根子岳山窓

(阿蘇住人の山行記です。)

楢尾岳   3月10日(火)

2009年03月10日 21時56分31秒 | インポート

         楢尾岳(1331m)縦走      単独   

              快晴         ※文字サイズは(大)が最適 

(行程) 仙酔峡ロープウェイ駅舎駐車場(11:10)→牧野道終点(11:25)
      →1つ目の岩峰(11:50)→2つ目の岩峰(12:00)→
      尾根に上がる(12:15)→楢尾岳西側の肩(13:05)→
      岩稜の溶岩塊にて昼食(着13:10~発13:30)→
      頂上(着13:35~発13:45)→ロープウェイ火口東駅舎(13:55)
      →仙酔峡ロープウェイ駅舎(14:30)
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〇我が家の居間の私のソファー席に座ると正面に高岳、左に根子岳西
 峰、右に楢尾岳が窓の先に鎮座する。

〇野焼きの後なら初めての山でもスムーズに登れる。なぜならば、行
 程が見渡されるので迷う事はないのである。好天に誘われて休暇を
 取り未踏の楢尾岳を目指した。
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▼仙酔峡ロ-プウエイ駅に車を留めて、取り付きを探す。駅舎の裏手側か
 らコンクリトの牧野道が山方向に伸びているのを探し出したので、取り
 あえず歩く方向を見定めて牧野のゲ-トを潜った。

▼傾斜の道を登り上がると展望が開け、野焼きの跡の黒の原野が裾
 野に広がる。トラクタ-で地ならししたような一本の広い道が一直線に山
 側に伸び、それに従って歩くと直ぐに行き止まりとなり、崖下は谷とな
 っていた。谷に降りる道を探すが見当たらない、引き戻る道で浅い牛
 道らしき踏み分けがあったので、其れに従い降りて行く。登り返しの
 地点からは野焼きがされていて見透視は岩峰の基部まで広がり、幾
 つかの峰が前方に点在する。

▼先ずは目の前の峰を目指して直登、牧野から溶岩の赤褐色の岩場
 にかかると崩れ易いザレ場となり、足場に注意を注ぎ最初の岩峰頂
 上(仮称「Ⅰ峰」)に立つ。
(青年の家           (右から2番目             (一つ目の峰   (Ⅰ峰から眼下
付近の案内板)  尾根を目指す)  (支尾根の道)      を目指す)     岩峰を望む)

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▼更なる次の岩峰が楢尾岳方面から張り出している尾根の手前に、
 谷越しに存在するのを確認して「行ける所まで行け」の覚悟で谷に下
 り、益々不安定な岩場の斜面を登り返す。
 ココも溶岩で崩れ易い岩峰である。頂上(仮称「Ⅱ峰」)から左眼下
 には溶岩が縦に積み重なる岩峰がある。奇岩が故に登高意欲が湧
 き上がるが、尾根へのルートから外れることと、私の技量では無理と
 判断して寄り道することは断念して尾根側の方向に向かった。
 岸壁を一旦降りて、やや潅木の茂る浸食谷を草木に掴まりながら真
 左に渉る。

▼浸食谷を渉ると尾根筋に向かって尾根腹を直登することとなるが、
 急勾配の斜面で露出している溶岩に掴まり不安定な状態で三点確
 保しながら滑落に注意しながら恐ろしい思いで瘠せ尾根に這い上が
 た。

▼尾根筋の下方向には草原のピークを経て山裾の牧野へと流れて
 いた。正面(往生岳方面)には登り上げた尾根と対峙して深くて長い
 岩峰が荒々しく隆起する谷となっていて、人を寄せ付けない断崖絶
 壁の山容を形成していた。

▼素晴らしい展望である360度の全方位の景色を終始眺めながら、
 ココでも「行ける所まで行け」の決意で鎌尾根の岩稜を歩く。
 途中、岩稜が切断され断層が生じている所に遭遇する。高低差2m
 弱の断層を越えて渉る事となるが、掴んだ岩が崩れたら谷底の屍と
 なる。思案したが躊躇を振り切り、前に進む事とした。

▼無事にクリアして登高意欲益々増大、丸太のような火山弾の溶岩を
 通過して、しばらくするとオーバーハングした溶岩の崖が立ちはだかる。
 崖の下には鉄平石みたいな平らな石が崩れ落ちて積み重なってい
 る。足場の悪い地帯で下に流されたら深い谷底行きとなる。

▼ココまでかと観念して恐る恐る用心深く、右に巻いて探索すると古
 防中側に張り出している溶岩の尾根に出合う。尾根腹斜面には光沢
 のある赤褐色の溶岩の海原が広がっていた。

(Ⅰ峰から真ん中の  (Ⅱ峰から    (歩いた岩稜 (登山道から   (奥のピークはオーバ
小さなピークを目指す)  Ⅰ峰を望む)   振り返る)  烏帽子岳を望む)  ーハングした崖)

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▼積み重なる溶岩の上を踏みあがって左上に進むと楢尾岳の西の肩
 に辿り着く。歩いて来た稜線をゆっくりと噛み締めた。

(登山道を    (登山道から             (前方のピーク    (西の肩から歩い   
 振り返る)     鷲ヶ峰・虎ケ峰を望む) ↓      を越えて行く)   た道を振り返る)

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▼旧火口淵となっているのであろう、その淵に沿って往くと、大きな溶
 岩塊があり、その基部で昼食とした。この溶岩にはハンガーボルトが打
 ち込まれている。ココから北西に開いた馬蹄形の旧火口底に降りる
 のであろうかと思われた。

▼高岳の残雪・眼下の旧火口谷・黒の大地が広がる野焼き跡の牧野
 等々、展望は抜群の景観である。

昼食をした大きな    (西の肩を 
溶岩塊と残雪の高岳)   振り返る)    (楢尾岳頂上と高岳方面)     

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▼復路は東駅側に歩くと直ぐに駅舎が見えたので目視にて斜面を下
 る。所々に溶岩の階段が造られていた。(観光客のためであろう)

▼下に辿り着くと昔のマントカーの周回道路と思われるコンクリト道路が延び
 ていた。楢尾岳を下から見上げると溶岩が積み重なる溶岩の山であ
 ったと印象付けた。阿蘇の中でも最も溶岩の多い場所出なかろうか
 と思う次第であった。

(駅舎付近から溶岩           (ロ-プウェイ駅舎駐車場
の楢尾岳を見上げる)  (案内板)   から楢尾岳を望む)

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