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忘憂之物

韓国冷麺のはなし(大阪鶴橋 冷麺館はおすすめ)



 「地球の平和を守るため」としてアースは正義のマグマ、マグマ大使を産んだ。5千年前に地球に来た宇宙人の子孫、バビル2世も「地球の平和を守るため」に3つのしもべに命令した。主題歌でも高らかに歌っている。

その所為でロプロスはヨミから水爆ミサイルを受けて死んだりしたが、ウルトラマンも仮面ライダーも、スーパーマンもみんな「地球の平和を守るため」に日々、頑張っているわけだ。太陽を食べてしまう金星人の妻を持つ、鳩山由紀夫なども常に「いのちを守りたい」とか「地球益」などと言ってナニかと戦っていた。2009年頃、日本国民は毎日見ていたものだ。

「地球の平和を守るため」に戦うにはつまり、そこに「地球の平和を脅かす相手」がいなければならないが、マグマ大使や鳩山などの「テレビヒーロー」の相手はさすがに子供相手だからか、とても素直に「地球を征服してやる」とか言う。強盗もちゃんと「強盗だ、金を出せ」と至極当然を言う。

医療費の還付金があります、年金や保険料の還付金のご案内です、と騙してATMで130万振り込ませたりしない。老人施設の入居権を買うから名義を貸してくれ、3倍にして返せる、として950万円を郵送させたりもしない。

しかし、アニメや特撮ではなく、現実の世界ではそのまま言わない。素直にそのまま言うのは「安倍は人間じゃない、叩き斬ってやる」とか「目にもの見せてくれる」と言った山口二郎法政大教授のような御仁くらいだ。巨大人工地震を発生させ、スキャンダル隠しに女優の逮捕までコントロールし、日本の政界と経済界を裏で操る悪の権化、魔王アベと戦う正義の法政教授だ。見習おう。


ところで現実の世界。例えば習近平は国連総会で「平和発展の共通価値観」などと言う。台湾の「平和的統一」を辛亥革命110周年で演説もする。

「再統一」も言っていたが、中国共産党が辛亥革命、つまり共和国家・中華民国の周年でなにを記念するのか不明なら、台湾をして「再統一」も意味不明というか丸々噓だが、要するに「台湾を侵略してやる、日本も覚悟しておけ」とは言わない。

言わない代わりに連日、台湾の防空識別圏に戦闘機を侵入させたり、日本の周囲をロシア艦隊と共に周回して威嚇したりする。腹いっぱいの呑気な国民も見ればわかるし、知れば納得、考えたら危機感も覚えるはずだが、これがなかなか広がらない。たぶん、興味がないか、他人事だと思っている。

2020年の特殊詐欺などの被害件数は認知件数だけでも13550件。被害総額は285億円を超える。もちろん、実害はもっとある、と推察するのが常識だ。

騙すのがいるからなくならないのか、騙されるのがいるからなくならないのか、いずれにせよ、それこそテレビでもやり、ATMに行けば貼り紙もあり、郵送するにも「現金送れはすべて詐欺です」と書いてあってもヤラれるひとはヤラれる。みんながみんな「話せばわかるところにいる」とは限らない。

明確に日本を敵視する国がある。その国らが艦隊を組んで日本国の周辺を威嚇行動している。その気になれば日本の国土、各都市に攻撃することもできた。

詐欺被害に遭うひとは往々にして「自分だけは大丈夫」と言う。「こういう人が一番危ない」とテレビコメンテーターですら警告する。つまり、日本が外国から攻撃されるはずがない、と本気で信じている人はレターパックに札束入れて郵送する可能性がある。

日本を取り巻く状況は年々、ある意味「順調に」悪化している。あわせて日本人の危機感も鈍化している。尖閣諸島に中国共産党の船が初めて100隻ほど、領海内に侵入して不法に漁をしたのは1978年4月。このときは大激怒した「尖閣諸島領有決死隊」が海保を振り切って尖閣諸島に上陸、日章旗を揚げている。つまり、多くの日本人は怒っていた。

北朝鮮が初めて地下核実験を成功させた、と発表したのは2006年。矢野義昭氏は著書「日本はすでに北朝鮮核ミサイル200基の射程下にある」(2008年)で「日本に残された時間は5年~10年」とした。要すれば技術革新、性能向上すれば手が付けられなくなる、ということだった。

衆院選の公示日、2021年10月19日、北朝鮮は東部の新浦付近から日本海へ向けて弾道ミサイルを発射した 。翌日の発表で潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM) だとわかった。あれから15年。手が付けられなくなった。

安倍内閣は昨年も「迎撃能力だけで守り抜けるのか」と提起していた。高市政調会長も総裁選で唯一、敵基地攻撃能力(無力化)に言及した。小石河連合はともかく、公明党の山口代表は「敵基地攻撃能力というのは昭和31年に提起された古めかしい議論の立て方だ 」と否定した。立憲は「射程が長いミサイルも慎重に」とのことだが、要するに反対だ。共産党は「絶対阻止」としている。日本への攻撃を「絶対阻止」ではない。日本が迎撃能力を向上させたり、ましてや敵基地をどうにかするなど「絶対阻止」だと宣言している。

日本共産党は自衛隊の能力向上に絶対反対、どころか違憲だから解体だとずっと言っている。同時に日米安保破棄だともずっと言っている。それじゃあ、どうやって日本を守るのかと問えば「平和外交」と答える。まだ騙せると思っているし、事実、まだ騙される有権者はいるのだろう。

今回の衆院選では独自候補の多くを取り下げ、立憲民主党と選挙協力、政権交代した暁には「閣外協力」。日米安保破棄も自衛隊違憲も「言いません」。


悪魔は天使の顔でやってくる。助けます、救います、守りますと言いながら、邪悪な炎はちろちろと真っ赤な舌を這わせてくる。


弱みを見せず、良識、常識の力を信じなさい。息子や孫が「会社の金を横領して、明日までに300万円戻さないと首なる。首になったら生きていけない」と電話があったら「すぐに自首しなさい。悔い改めてきなさい」と正義の十字架をかざすのです。「ダイヤモンド買いませんか?」と電話があるなら、間に合ってます、それよりあなた、ダイアモンドは炭素100%です。そんなものを買わせるなんて、神奈川のミスターレジ袋様もお許しになるかどうか。それより、いまならこの暗黒物質、ダークマターがお得です、特別に格安でお譲りします、と施しを差し上げましょう。

己の選挙区に共産党がなく、立憲民主党だけならそれは共産党です。入れたい候補がいないと嘆くなら十字架を書いて投じなさい。比例には「朝鮮労働党」と記入するのが神の思し召しです。韓国冷麺。


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