皆さん、こんにちは。
東京地方に久し振りの夏空が戻って来ました。
雨は何時かは止みますが、コロナの終わりが見えないのが悩ましいところです。
緊急事態宣言がまたぞろ延期になるそうで、一体、何時になったら山歩きに行けるのやら。。。
ーーーそんなことを思いながら、今日は山の記憶のお話です。
冬枯れの浅間尾根(東京都檜原村)
浅間尾根は古来より武蔵国と甲州を結ぶ往還道として使われていました。
昔は谷沿いを行くよりも、尾根伝いの道の方が遥かに安全で便利だったのです。
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山の麓の集落で見かける石仏といえばお地蔵様や青面金剛が定番ですが、一歩山の中に入ると馬頭観音と出会うことが多くなります。
因みに、馬頭観音の由来はインド神話で馬の頭を持つハヤグリーヴァ神で、本来はこんな姿なのだそうです。
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その神様が悠久の歳月を経て日本に渡ってきた頃には、いつの間にかこんな憤怒相になっておられたそうな・・・
馬頭観音
密教で悪人や敵を降伏させる修法の本尊。俗には馬の守り神とされる。その像には三面二臂・四面八臂・三面八臂などがあるが、単独の像例では三面八臂像が多い。 (精選版日本国語大辞典より抜粋)
東京近郊の山を歩いていると、荷駄馬の通行安全祈願や供養のために祀られた馬頭観音を度々見かけますが、どれも優しげなお顔付きで、山歩きの疲れを癒してくれます。
密教では恐ろしい形相だった馬頭観音も、民俗信仰と結び付くと次第に優しいお顔に変わっていったのに違いありません。
八百万の神々がおわす国に生まれた喜びを感じる瞬間です。
浅間尾根、時坂峠道の馬頭観音
浅間尾根、時坂峠道にて
檜原村の浅間尾根は度々歩いていますので、ここの馬頭観音さん達とはすっかり顔馴染みです。
浅間尾根一本松の観音様
浅間尾根にて
浅間尾根にて
浅間尾根の数馬峠に佇む、百合の花を持った観音様
秩父浦山郷、武士平にて
大菩薩丹波道にて
小河内ダムに沈んだ集落から移された馬頭観音(奥多摩湖水と緑のふれあい館)
奥多摩、丹三郎尾根付近にて
八王子恩方、醍醐道にて
初めて訪ねた時は観音様の足元に沢山の福寿草が咲いていました。もう一度会いに行きたい観音さまです。
2019年の台風の直後、浅間尾根の馬頭観音の安全点呼を行った山行記録をヤマケイオンラインに掲載しています。時間と興味のある方はこちらをご覧ください。☟
紅葉が始まる頃には何とか山歩きに出掛けたいものです。。。
( こうしていると観音様に見えるかニャ???)
本日も最後までご覧いただき有難うございました。