囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

美しい日本の私

2019年07月30日 | ●○●○雑観の森

  

「対局中のノイズ(雑音)は控えましょう」「なぜマナーが最優先なのか」の巻】

  

■まだ訪日外国人が少なかった時代の話。

 

■日本家屋に泊まった知人の欧州人が「あのノイズ(雑音)はなんだ」「眠れないよ」と言ったとか。

 

■「虫の音は風流」の美意識は、日本人特有としたものだ。

 

  

 

 

■さて、夏はサンダル。

 

■通勤用には、かかとにストラップが付いた歩きやすいモノ。内勤用には、つっかけタイプ。ほかにも、いろいろ。

 

■ある時、若い女性社員から「足音が独特なので、すぐに分かりますよ」と言われた。「それは、やかましいってこと?」 「そうは言ってませんけど」と意味深なニヤニヤ。自分では多少気を付けているつもりだったが、皮製で重く、床の材質によっては、よく響く。

 

■学生時代はゲタを好んではいていた。大教室の横の廊下を通って、学生会館の部室へ向かう。カラン、コロン、カラン、コロン。勉学に勤しむ秀才たちには、迷惑だったに違いない。いまさらだが、みなさん、申し訳ありません。

 

         ◇

 

■とかくヒトは習い性から抜け出せない。良くも悪くも。また、自分のやらかすことには寛容でも、他人が同じことをやるとイラつくとしたものだ。 

 

■「カベ突破道場」の同人0二段。このところ好調である。勝率8割以上の快進撃で、ヘボ師範代としても、とってもうれしい。来月末締め切りの半期リーグ戦で、三段昇段の可能性が出てきた。

 

■惜しいのは、悪いクセが時々出てしまうこと。熱中すると、無意識で碁石をつまんで碁笥の端にコンコンとリズミカルに叩いてしまう。

 

■「やめた方がいいですよ」「対局を断られることがありませんか」とわたし。2年余りの付き合い。このところようやく、おそるおそるダメ出しできるように。

 

■「分かった、分かった」と言いながら、なかなか直らない。あまり指摘すると、本人もイライラ。長年のクセは体に染み付いている。

 

         ◇

 

■囲碁でも将棋でもチェスでも、多くの対戦型ボードゲームは「平和的な擬似戦争」あるいは「人生ゲーム」である。

 

■普通は、勝ってもガッツポーズはないし、負けたからといって相手に食って掛かることもない。勝ち負けはそれとして、腹を立てた方が負け。ズルをした方が負け。この世界の掟である。

 

■ビミョーなのは、無意識のクセによって相手に不快な思いをさせることである。

 

■対局中は「碁石をコンコン、ガチャガチャ」「扇子をバタバタ」「過ぎた軽口・論評癖」「観戦者との世間話」の類。不利では盤面を長時間にわたって凝視するくせに、優位になって余裕たっぷりやるのは非常にマズイ。相手によってはコノヤローとなろう。

 

■「上等の碁打ち」とは、棋力の強弱ではない。相手の思考をじゃますることなく、静かに石を置くのみ。

 

■歳を重ねると、ともすれば独善的で頑固になる。盤をはさんで他者と向き合う時間は、さまざまなことを学べるチャンスでもあるのだ。

 

■たかがゲーム、されどゲーム。上手に付き合い、上手に楽しみたいと思う。

 



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