歳を取ってくると
だんだん潔癖癖が強くなり
頑固・意固地になりがちである
「自分の流儀以外は
全てが気に入らない」
「若い人のやることなすことが
一々気に障って腹が立つ」
こういう傾向は
危険な兆候である
心当たりがないだろうか
◇
街の碁会所では
あり得ないことだが
地域碁会は任意団体であり
妙なローカルルールがある
「持碁は黒番の勝ち」とか
「コミは最初に石を渡す」とか
「同率は年長者が優勝」とか
誰が言い出したのか不明でも
その場で決まってしまえば
非常識が、会の〝常識〟となる
誰も表立って反対しなかったのか
独善的専横的な会長が押し切ったのか
以前に属していた碁会でも
待った(打ち直し)を禁止するか
認めるか、認めるなら何回までか
という〝マヌケな議論〟が起きた
五段の某氏が言い出し、
喧喧諤々の議論が沸き起こり
ああでもない、こうでもない
と着地地点が見つからない
会長は困惑したままである
〝アホくさい話〟に皆が疲れた頃、
牢名主のような高段者(八段)が
「待ったは負けに決まっとる」
と一喝して議論は終いになった
退会して4年になるが、
漫画のような光景を
時折想い出すたびに
可笑しくてならない