根子岳山窓

(阿蘇住人の山行記です。)

北向山 11月25日(金)

2022年11月25日 23時28分57秒 | 阿蘇山系

北向山(796.50m)  
(山腹の古道「南郷往還」杉並木散策)

令和4年11月25日 (穏やかな秋日和)

明日は好天気(高気圧が張り出し、放射冷却で冷え込む・・・)との
天気予報に誘われ、「どこか登りたいなあ~」と思案する。

1) 阿蘇の山紅葉は既に終わっているので北向山の原生林の中であれば
残り紅葉が観えるかも・・・
そして去り行く秋の山で、
        南郷往還道杉並木の大木から授かる、癒し効果を満喫したい・・・

 2) 昨年(2021.2.24) 登ったと時、心残りしていた課題が一つ残っていた。
その課題とは
「南郷往還道を横断して、尾根筋を更に北東方向に
      (戸下温泉側) 降下して、尾根突端を見極める事」

そんな思いを巡らし、相棒の石ちゃんに前夜に電話して北向山へ決行。

(行程) 俵山峠駐車場(発.11:00)→北向山頂上(着12:10)→南郷往還道分岐
         (13:10~昼食~発13:20)→峠道最高部を横断→尾根を北東進して突端の崖縁
         (着14:00)→分岐に戻り往還道杉並木散策(着14:10~発14:30)→
         北向山頂上(着15:25)→登山口下山(16:20)

南郷往還道跡・北向山の杉並木(2022年11月25日)

【南阿蘇やすらぎロード(昔の七曲峠)からの展望】
「噴煙が上がっているこの場所、何時かは行きたいなあ~・・・」
(現場に行った事のある石ちゃんの話では)
湯の谷・阿蘇観光ホテル(廃墟)の近くで「阿蘇吉岡噴気孔 」との事
バックの山は杵島岳

【一面を白く染める、ススキの原野が美しい : 七曲峠沿い】

【俵山峠駐車場から出発】

【真弓(マユミ・別名:山錦木)】
赤い実を付けたマユミの木々が登路沿いに
頻繁に現れ、目を楽しませる。

【カヤ場の薮漕ぎ】
背丈以上のススキが頂上近くまで果てしなく続く・・・
踏み跡が幾筋もつくられ(迷路化している)登路選定に困惑する。
過去3~4回歩いているのであるが今回も迷うこと一回あり、
結論として、稜線に向かって歩くことが正解なり。

【頂上直下の竹藪】
カヤ場のヤブゴキが終わると次は、
竹藪のトンネルが山頂直下まで続く・・・

【北向山の山頂標識】
竹藪に埋もれる標識、昨年は 刈り払いされていたのであるが・・・

【山頂部から眺める立野火口瀬と阿蘇谷方面】
「国道57号線」と2021.3月開通した「新阿蘇大橋」、
手前に「長陽大橋」その手前には「第一白川橋梁(2023年復旧予定)」。
遠景には阿蘇谷を囲む「北外輪山」そして
小国富士とも呼ばれる「涌蓋山(わいたさん1500m)」

【今年完成予定の立野ダム
ダム右岸の岩壁には、柱状節理の岩体が視える。

【ズームで】

【登路から望む南郷谷と山岳】
左から烏帽子岳・御竈門山・夜峰山。

【登路を振り返る】
落葉した木立の中の細尾根道を快適に歩く、
(画面右側は北向谷、左は南郷谷)
やがて登路は露岩地を経て、幅広い林床帯に変わる。
南郷往還道分岐手前で昼食。
昼食後、往還道を横断し更に北東方向(昔の戸下温泉方向)に
緩やかに降下して行く。

【稜線尾根を右側(東)に移動して白川側を望む】
眼下に見える白い建物は栃木温泉 「 小山旅館」と思われる。

【上記同じ場所からの眺望】

【稜線尾根を左側(西)に移動してまJR立野駅側を望む】
柱状節理の岩体が広範にわたって視える。

【南郷往還道分岐】
稜線北東側突端から離れ、往還道分岐
(北向谷と南郷谷を分ける峠の最高部)に戻る。
この画面の右側に下り「北向谷原始林」の中の
杉並木を散策・・・

【荘厳な巨木の杉が立ち並ぶ】

【天高く伸びている杉】
気分晴々で爽快感に浸る・・・

【幹回り3.5m位(推測) の巨木】

樹齢は何年位だろうか ?
「南郷往還跡」の史跡(菊陽町)が在る、追分石(道標)の後ろに建つ
石地蔵には享保11年(1726年)
と刻まれているとの事であるので大雑把な計算として
樹齢300年と勝手に推測。

(ちなみに加藤清正が「植えさせた」といわれている、
大津街道杉並木は樹齢は400年)

【気分最高・・・】
逆光でなければ立野火口瀬の風景が映えるのであるが・・・

【古(いにしえ)の情景を偲ぶ】
かつて、江戸時代に肥後の国府と阿蘇南郷とを結ぶ南郷往還道、
昔の人はこんな高度な山頂近くの山復を往来して山越えしたのかと古を偲んだ。

【阿蘇北向谷原始林の中を走る杉並木】

  ここから復路  

【稜線から覗く黒川の景観】
往路では逆光であったので再度、順光での撮影。
落差: 60 mの「数鹿流ヶ滝 : 日本の滝百選」も視えている。

【落ち葉を踏む音が快感】

立野橋梁 (たてのきょうりょう)・138.8m】
1924(大正13)年に完成 : 九州の近代土木遺産

【豊肥線】
立野駅でスイッチバック(逆Z型)してカルデラ壁を走る。

【阿蘇大橋交差点付近を通過】
国道57号線と並行して宮地駅に向かっている。

(登山を終えて)
今回は俵山峠から出発して、背丈以上に繁殖している
ススキ野をヤブゴキし北向山頂上に至る。
頂上から北東に連なる尾根筋を緩やかに降下し、南郷往還峠道を横断して
立野渓谷の崖縁近くまで歩き詰め、稜線の突端を確認した。

その後、南郷往還峠道の最高部に戻り、
北向谷原始林の中を走る南郷往還の杉並木を堪能し、
かってこの古道を往来しておられたであろう村人達を懐古した。

期待をしていた「残り紅葉」は既に落葉し、落ち葉踏みの登路となっていたが
立野火口瀬全景を山の上から眺め、去り行く秋山を楽しんだ。
以下、今回のル-ト図(概略)を添付

【ル-ト図①】←ネツトより無断でキャプチャー

【ル-ト図②】(←Googleマップよりキャプチャー  )


(過去の山行歴)
平成23・2011.4.25
平生27・2015.3.26
令和03・2021.2.24

(2022.12.03 加筆)

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