誰もが手の届く自然素材と省エネの家 2024/秋NL/伊藤博範
いつもありがとうございます。
急に涼しくなってきましたが、体調など崩されていませんか?
長い夏がやっと終わりましたが…オリンピックがずいぶん前に感じられます。柔道は毎晩ハラハラドキドキで観ていましたし、やり投げの北口榛花選手には、ほっこりしました。
(知人から見せてもらった北口さんサイン入りハガキ)
オリンピックは、いろいろありましたが…。
裏方の話になりますがアシックスのオリンピックをすこし紹介します。
過去アシックスは、軽量化を追求した薄底シューズで世界を席巻し、多くのメダリストの足元を支え、栄光を手にしてきましたが…アメリカの「ナイキ」が開発した厚底シューズの登場で状況は一変!陸上長距離界は厚底一色に塗り替えられてしまいました。
そこで過去の栄光を捨て、新たに取り組んだのが独自の厚底シューズでした。世界中のアスリートから膨大なデータを集め、一からつくり直し、勝てるシューズを目指しました。
プロジェクト開始から約4年、パリ五輪開幕1カ月前まで急ピッチで作業を進め、パリ本番で各国の代表選手が使用するシューズを仕上げました。アシックスがパリで勝つために選んだカラーは鮮やかなイエロー。パーツを組み合わせ一枚のシート状にし、ミシンで慎重に縫い合わせていきます。それぞれの選手の足元に合わせ、形を整え、最後に厚みのあるソールを張り合わせ「メタスピード・パリ」の完成です。
集団で走っている足元を見ると、イエローシューズの割合が多いのが分か
りました。前田穂南選手が履く予定でしたが疲労骨折で…残念でしたが
男子はパシル・アブディ選手(ベルギー)が履いて銀メダルを獲得しま
した。アシックスの喜びようが目に浮かびます。お疲れ様でした。
その頃です…弊社では、トラブルが二つ発生していました。
1. 基礎工事において、非常に柔らかいコンクリートが打設された。
玄関内部土間スラブ(約畳2枚分の面積)のコンクリートがモルタルのような非常に柔らかいものが打ち込まれました。職人の経験値により、すぐストップさせました。
原因はミキサー車の中に洗った水が残っており、水分量の多いコンクリートになったと思われます。製造業者は非を認め、不適格と思われるコンクリートをすべて撤去し、設計図書通りのコンクリートを打設しました。
ミキサー車の中の残水やスランプ、強度は製造者側に全て委ねられる部分ですが、今回職人の経験値により工事をストップさせました。
2.点検時に床下を覗いたら、薄く水がはっていた。
1年目点検において、床下の点検口を開けたら土間コンクリートに薄く水が張っていたのです。給水によるものなのか?排水によるものなのか?すぐに原因を突き止め、食洗器の排水管のはずれによるものであることが分かったのですが…。
原因は排水管の接続があまかったのです。食洗器はお湯で洗浄するのでその影響もありますが、あまかったのです。引渡し前には食洗器の試運転を行い、床下の点検口を開け排水漏れがないことを確認しています。
設備業者においての確認も床下にもぐって配管が接続されていることを確認していますが…排水管の接続が外れてしまったのです。確認はしているのですが…事故が起きてしまったのです。
この二つのトラブルから学ぶものがあります。
窓割れ理論によると小さい出来事が、だんだん大きくなり事故につながるとあります。
「ここの会社は…この担当者は…特に気を使わなくてもいいよね」といった、無意識の中で想うところあったのでは…トラブルを引き起こしたと考えました。
建て主様には大変なご迷惑、ご心配をかけてしまいました。トラブルが発生したらどう行動するか、どう責任を取るか、同じ過ちを犯さないようにするには…を考えなくてはいけません。すべての責任は工事を請け負った施工者にあるのですから。
これからつくる家は、もっと高性能で高耐久になり、それができるのが地場工務店と思っています。アシックスのように試行錯誤を繰り返し、失敗し、学び、競争しなければなりません。
家づくりの進め方や社員や職人の所作も含め、地場工務店がブランドとして認知されるように仕事をしなくてはと思っています。
ブランドとは
『会社を評価する目安として、社員数や売上高などの「大きさ」を誇る時代ではないことを確信したいものです。規模や知名度ではなく、日常会話の中で、「あの会社はすごいね。いい会社だね」と尊敬されること。尊敬されるような存在感こそブランドです。』
と、伊那食品工業㈱ 塚越 寛は「ブランドとは社会からの尊敬度」そう言っています。
そうなるためには…何をするか!「会社のしくみ」を再興しなければなりません。
いい家づくりを目指し、進化しなければいけません。
今回、「アシックス」と「トラブル」から「ブランドとは」を学ばせていただきました。
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