忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

鳩山氏「核兵器持つべきでない」 イラン外相と会談>2012.4.8

2012年04月08日 | 過去記事

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120408/plc12040809260004-n1.htm
<鳩山氏「核兵器持つべきでない」 イラン外相と会談>

<イランを訪問している民主党の鳩山由紀夫元首相は7日、同国のサレヒ外相と会談した。イラン学生通信によると、鳩山氏は、第2次大戦で広島と長崎に原爆が投下されたことに言及した上で「どの国も大量破壊兵器、特に核兵器を持つべきではない」と述べ、交渉を通じたイラン核問題の解決に期待を示した。
 サレヒ氏は、近く再開する見通しの国連安全保障理事会の5常任理事国にドイツを加えた6カ国との協議が「欧米との信頼関係を築く機会になるだろう」とする一方で、イランの核開発は平和利用が目的であり、その権利を放棄することは決してないと述べた。
 鳩山氏は7日にイランの首都テヘランに到着。8日午前にアハマディネジャド大統領と会談する予定で、8日夜にテヘランを出発するという。鳩山氏のイラン訪問をめぐっては、日本政府や民主党内から中止や延期を求める声が相次いでいた。(共同)>




帝国海軍の補給隊、第四駆逐隊(嵐・萩風)と第二十七駆逐隊(時雨)はブーゲンビル島南部ブインで各艦300名の陸兵と合計70トン以上となる補給物資を積む。昭和18年8月1日のことだ。護衛は駆逐艦の「天霧」。これがラバウルを出撃して補給部隊と合流する。

一団は順調にブーゲンビル海峡を通過。午後十時にはベララベラ島の東側を通過する。それからブラケット水道を経てヴィラに到着。輸送隊は無事に揚搭作業に入る。「天霧」はそのまま哨戒任務にあたる。東西10キロの警戒コースだ。もちろん、そこには米海軍もいる。

米軍の魚雷艇基地レンドバ・ハーバーから出撃した15隻の魚雷艇のうち何隻かはレーダーで日本駆逐艦を補足、計30発の魚雷を発射していたが命中ならず、そのまま戦闘海域を離脱している。

残ったのは3隻。これが1列に並んで3つあるエンジンのうち1つだけで航行していた。真っ暗な海をゆっくり走る先頭は米海軍魚雷艇「PT一〇九」。艦長はケネディ中尉だ。この人は後に第三五代アメリカ大統領になる。

「天霧」も30ノットで航行中だった。前方1200メートルの地点で「黒いモノ」を視認、アメリカの魚雷艇だとわかるときには、既にもうギリギリの距離だった。「天霧」に乗艦していた第十一駆逐隊司令官、山代大佐は避けられると判断して「取舵をとれ」と叫ぶ。「天霧」艦長、花見弘平少佐も「取舵一杯」を令するも、まてよ、となる。コレはもう間に合わないと。瞬時に覚悟を決める。総員、衝撃に備えよ―――。

「PT一〇九」に乗船していたロス少尉が「天霧」を視認したときは、くっきりと巨大な駆逐艦の舳(みよし・船の先端)が迫っていた。同年8月2日午前零時二十四分、「天霧」の鋼鉄の舳は「PT一〇九」艦長席右舷に突き刺さり、減速せずそのまま貫いた。魚雷を装填したままの4つある発射管を避け、バッカードガソリンエンジン3基をも回避して「天霧」の艦首はブリッジ真後ろまで達した。まさに真っ二つ。「PT一〇九」はデコレーションケーキのように「切れた」。

「PT一〇九」に乗っていた2名の米兵は圧死。残りの11名は海に放り出される。ケネディ中尉は切り離されて浮いている「前半分」に掴まりながら、何度も泳いで部下の安否を確認、荒れる真っ黒い海の中、檄を飛ばして指示を出す。結果10名を全員、近くの無人島に避難させた。救助は1週間後に来る。

このときの英雄的行為が有名になる。部下を見捨てず、決してあきらめず、最後まで指揮官として義務を果たす姿勢にアメリカ人は打たれる。そんなケネディは大統領になってからは内政問題よりも外交問題を得意とした、と言われる。ベルリン危機やキューバ危機をどうにかしたからだが、まあ、ちゃんとベトナム戦争を泥沼化させたりもした。

