟

簡単に白に楽をさせるようでは

まったく碁になっていません

 

黒△の1子が何のためにいるのか

気魄のカケラもなく

無意味な展開です

 

形ばかりに気をとられ

「定石を打てばいい」

というワケじゃありません

 

こういう甘い手ばかり

打っているようでは

いけません

 

     ◇

 

プロは序盤で考えるし

アマは序盤など石を転がしておけばよい

と考えます――

 

これは本因坊タイトルを持ったまま

関西棋院を創設した〝火の玉宇太郎〟こと

昭和の巨星・橋本宇太郎九段のことばです

かみ締めたいものです

 

 

 

 



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