根子岳山窓

(阿蘇住人の山行記です。)

根子岳・西峰から望む紅葉景観 10月26日(月)

2020年10月26日 23時01分17秒 | 阿蘇山系

根子岳 西峰(双耳峰)

令和2年10月26日 穏やかな秋晴れ

Ж 紅葉状況速報→縦走路稜線は綺麗な色づきで見頃を迎えています。
        地蔵尾根を登り上げた高度付近はこれからでしょう (月末頃かなぁ~?)

(行程) 日の尾峠・ヤカタガウドの分岐点路肩に駐車(発9:40)→ヤカタガウド登山口
   (着10:20)→地蔵尾根出合(着12:15)→地蔵山で昼食(着12:20~発12:40)→
           西峰直下の展望台(着13:00~13:15発)→西峰基部から縦走路散策(着13:30~発13:45)
         →西峰(双耳峰)頂上 (着13:50~発14:10) →ヤカタガウド登山口(着15:40)→駐車地(16:15)

星生山(10.15日)では錦繍の紅葉に驚きの感動、霧立越(10.20日)では
森林浴しながらの尾根歩きと石灰岩岩峰上に
可憐に咲く岩菊との衝撃的な出合い・・・

紅葉で粧(よそお)う秋の山、山に立ち入るだけで下界では
味合えないほどの紅葉風景と出合う・・・

自宅庭から根子岳の紅葉模様を望遠鏡で覗くと
頂上稜線部とその直下には黄葉
(壇香梅・白文字・ 黒文字・油瀝青の木々と思われる)
がキラキラと照り稜線縦走路は今が見頃と判断。

縦走路から眺める山口谷源頭、そこにそそり立つ溶岩岩峰と
岩峰基底部を彩る鮮やかな色彩とのコラボ絶景・・・
過去に幾たびも観たこの光景が恋しくなり山行意欲に駆り立てられる。
山日和に合わせて、
いつもの様に前夜に相棒の石ちゃんに電話して本日決行。

根子岳西峰は2016年(平成29)以来であるので4年振りとなる。
ヤカタガウドからの出発は
野生的(岩崖の立ち木にぶら下りながら等々・・)なル-トを辿るので
自身の体力に一抹の不安も有るものの
紅葉への期待感が勝り、登高意欲満杯で取り付く

根子岳・西峰から阿蘇谷側の紅葉を望む  (令和2年10月26日)

 

根子岳・西峰から南郷谷側の紅葉を望む (令和2年10月26日)

 

【今日の一枚】
根子岳の紅葉は、山肌にキラキラと光る黄金色の葉っぱが
目立つのが特徴の一つである。その樹木である
油瀝青(アブラチャン)・檀香梅(ダンコウバイ)・黒文字(クロモジ)
と思われる黄葉と遠景に岩肌が崩壊したヤカタガウド。

 

【橋・崩落危険の為、路肩駐車】
日の尾峠に向かう九州自然歩道と分かれ、
ここからヤカタガウドの昔の駐車場まで3分位の徒歩となる。

【前回(2016年)は通らなかった新しい道】
4年振りにヤカタガウドからの入山となったが登路は一変し
少々藪道を歩くこととなった。
前回(熊本地震後の)は、画面左側の河床沿いの車道を歩いたのであるが
このような様変わりに驚くのみであった。

多分、2017年の九州北部豪雨災害による変動であろうと思われる。
治山事業(2012年九州北部豪雨・2016年熊本地震)で投じられた
莫大な金額(で、あっただろうと思う)が
こんなにも早く消えてゆくことに自然界の無情
(自然災害の恐ろしさと無念さ)さを覚える・・・。
(その後の登路でも、上流側の砂防ダムや作業道も土石流で荒れ果てていた)

【最上部の堰堤下から色づき模様を眺める】
色づきは今から始まるという状況であるが、
朝陽に映え、みずみずしい紅葉景観に目の保養となる。
左岸側が登山口となる。

【岩崖を右に回り込む】
オーバ-ハング(垂直を超え、頭上に覆い被さるような岩壁)
の岩崖を攀じ登る。

【岩崖を登り上げた最初のピ-クから】
このピークは自称「一本檜の山頂」(←竿河原から眺めた山姿)
と名付けている。
岩崖を登り上げて、苔生した痩せ尾根を数歩辿ると
平坦な細長い小広場に至る。
ウグイス谷の竿河原や鷲ヶ峰・虎ヶ峰が展望できる。

【登路沿いの涸れ渓谷にそそぐ紅葉】

【必至の「四つん這い」登り】
地蔵尾根出合まではまだ遠い、
この様な場面を、幾つ踏んだだろうか?

