イスラエル軍がガザを空爆、200名以上が死傷した。ハマスなどの武装勢力は「報復宣言」を出している。このままでは戦火は拡大するだろう。空爆も続いている。▼日本のような海洋国家ではなく、他国と「地続き」である国と国。中東だけではなく、ユーラシア大陸に「戦争」というものは厳然としてある。「平和」や「人権」は人類普遍の価値として存在するが、まだ、現実問題としてどうすることもできない。▼1979年、アメリカ人の平和活動家がパレスチナで「人間の鎖」と称して立ちはだかり、イスラエル軍のブルドーザーで轢き潰されて死んだ。車輪はアメリカのキャタピラー社製、特注だった。それが現実だ。日本でぬくぬく暮らしながら、60年以上も武力を放棄している国に対する反戦活動など、このアメリカ人に比べると遊びに過ぎない。いや、自己満足か。▼韓国が「ごめんね、独島よ」という映画を100ヵ所以上で公開するらしい。島は韓国のものなのに、いつまでも日本に領有権を主張されてごめんね、というわけだ。▼韓国にとっての「竹島問題」とは「用具」に過ぎないのだろう。「独島ビジネス」という言葉もある。Tシャツからテレビゲームまである。映画やドラマもあるし、マスメディアの「ネタ」にもなる。▼最近ではなんと、「独島は我々の領土」という携帯電話の通話プランまであるそうだ。「独島を取り返すキャンペーン」の募金になるらしい。なんとも。▼パレスチナで「ごめんね、エルサレム」という映画を作れば殺されるだろう。ナショナリズムを用具としたツケは、必ず回ってくる。▼同時に「竹島ってなに?」という日本人もツケを払うことになる。