鹿嵐山 (かならせやま・758m)
2013年(平成25年) 11月26日(火) 晴・少々風あり (文字サイズは「中」が最適)
* 鹿嵐山への地図 ←(Yahoo地図検索)
(アクセス) 宮地(発7:30)→小国R387号→川底温泉(着8:25)→豊後森(着8:35)→R387号/県道
664号・院内町円座交差点(着9:20)→第二登山口駐車場(着9:35) (走行距離99km)
(行程) 第二登山口(発9:50)→雄岳分岐(道迷いロスタイム10分あり・発10:40)→雄岳頂上
(着11:50~発12:55)→鞍部 (13:05)→雌岳頂上(着13:15)→
鞍部・中央下山口(発13:25)→中央登山口(着14:05)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〇「かならせやま」という山名、嵐を「ならせ」と読む、面白い山名である。
由来を調べたが知る得るものが見当たらない・・・。
徹爺さんが15年前に登られた山で、現在の体力でも消化出来る山として選定された山で、
私の初めて知る山である。
英彦山山地の犬ガ岳には登ったことがあるが、耶馬溪山地に踏み入るのは初めてである。
〇小国から387号線に入り温泉処の川底・宝泉寺・壁湯を通り、玖珠盆地界隈の特徴ある幾
つかの山姿 (メサ「テ-ブル状の台地」や ビュ-ト「孤立丘」) を車窓からチラチラと遠望し、
宇佐市方面に走る。
〇「道の駅・くす」を通り過ぎて10分位走ると写真撮りしている一人の男性を見かけたので路
肩に停車して風景を眺めた。
クヌギの黄葉で埋まる谷に屹立する奇岩群、その遠景に鹿嵐山の双耳峰の山姿が見事に
映え、今から登る山の雄姿を拝み鹿嵐山への魅力と期待感が高揚した。
(帰宅後、ネット検索「よかとこBY」で調べると椎屋耶馬溪の「谷河内の景」と思われる。)
[R387号線から眺めた鹿嵐山の遠望:前景は「谷河内の景」と思われる] [ズ-ム撮影]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〇更に国道387号線を走り、院内町円座交差点で左折して県道664号線に入り第一登山口、
中央登山口を見過ごして第二登山口駐車場に着く。
[県道664号線・院内町から鹿嵐山を仰ぐ] [かならせ茶屋入口に建っているの案内板]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▼駐車場から道標に従い広いジャリ道を歩き、登山口の落ち葉を踏み植林帯に入る。
駐車地から20分も歩けば尾根に上がり、地蔵分岐となるT字路に至った。
「万里の長城」と記された道標に従い、左に進み木立の林を緩やかに登って行くと直ぐに視
界が広がり台地広場となっていた。
▼奇妙な造形の小岩峰や岩屏風が不揃いに立ち並び断崖を作って、その基部は浅い谷を形
成している。
この特異な地形は浸食作用で周囲が陥没して出来た奇峰・奇岩の台地広場となったのであ
ろうと推測した。
▼案内板等の標識は無いが多分この場所が耶馬溪66景の一つ「地蔵の景」(←「洞門.com」)
であろうと思われた。
しばし、その景観を楽しんだ後、痩せ尾根の岩稜を一旦下り、自然林の中の登路を進む。
[第二登山口をスタ-ト] [万里の長城と称される景観①]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[万里の長城と称される景観②]] [奇峰群の岩壁に群生する岩松]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▼雄岳(鹿嵐山)を見上げる山腹には九十九折に道らしきものが刻まれている。
「新しい道が出来たのであろうか・・・? 」との疑問符の徹爺さんの呟き・・・。
先頭は徹爺さんと入れ替わり私が歩く。
明確な踏み跡がある登路を道なりに辿って行くのであるが、段々と尾根を下降する様にな
り、雄岳が背になって離れてゆく事となったので道を間違えたと判断して引き返す。
小さな樹に懸けられていた木板(「←下山道」と標示されている)は気づいて通り過ぎたが隣
の幹の大きい樹木に捲いてある「赤テ-プの二重捲き」を見落としていた。
加えて、進入注意を促す登路に横たえた古木も何の気もなく踏み越えていた・・・・。(反省)
[雄岳分岐付近の展望岩から鹿嵐山(雄岳)を仰ぐ][雄岳分岐付近の展望岩から万里の長城と痩せ尾根の登路を振返る]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▼この分岐はト字路となっていて左折すれば雄岳、直進は先ほど間違えた道となるのである
が果たして何処に繋がるのか・・・? との疑問が起きた。
この雄岳分岐点の右上の高みに上がれば展望岩がありピラミッド形の雄岳と万里の長城を
上から見下ろすロケ-ションとなっていた。(画像は上二つ)
このロケ-ションの出合は「道間違い」を起こした事に対する褒美であったんだろう・。(苦笑)
▼この分岐を左折して林の中を下ると展望が一気に開け、万里の長城で歩いた様な岩質の
溶岩岩盤となる。
崖坂を降りるがイボ付の岩盤であるので滑ることなく降り、痩せ岩稜を渉る。
[雄岳への分岐(左が雄岳へ/直進はどこに?: 道迷いの箇所)][桧林伐採地の急登から背後の景色を振返る]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▼咲き残りのノコンギクを見て、登路は雑木林に入る。
