【二宮尊徳の場合 の巻】
「一人の楽しみが
他人の苦痛となる時は片楽にして
双方がその楽しみをともにする時
始めて真楽を生ずる。
たとへば物を売買するに
買手は買ひて楽しみ
売手は売りて楽しむ
が如き類をさしていふ」
■昭和の頃、小学生だった世代には
おなじみの二宮金次郎像だが、
今は校庭に残っている方が珍しい。
真楽(しんらく)という言葉は
この江戸末期の道徳家が用いたものである。
自分を楽しむというだけでは十分ではない。
自分も相手になる人も、
お互いに潤い、たのしむ
ことでなくては何とする
の意である。
疫病現場で奮闘する医療関係の人たち。
対策に携わっている政治行政の人たち、
自粛続きで困難に直面している人たち、
通勤で行き交う勤めの人たち、
リモートワークの人たち、
ネット碁やお勉強を楽しんでいる人たち、
わたしも概ね「おうち時間」の人。
世情が陰ると、他人の物言いと所作への眼は
鋭く、厳しく、明瞭になってくる。
どの世界を見渡しても、
自分本位の人か、自分のことを後にする人か、
不思議によく分かるようになるのである。
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