彼の外交政策は「ケネディ外交」と言われたりするが、彼は大統領になった1年後、ワシントン大学の演説で良いこと言う。


<われわれはアメリカが万能でも全知でもないこと、全人類の94%の人々に、6%の我々の意見を押し付けることはできないこと、あらゆる誤りを正し、あらゆる逆境を覆すことはできないこと、したがって、どんな世界問題もアメリカが解決できるわけでは無いと言う事実を直視しなければならない>


そんなことはブッシュ親子に言って欲しいものだが、何をどう勘違いしたのか、日本にはあのルーピーをして「和製ケネディ」と呼ぶ酷い冗談があった。僭称にもほどがあるが、本人は至って本気だ。この子は6日、周囲が止めるのも聞かずにイランまで出掛けて行った。今日はイランの外相とテヘランで会談したとある。鳩山は<日本は戦争と原発の事故と、2回、核の被害を受けた国であり、核の被害の悲惨さを経験している。イランには、核兵器の開発は行わないでいただきたい>との「思い」を告げたが、サレヒ外相は<そもそもイランには核兵器の開発を行なう意図はない。信頼してほしい>と皮肉たっぷりのとらすとみーをやった。コレで満足して帰国してくれればいいのだが、今日、そのままアフマディネジャド大統領にも会う予定だという。熱が出てくる。

そもそもイランが経済制裁に対する報復として「ホルムズ海峡を封鎖するのではないか」と懸念されたわけだが、その封鎖に使われる潜水艇も魚雷も北朝鮮のモノだ。これはイランが北朝鮮に核開発技術を提供した見返りではないか、とされているのである。北朝鮮は2006年の核実験から核兵器保有を世界に公言している。事実なら明白なNPT(核不拡散条約)違反である。国際社会は、つまり、そういう心配をしている。鳩山がその当事者に真正面から<行わないでいただきたい>と言うのがどれほどのアレなのかもわかる。悪い意味で駆け引きもなにもない。伝書鳩以下である。イランの外相は苦笑したのではないか。

冷戦の最中になる1961年、ケネディはソ連共産党機関紙の編集長に「私信」を送る。


<一国において、多くの政見が発表される公正な機会があり、自由選挙で国民が共産制度を選ぶのであれば、アメリカはそれを受け入れるでしょう。私たちは、小人数の戦闘的グループが破壊活動によって一つの制度を押し付けることに反対なのです>


物事をはっきり言う、というのは相手の耳に痛いことも含む。決意を込めて返す言葉が見つからないほどの正論をぶつけると効果的だ。すなわち、この日本の政権与党の「外交担当、且つ、最高顧問」は餓鬼の使い以下だとわかる。寝言は国内だけにしたほうがいい。




2 コメント

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Unknown (親爺)
2012-04-11 10:10:01

  千代さん

お早うございます。
先日は有難うございました。


有名なケネディの大統領就任演説は、彼のスピーチライター、セオドア・C・ソレンセンの筆になるものです。

その一節『Ask not what your country can do for you; ask what you can do for your country.』は津とに知られるところですが、大學時代の私は演説の最後に出てくる次の言葉に強くうたれました。

『ただ良心に恥ぢぬと云ふことだけを、我々の確かな報酬として・・・・・・』

彼の政治家としての毀譽襃貶や、米國の國家としての在り方については論ずべき點も多々あります。
然し、あの格調高い演説の中に鏤められた數々の氣高い精神と雄々しさには、「いや、アメちやんもなかなかやりをるわい。」と認めざるを得ません。
なにより、我々平成の日本人が學ぶべきは、先づ此の言葉であると率直に感じた次第です。

空き罐やハトポッポのことはもう云ひますまい。
T防衞大臣も放つておきませう。

政治家の水準はその國民の水準・・・・

それでも、次の選擧には『ただ良心に恥ぢぬと云ふことだけを、我々の確かな報酬として・・・・・・』一票を投じたいと思ひます。

ケネディの就任演説は、此方で聞くことが出來ます。
字幕の譯もなかなか秀逸です。
ぜひご一覽下さい。

http://www.youtube.comwatch?v=VAASNl_kiC8

http://www.youtube.comwatch?v=6KJshrKmwG4
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Unknown (久代千代太郎)
2012-04-11 13:12:39
>親爺殿

先日はありがとうございました。

是非、懲りずにまた(笑。



>政治家の水準はその國民の水準・・・・

そういうことですね。菅や野田はともかく、鳩山を総理にしたのは有権者ですもんね。なにをいまさら、ということでしょうか。



動画は夜勤が明けたら見ます。ありがとうございます。ではでは、行って参ります。はぁぁああ~~ながいなぁ~~泣~~~

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