幾つかの緩やかなアップタ゜ウンの尾根筋を過ぎると、急勾配が続く山腹を直登気味に登っ
て行くこととなる。
登路は伐採地と桧林の境目に付けられている。
万里の長城付近の登路から眺めた雄岳山腹の九十九折の道らしきものは、伐採用に付け
られた作業道であった事がここで分かった次第であった。
▼キツイ山腹の登りにはトラロ-プが張られているが細くて掴まるのには頼り難い・・・。
振返ると眼下遠くには、山並みが幾重にも重なり遠く彼方まで広がっている。
振返り、振り返りしてその展望を楽しみ一息入れた。
登路は 桧林から自然林に移り急登は続く。
長い急傾斜の山腹をヤットの思いで登り上げ、落ち葉を踏んで頂上に至った。
[桧林と伐採地の境を直登する] [急勾配の直登は桧林から自然林に変わる]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▼頂上からの展望は北側が広がり宇佐平野や周防灘そして国東半島方角が見え、眼下には
第二登山口に駐車した私の車も確認出来た。
一等三角点が埋設する所で一時間のランチタイムを取り、双耳峰の相方となる雌岳を目指
した。
[鹿嵐山頂上(一等三角点のある雄岳) : 登山口から2時間] [鹿嵐山頂上にて]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[頂上から私の車が眼下に視える] [頂上からの展望: 豊前海と国東半島方角]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▼雄岳からの下りも傾斜が在り、直線気味の下り坂は滑りやすい土に落ち葉積る道で、用心
深く足を運び、雄岳から10分で鞍部に着く。
ト字路の鞍部は、左が帰路に使う中央登山口、直進すれば雌岳となっている。
雌岳頂上まで10分で登り上げ、祠に手を合わせて直ぐに鞍部に戻った。
[雄岳から鞍部への下り] [雄岳と雌岳の鞍部: ふかふかの落ち葉]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[祠が祀られている雌岳の頂上] [鞍部に戻り、中央登山口に下る]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▼鞍部からの下りも急こう配の道が続き、岩崖のロ-プ場やガレ場を踏んで鞍部から40分で
中央登山口に下山した。
そこから7分で高並川に架かる十田橋脇の駐車場に着き、麻生集落に向かう664号線を北
進して峠付近までドライブして帰路に戻った。
[急勾配の岩崖を下る] [中央登山口に下山: 鞍部から30分]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〇徹爺さんが昔、立ち寄られた壁湯温泉の洞窟風呂に浸かる。
385号線を阿蘇に向かって、左側に在る「旅館・福元屋」の駐車場に止め、狭い路地
を下ると、沢音をたてて勢いよく流れる川が目に飛び込んで来る。
裸になって湯壺に下ると数名の男女が浸かっておられた。
湯銭箱に200円入れて湯壺に入る。
川沿いの岩崖と川の間が露天の湯壺となっている。
流れる清流は浸かったままの目線で眺められ、流れ落ちる小さな滝もありミニ渓谷の雰囲
気を醸し出している。
透明度の高い温泉で、湯底には石コロが置かれ、その下から温泉が自噴している。
湯床の半分は浅い岩盤となっていて、その上に仰向けに寝て温まっている人もいた。
36度位のヌル湯であるので1時間位浸からないと温まらないとの事。
私たちは30分で上がったので少々寒かったが、帰りの車の中ではジワ~ジワと温泉のポカ
ポカ感が体の中に伝わってきた。
地元の方々は、自宅の風呂には入らず毎日この共同温泉を無料で利用とのこと。
地元の人達との混浴での語らいは、ほのぼのとしたひと時を過ごし良き思い出を残した。
[壁湯温泉に立ち寄る] [地元の人が通う混浴露天の天然洞窟風呂に浸かる]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(2013/12/29日 加筆)
「山行記、分冊(H 6.10月~H 13.10月) 」を取り出し再読しました。
2回目の鹿嵐山はH 10.4.5日に登られていました。
「堰堤が出来ていて登り口を間違えた・・・。気づいたが強行して藪漕ぎ90分・・・。間違えたら引き返す、の教訓、改めて確認」等々記述されていました。
徹爺さんの元気さが伺えます。その元気さは、今もって私が負けているようです。
イライラ感など、私には全くありません。ご存知のとおり私は山野草を愛でながら歩くのが好きですのでベストの歩きと思っています。
あの日が「いい風呂の日」であった事は、今知りました。
洞窟風呂でご一緒した地元の3組の夫婦? 何のためらいもなく混浴という名の世界に、私たちを仲間に入れていただき、30分間も語り合った事・・・。地域の人の人間味の豊かさを感じました。
人生で最高の「いい風呂の日」でした。
それから、私の知らない山にまた誘ってください。
しかし、この日(11.26日)は語呂合わせで「いい風呂の日」だそうですね。まったく知らないで入った壁湯の洞窟温泉?、昔は当たり前だった混浴で近所の女性軍団とハダカの会話ができたことは収穫でした。ただし、元女性といっては失礼ながらおばあちゃん軍団ではありましたが・・・・・。
本人はイライラしない徹爺