▼新型コロナウイルス到来以前の碁会は こんな賑わいだったのですが……
⇩
▼コロナ到来! 緊急事態宣言の解除後、閑散としていた碁会=2020年初夏
⇩
▼コロナ一時沈静化で少し賑わいが戻ってきた碁会=2021年晩秋から初冬にかけて
【コロナがもたらしたもの
~ 分断の構図が解けていくか
~ 碁会の〝南北問題〟を考える】
新型コロナ騒ぎが
もたらしたモノは
マイナス要素ばかり
ではありません
会員数こそ
激減しました
でも
退会してほしくなかったヒト
退会してしかるべきヒト
濃淡あり、さまざまですが
退会した約三十人のうち
後者が多かったように思います
碁より大事な趣味のあるヒト
まだ熱にのぼせていないヒト
この会の価値の分からぬヒト
会の仕組みを理解していないヒト
同じ会費を払っていたとしても
こういった会員には
是非とも残ってほしい
とは思えません
では今 残っているヒトは
どうかといえば
ココロ同じくして好を結ぶ
碁友・碁敵の価値がある
といっても
よろしいでしょう
では、もうひとつ
あえて申し上げるなら
こんな難局においても
決して投げやりにならず
マスク・消毒・手洗い
これらをしっかりとし
現状を受け入れて
静かに対局を楽しむ
上等のヒトも
おられます
桃源郷如くに貴重なる
碁会の灯を絶やさないためにも
残ってくれて感謝のヒト
と言えるのです
さらに、もうひとつ
肝心かなめなコトを
申し上げておかねばなりません
以前の碁会は
どんどん入れて
どんどん増やせ
の方針でしたから
バブル末期の様相でした
碁打ちの鏡のような打ち手
品格のカケラもない打ち手
どちらもが存在する
まさに玉石混交の様相です
しかも、同時に
高段者と級位者の間には
昏くて深い河がありました
棋力により座る場所が
なんとはなしに
分かれていたのです
碁会場は
南北に縦長の大部屋
ざっくりいえば
初二段・級位者は「南」に
高段・有段者は「北」に
それぞれ固まって
打っていたのです
6年前、入会して「三段」で
スタートしたわたしは
ちょうど真ん中あたりで
ウロウロしていました。
通常
棋力下位者は上位者に
対局を申し込みにくいものです
上位者から「打ちましょうか?」
と、いってもらって初めて
対局できるのでした
囲碁界封建制の名残りです
上位者のなかには
「ヘボとは打ちたくない」
と、上から目線の人がいます
「手が荒れる」とばかり
置かせ碁に難色を示す人もいます
そうかと思えば
7子局も9子局もいとわず
下位者とも気軽に打ち
指導してくれる高手も
稀にいることはいます
碁に対する向き合い方は
ひとそれぞれであり
善悪を云々するものでは
ないかもしれません
ですが、人柄や人間性が
そういう局面において
にじみ出るのですから
致し方ないといえましょう
その因習・悪癖ともいうべき状況は
コロナ騒ぎによって変化しました
発生まもなく碁会場の人数制限が
強制され、碁会は4分割となりました
一度に20人しか入室許可されないので
毎週参加で「1年で五十回」が
不可能になり、月1回しか
参加できなくなったのです
緊急避難として
前代表世話人が工夫した
「棋力別4分割」方式は
致し方ないとしても
同質・同類の碁打ちばかりと
対局するようなことになりました
そうして1年が過ぎ
わたしが代表世話人になり
「問題が多い」と思っていた
この「棋力別4分割」を
撤廃することを決めました
試行錯誤はありましたが
定員制限緩和もあって
今は各人が席を譲り合えば
毎週参加できるところまでの
状況になってきました
結果、棋力が離れていても
ココロの壁を低くすれば
誰とでも対局しやすい
そんな雰囲気になった
といえるでしょう
しかし
高段者にとっては詰らない
骨のある相手が見つからない
それなら例会不参加となります
彼らの参加が少なくなり
活気がなくなってきたことは事実
一筋縄ではいかぬ現実が
いまも続いているのですが……
これを
「棋力重視、品格軽視」
といっては
言い過ぎかもしれません
しかし、あながち
当たらずとも遠からず
ではないでしょうか
もともと「置碁」という
ハンディ戦によって
誰でもが公正自由に楽しめる
というシステムが
囲碁将棋にはあります
その優れたシステムを
受け入れさえすれば
碁会の非交流・分断が
自然と取り払えるはず
なのです
「コロナも捨てたものではない」
と、いまは思っています。
創会三十年でたまりにたまった
アカ、シガラミ、因習、悪癖が
環境変化によって自然と
解けて流れていく
動脈硬化が改善され
血流はサラサラになっていく
そんな気がしているのです
囲碁同好会 会則第3条「目的」
囲碁を通じて、
会員相互の親睦を図ると共に、
棋力と品格の向上を目指す。
いまは強くなった
あなたも
誰かの力を借りて
強くなったのでは
ありませんか?