この後、約30分で地蔵尾根に出て、地蔵山で昼食タイム
そして日の尾峠ル-トと重なり西峰を目指す。

【スズタケのトンネルが枯れていた】
4年前まではズズタケのトンネルが3か所あり
しかも細長い曲がり道で頭を低くして一気に通り抜けていた。
この場所を通るのが一番嫌で、スズタケがあるからの想いで
足が遠のいていたもの事実(マダニやマムシを嫌がって)である。
三か所スベテが枯れていた・・・驚きのトキメキ
西峰行きが今後の楽しみをもたらした。

【西峰直下の展望台から天狗岩を望む】
色づきは最高なり・・・(逆光で現実とは異なる)

【展望台から見晴新道の尾根斜面】

【眼下に望むヤカタガウド側の紅葉】
この高度は、今から始まる(錦の紅葉は)ようである・・

【稜線縦走路から天狗岩を望む】

【縦走路突端から屹立する岩峰群を望む】

【縦走路から眼下の山口谷の紅葉を展望】

【縦走路から岩峰基底部を照らす紅葉】
天を衝くように青空の中にそそり立つ岩峰と
裾には眩うしいほどの錦の紅葉が山口谷に
急傾斜で流れ下る・・・圧巻の紅葉風景

【縦走路に植生するナナカマド】

【縦走路からウグイス谷の紅葉】
陽が入り、鮮やかさが視えて来た・・・

【縦走路から今から登る西峰を仰ぐ】

【西峰直下に咲くリンドウ】

【西峰頂上から根子岳頂上に屹立する岩峰群全容を望む】
ウグイス谷(左)と山口谷を分ける岩峰群

【西峰から「水汲谷」側を展望】
左から丸山・中岳南峰・高岳東峰

【西峰頂上からウグイス谷の崩落岩肌と紅葉】
崩落したメガネ岩も微かに視える。

【岩峰の基底部に映える最上の紅葉景観】

西峰(1372m)から西峰本峰(別名:嫁の平・1394m)を仰ぐ】

ここから復路にて 

【木にぶら下がりながら急降下が続く】

【涸れ渓谷を彩る黄葉】
手前に黒文字、中央下に壇香梅、最上部に油瀝青
の木々と思われる

【上の画像をアップ撮影】
赤のカエデとその上の黄が油瀝青、左の薄茶色が壇香梅と思われる。 

【ヤカタガウドの登山口】
森の中は陽が落ちて段々と薄暗くなって往く。
登路を一か所だけ踏み間違え少々慌てる・・・

以下はスマホ撮影の画像 

 

 

(根子岳西峰、これまでの山行歴と主な災害)

① 2008/11/12  日の尾峠コ-ス・本峰    
② 2009/10/29  日の尾峠コ-ス・西峰    
③  2010/11/07  地蔵尾根コ-ス・ワカレ山
④ 2011/04/04  鍋の平コ-ス・西峰本峰
⑤ 2011/11/03 地蔵尾根コ-ス・西峰(宮崎の友と)

 2012 年(平成 24 )7月12日 九州北部豪雨災害

⑥ 2013/10/29 根子岳西峰 (ヤカタガウトから地蔵尾根への新ル-ト)
⑦ 2014/10/29 根子岳西峰(災害復旧工事後の西峰新ル-ト)

□ 2016年(平成28)4月14日 熊本地震

⓼ 2016/11/16 根子岳西峰・地蔵山(ヤカタガウドから地蔵尾根へ)

□ 2017年(平成29)7月5日 福岡・朝倉市猛烈な豪雨=九州北部豪雨災害

□ 2018年(平成30)7月6日) 倉敷市真備町被害甚大=西日本豪雨災害

□ 2019年(令和元)8月28日)=北部九州大雨特別警報=佐賀、福岡、長崎

□ 2020年(令和2)7月4日 大雨特別警報=球磨川豪雨災害

(登山を終えて)

相継いで阿蘇の大地を襲った九州北部豪雨や熊本地震、
その後の災害復旧工事で巨大な砂防ダムやそれに伴う作業道が
ヤカタガウド登山口まで工作され、目を見張るような建造物が完成された。

それからたったの6年で堰堤は土石流で埋まり作業道は消滅した・・・

【2014年災害復旧後の堰堤】

【今回、土石流で埋もれ積もった堰堤】

近年の温暖化(地球規模)に伴う豪雨災害、頻度も多発し
根子岳の山容をも変動させているが、
そのサイクルが早まっているようである。

次ぎ成る世代では天狗岩(峰)が崩落(雨による浸食で)し、
今の面影が消滅しているのでは無いだろうか?
そんな馬鹿な事を思う今日この頃である(苦笑)。

(2020.11.22日 加筆)

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