古処山(こしょさん859.5m)・屏山(へいざん920.6m)
快晴 ※文字サイズは(大)が最適
(行程) 林道終点広場・5合目登山口(発10:00)⇒古処山と屏山との分岐
(着10:45)⇒縦走路出合(着11:00)⇒屏山頂上
(着11:35~発11:45)⇒大将隠し(着12:35)⇒奥の院
(着12:45~発13:10)⇒古処山頂上(着13:40~発14:35)
⇒林道終点広場・5合目登山口(着15:35)
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〇シルバ-ウイクで長期休暇を取っている楽人(←私の山の師匠)から
メ-リングリストに山行の誘いがあった。
日曜日は私の叔父さんの3回忌の法事があるので金・土曜日を希望して
返信した。楽人からのレスには3つの山が記されて次のような内容であった
◆元さんへ
金曜か土曜日との事ですので、土曜日でいかがでしょうか?
さて山は何処へ行くかですが・・・・
1案は、貫山を平尾台からのル-ト(秋吉台を想像するような山です)
2案は、古処山(昔・・花の名前を忘れましたが、花を探しに)
3案 花牟礼山も行きたい山の一つですが・・・
どこへ行きますかね?
〇貫山も花牟礼山も、 この時季の花も見たいが・・・
未踏の「古処山」をお願いした。
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▼甘木ICを出てR322号線に乗り、秋月の町を経て古処林道に入り、林道終
点広場に着く。
広場の右下の渓谷から伸び上がっている登山道との合流点が登山口とな
っていた。環境庁の案内板には九州自然歩道(古処山コ-ス)と記されて、
屏山(2.8k)古処山(1.1k)⇔秋月キャンプ村(1.3k) と標示してある。
従って、ここのスタ-ト地点は古処山5合目付近と思われる。
〔環境庁の案内板〕 〔古処林道終点が登山口〕
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▼清流の心地よい音を聞きながら沢に沿って左岸を登る。
登山道の最初は自然石の石組みの道を歩くが、沢の音が聞こえなくなった
頃から急坂となり石灰岩混じりの石段やガレ場を登る。
楽人の足は相変わらず 速い。通常通りであるので覚悟はしていたものの
、新しい登山靴の初踏みであったためか、靴に慣れずいつもより疲れる。
▼「三角杉」と呼称される、大樹の杉林を過ぎる辺りから「アケボノソウ」と出
合う。 楽人の教えで初めて知る「浦島草」も見る事が出来た。
(後日、楽人から訂正メ-ルがあり浦島草ではなくて「テンナンショウ」であることが判明)
花から元気を貰って、その後は花に集中して疲れを忘れていたようである。
▼八合目の「水舟」で初めての休憩を取る。
※水舟:室町時代の武将・秋月氏の居城「古処山城」で唯一の水汲場と伝えられている。
▼水舟を過ぎると直ぐにY字路の分岐となり、
道標には 古処山(左15分)⇔馬見山(右2:40分) と標されている。
水舟の休憩で出会った二人の登山者とはココで分かれて、
私たちは屏山を目指して、右に進んだ。
〔登山口の道標・ココは既に古処山五合目付近となる〕 〔水舟を過ぎて馬見山への分岐〕
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▼ツゲ(特別天然記念物・推定樹齢1.000年以上のものもあるとの事)が密生
した原始林の中を歩く。まさに、ツゲのトンネルの如くであった。
所々にアケボノソウが咲く。
▼分岐から15分位で古処山と屏山を結ぶ縦走路出合いに着く。右に進み、
樹木が密集している自然林の中を歩く。樫や椿の樹木が目立つ、日中でも
薄暗い。
縦走路の右側に広がる落葉樹の林は樹海の如く、下斜面に奥深く流れて
いて、落ち葉と木立が整然としていてバランスの良い美しい景観を呈してい
る。
▼丸太で階段状に整備された縦走路を登り上げると、石灰岩が露出する帯域
が現れる。苔むした石灰岩の露岩と自然林の景観は素晴らしく癒しの空間
を感じた。
〔ツゲのトンネルを歩く〕 〔古処山と屏山を結ぶ縦走路〕
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▼3~4回のアップダウンを繰り返して屏山頂上に立つ。(11:35)
平坦な頂上の南側は自然林でブナや楓が茂り眺望は無い。
北側眼下には、山里の田園風景が広がる。先着の登山者に尋ねると「嘉
麻市」と教えてもらった。
頂上では一息入れて直ぐに縦走路に戻り古処山へ向かった。
〔屏山頂上・北側眼下は嘉麻市〕 〔屏山頂上・南側はブナ等の自然林が広がる〕
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▼30分位で往路の時の縦走路出合地点まで戻り、そこから急斜面の岩場を
攀じ登り、石灰岩の露出地帯を経てピ-クから右下に下り、巨岩の壁に鋏
まれた「大将隠し」に立ち寄る。
巨岩が積み重なる上を渉って行くと、中央部分に風穴みたいな大きな空
洞が地下に向かって生じていた。この穴に殿様(大将)を匿ったのであろう
か?・・・・そんな思いをしながら(笑) 引き返して、目と鼻の先に在る、
次の名所地「奥の院」に向かう。
〔屏山頂上より眼下の嘉麻市を望む〕 〔大将隠し・中央にある風穴?を見る 〕
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▼急崖の鎖場を下がると、崖の中間に先ほど見た「大将隠し」と同じような岩
壁あり横幅が狭くて人は入れない間隔の隙間である。
▼この断崖一帯は野草の宝庫となっていて、楽人の教えで初めて見る
「人字草」・「唐松草」を堪能した。写真撮影に夢中となる。
楽人いわく「この花は写真撮りに映える花です・・・・・。」
▼断崖は更に下へと鎖が張られて嘉穂町千手集落へ下る登山道が伸びてい
た。
〔奥の院の入口〕 〔奥の院・狭い岩壁の隙間〕
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▼再び、奥の院分岐に戻り20分位で古処山頂上に着いた。
〔奥の院から分岐に戻る〕 〔古処山頂上・石祠が祀られている〕
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▼頂上では数組の登山者と出会う。馬見山から縦走して来たという二人がい
て、馬見山を指差して教えてくれた。
(後で調べたら、馬見山~屏山~古処山の縦走ル-トは九州自然歩道が走っていて朝倉
市の城下町・秋月と朝倉郡東峰村の陶器の里・小石原に通じている)
▼頂上(14:35)からの復路は反対側のル-トに下り、20分位で水舟に着
き、其処から往路を辿り林道終点広場に15:35分に下山した。
〔古処山(860m)頂上〕 〔山頂付近から望む 屏山(926m)、左奥:馬見山(977m)〕
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〇下山後は、楽人が最近始めたという「御朱印」を求めるため、秋月の街並
みを通って、寺(西念寺)に参詣したが「御判」を頂くような窓口は見当たらな
かった。
〇帰路の車中では北海道大雪山系・トムラウシ山で発生した遭難事故に関し
て「ガイドの責任と登山者の自己責任について・・・」の議論に華が咲いた。
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(出合った花)
「浦島草」ではなくて→テンナンショウ(天南星) タムラソウ(田村草:キク科)
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ジンジソウ (人字草:ユキノシタ科)
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カラマツソウ(唐松草:キンポウゲ科)
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レイジンソウ (伶人草:キンポウゲ科トリカブト属) ジシバリ(地縛り)
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アケボノソウ(曙草:リンドウ科センブリ属)
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