囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

美人を追うな。

2019年05月12日 | ●○●○雑観の森
 
苑田理論の肝の巻】

■「手書き棋譜の効用=アナログ的勉強法の一考察」の一連の投稿で、「西の宇宙流」苑田勇一九段の独創的理論「美人を追わず」に触れました。気になっておられる方もいると思います。少し説明しておきます。

■まず定義から。
美人の石」=自分の石数より、相手の石数が一つか二つ少なく、直接攻めてもうまくいかない場合の石のこと
美人は追わず」=直接追いかけても攻め得が見込めない。逃がしてしまう。それならばカラメ手で攻めていくべきだという考え方。少し遠くから網を張っていく作戦。つまりモタレ攻め」の極意なのです。
 
         ◇
 
■では実戦解説です。黒が趙治勲九段、白が苑田九段。
実戦図(美人を追わず)途中失敗図(美人を追いかけてしまった)をどうぞ。

▼黒1~白12
プロ・アマ問わず、よく現れるツケヒキ定石。黒は地を持って安心、白も収まりの形。ともに生きの形ですから、一番遠い場所が次の戦いの場になります。つまり左上スミ。
 
 
 
▼黒13~白18
黒13のカカリに対し、白14と厳しい一間バサミ。左辺が大きいので、aとゆっくりハサムのもあった。白18のコスミツケは黒を重くした手。
 
 
 
▼失敗図
白18で、白1は定石。しかし「美人を追いかけた手」。ダメです。黒2の手筋から、黒8となれば、黒が左辺を打ち越した形となり、白の失敗図。白が美人を追いかけたため失恋の道をたどります。恋愛は、マニュアル通りにはまいりません。
 
 

▼白18~白20(18は再掲)
白が黒を重くした後、白20。上辺の黒石にツケてもたれるのが「美人を追わずの手」。
 
 

▼黒21~黒29
一本道の進行。白は、上辺を黒に与え、左辺の黒4子を攻めようとしています。白30は、左辺1子から一間トビ
なお黒29でaとハネたくなりますが、これはうまくいきません。白から29にキリが入ると、黒は対応に窮します。検討してみてください。手拍子でハネると、ここで碁をダメにしてしまいます。
 

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2 コメント

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囲碁音痴でスミマセン (travel jiji)
2019-05-12 11:42:22
と言うことで三日前のえんどう豆の関連で、今年2回豆ご飯を炊きました。ちゃんと皮剥いて、別に塩ゆでして固めのご飯と混ぜると色鮮やかに出来て女性に差し上げるとビックリされます。昨日は今年最後の京都産筍を電気圧力鍋で茹でました。もう固いかなと思いましたが杞憂に終わりました。こんなことでお茶濁してゴメンナサイ。
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オンチでも (fumi-bow1956)
2019-05-12 14:18:39
料理がお出来になりますのなら囲碁もぜひどうぞ。雑文ブログを見ているだけで出来るようになりますとも。
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