【語れば語るほどに 天に唾することになる という悲喜劇】
大学に「雄弁会」というサークルがある
雄弁とは、説得する技術のことだ
相手を、言い負かす、論破する、罵倒する
話し合うことにより「感覚を共有する」ことではない
もののあわれ、などでは決してない
親睦や、交流を目的にしてはいない
選挙の政権放送を、日々愉しみにしている
みな、相手をなじり、勝手なことを言う
当選しても、落選しても、
できそうもないことを言う
これは、夢だろうか
正夢か、悪夢か、
それが問題なのである
しっかりと、聴いておこう!
口に出した以上は
何もしないワケにはいかぬゆえ
◇
趣味の会で、3年振りの総会を開いたところ
不規則発言オンパレードの大荒れだった
言いたい放題、議事は混乱し、時間だけが空しく
親睦とか、交流とか、どこか遠いところへ置き去り
さてさて、みな、頭が冷えて
今、何を感じ、何を思ったか
「自分が天に唾したこと」を重く受け止めたか?
はたまた、「怒り」だけを増幅させたか?
言葉には責任が伴うことに、気が付かれたか?
何もしない、というワケにはいきませんよ!
巧言令色 鮮し仁、剛毅朴訥 仁に近し
こちら、贈る言葉——
「〝私は正しい〟と思うから 怒る」
「〝私こそ唯一正しい〟が 人間の本音」
「〝私は間違いだらけ〟だと分かると 怒らない」
「エゴが妄想概念をつくる」
「怒り癖は なかなか取れない」
「〝怒りの人生〟に 喜びはない」
「相手を倒す前に 自分が壊れる」
「相手の怒りには〝智慧〟で勝つ」
「怒りが 幸福を壊す」
――スリランカ初期仏教長老 アルボムッレ・スマナサーラ