2020年2月8日投稿「姫の心を奪え」に関連してーー
【似て非なるモノであるな、囲碁と将棋はの巻】
■「先ちゃんの囲碁放浪記ーー桂馬の両アタリ」。
少し前に図書館で借りて読みました。
囲碁雑誌の連載をまとめたもので、軽妙洒脱なエッセイ集です。
■なかのタイトルは、
「羽生と打った碁」
「勝敗を分ける扇子」
「碁はボヤキを誘う」
「全ては算砂から始まった」
「囲碁番組のヒミツ」
などなど、
切り口の多様さ、キャッチーなタイトル、展開のよどみなさ、全て見事。
ネタのすくい方の才覚、肩のチカラが抜けた筆力で読ませます。
■この中の一文「アマ三、四段の壁」からの引用です。
「詰将棋をまったくしなくても、
結構、三段くらいまでは やはり強くなれるのだ。
そういうアマチュアの人は いっぱいいる」
「もっとも、そこから先は
囲碁と同様、絶対に強くならない。
詰碁や詰将棋
ゴチャゴチャしたことを考えなければ 抜けられない壁は
アマ三、四段のあたりにあるようである」
■ガーン。
これって、漂流男ではないか。
薄々感じてはいたけれど、やはり左様であったか!
皆さんも、
本書を購入するなり、
借りるなり、
技術書を読むなり、
詰碁本に取り組むなり、
なんなりとしてくださいね。
先崎学(せんざき・まなぶ 49歳) 将棋八段。いわゆる「羽生世代」の強豪の一角。1990年度NHK杯優勝、91年度・若獅子戦優勝。棋風は、過去のデータに頼ることなく、局面に自在に対応する「無頼流」。新進気鋭の頃は「天才先崎」とも呼ばれた。人気エッセイストとしても活躍し、羽海野チカの将棋マンガ「3月のライオン」の将棋監修も。妻は囲碁棋士の穂坂繭三段。