防災への意識は、東日本大震災直後に比べて徐々に薄れてきているという。宮代町でも2011年の東日本大震災直後から数年間は放射線量測定・除染対応を行なっていたが、あれから10年が経過してほとんど話題に上らなくなっている。
“喉元過ぎれば熱さを忘れる”私たちの心理を見透かすように、昨日(4/13午前)、放射性物質トリチウムを含む”処理水”を海洋放出する方針を政府が正式に決定した。この決定に関して再び巻き起こっている熱い議論が、東日本大震災を思い出させてくれた。そういえば、一ヶ月前(2021年2月13日)に福島県沖で起きた最大震度6強の地震は、ちょうど十年前の揺れ方と同じように感じられ、震撼の記憶がよぎった。
まだ記憶に新しい災害としては、2年前の台風19号で荒川が氾濫して埼玉県川越市などが大洪水に見舞われた実例がある。新幹線の車庫が水浸しになった映像を記憶している人は多いだろう。
(宮代町が作成して各戸に配布している)ハザードマップの「荒川(浸水想定区域図)」は、2年前よりもう少し大規模に荒川が氾濫した場合、溢れた水は18時間後に宮代町にもやってくることを説明している。「利根川(浸水想定区域図)」は氾濫の場合に数時間後に宮代町に溢れた水が到達することを記している。支流であるがすぐ近くの古利根川は2年前にも小規模な氾濫を起こし、宮代町の他の地区では浸水の被害があった(台風翌日に近くで撮った古利根の様子↓)。
「防災意識に関する調査」がよく行なわれ、「大震災がまた近いうちに必ず起こる」と回答する人は多いが、実際には7割以上の人が「災害への備えが不十分」という(防災意識調査より)。
日頃から防災用品、備蓄品、救急箱をチェックするなど、準備を心がけたいものである。日常使う飲料水・食糧などの備蓄の次に、情報が大切とみなさん意識されているので、自治会の「防災行動計画書」をいま一度読み直すと良いと思う。
文責:福井宏