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薩埵峠と大谷崩れ

 11月に入ったにも関わらず、暖かな陽気が続いていますね。
 聴く処によれば、最近になって太陽黒点数が増加していると言います。これは太陽の活動が活発化している事の現れとも言われており、この影響もあって気温が中々下がらないのかもしれません。

 そんな個人的な考えはさておいて、この週末3連休はツーリングするには良い感じではないかと思い、今日(11/3)は静岡県の薩埵峠と大谷崩れを見に行ってきました。場所は以下の所になります。

 薩埵峠は静岡県の由井海岸の先にあります。Youtuberのスーツ氏が電動ママチャリで東京~大阪間を走るという企画があったんですが、そこで難所として紹介されたのがこの峠です。名前の由来は鎌倉時代に由井倉沢の海岸で漁網にかかった地蔵の石仏を祀った場所とも言われていて、過去に足利尊氏と弟の直義の戦った場所とも言われ、武田氏と今川氏、北条氏もこの峠で戦ったと言われています。

 現在では景勝地と知られていますが、何分展望台が小さいという事だそうです。

 大谷崩(おおやくずれ)は、安倍川の水源地の大谷嶺(標高1999m)が崩壊した場所で、1530年(享保3年)の文献には既に崩壊した事が記録されており、こちらも景勝地と言われている場所です。

 以前に奥静岡の井川ダムなど行きましたが、大谷崩れがその近くにある事を知って、薩埵峠と共に一度は行ってみたいと思っていましたので、今回行く事にしました。

 また大谷崩で安倍川を上流に向かい進みますが、途中、有東木(うつろぎ)という場所があって、ワサビ栽培発祥の地とも言われ、以前にテレビ番組でも紹介されたのを聞いていたので、ここも今回少し立ち寄ってみました。

 今回、場所も静岡だし走行距離もそれ程無いと思いましたので、朝は6時30分頃に自宅を出発しました。
 ルートは東名高速から新東名を使い、新静岡ICを下りたらそれほど時間がかからないで行けるのですが、今回はあえて小田原厚木道路を経由して、箱根新道を使い、箱根峠を越えて下道で静岡に入る事にしました。静岡県内の国道1号線は整備されており、ほとんどバイパスに近い道になっていますからね。またどうせなら沼津の先にある「千本松原」でも少し見てみようと考えました。

 しかし、、これが失敗でした。

 小田原厚木道路は空いていたのでスイスイと走れましたが、箱根新道はというと箱根口ICから箱根峠まで渋滞となっていたのです。東名高速の綾瀬スマートICは7時前に乗り、そこから厚木ICまでそれほど混んでおらずに走れたのですが、結局、箱根峠に着いたのはそれから2時間後の9時を過ぎていました。通常ならば1時間コースなのですが、この段階で1時間ロスをしてしまったのです。

 恐らくこの週末に、紅葉の箱根でも見ようと来た人が多かったのかもしれませんが、私が見る限り、箱根の紅葉の時期はもう少し先の様に思えました。でも箱根峠はさして寒くもなく、抜けるような青空でした。

 箱根峠で少し休憩した後、三島方面に下っていき、途中から沼津市内を抜けて千本松原へ向かいました。時間にして45分程の距離です。

 千本松原は沼津市から田子の浦の先まで海岸線に続く松林で、富士山が見えたら良い景色なんだろうと思いましたが、Google Mapで案内されたの場所は少し違いました。

 確かに遠くまで松林が続いているんですが、ここからでは富士山が見えません。

 ただ正面に広がる駿河湾は、べた凪の海でとてもいい景色でしたね。
 ここから国道1号線のバイパスに戻り、道の駅富士へ向かいました。そこで小休止です。

 しっかし今年の富士山も雪が少ないですね。

 ここから薩埵峠までは30分ほどの距離です。Google Mapでは先に紹介したスーツ氏のコースではなく、少し遠回りのコースが案内されたのですが、そのコースを走る事にしました。

 国道1号を降りてから薩埵峠までの道はまさに「山間の農道」という感じの道でしたが、無事に到着出来ました。現地に着いて見て分かったのですが、以前にスーツ氏の走ったルートは通行止めになっていました。こういう処はさすがGoogle Map先生ですね。

 この薩埵峠からは富士山から箱根、駿河湾から西伊豆方面まで一望出来るいい場所でした。惜しむらくは駐車スペースが10台ほどでしょうか、とても小さいのです。ひっきりなしに車が入ってくるのですが、タイミングによっては車を止める場所がありません。

 あと公衆トイレ入り口にはこんな張り紙もありました。ここいら辺も熊が出る場所なんですね。

 少しノンビリと景色を見た後に、安倍川方面に向けて走りを進めました。時間的にも11時半を過ぎていたので、昼食を有東木(うつろぎ)で食べようと考えていました。事前にメニューを調べると「サビめし定食」がお勧めとありましたので、それを食べようと思っています。

 薩埵峠から有東木までは約45分。国道1号バイパスを千代田上士ICで下りて、そこから新東名の新静岡ICに向かうと安倍川沿いを走る県道27号線に乗る事が出来ます。そこからひたすら安倍川の上流方面に進むと有東木の案内看板が出てきますので、看板に沿って脇道に入ると結構な勾配の山間道路を登っていきます。すると「うつろぎ」の店が見えてきます。

 写真では判りませんが、そこそこお客様が待っている状況で、私が「サビめし定食」と注文すると「すみません、約40分から50分はかかりますが、よろしいですか?」とお祖母ちゃん店員。厨房を見ると2人の叔父さんが調理に励んでいるのが見えました。「ではほかに早くできるものってあります?」と聞くと、どの料理でも時間は同じとの事。ここまで来て食べないという事は無いと思いましたので、サビめし定食を注文しました。

 この店では外の席と奥に御座敷の席があるそうですが、いずれも満員でしたので、私は外の席の一番端に座って待つ事にしました。

 この待っている間ですが、さすがに山奥。周囲にはアブがぶんぶんと飛び回っています。中には黄色と黒色の大きなアブも飛んできます。私は両親の出身地の山形でさんざんこのアブを見てきましたので、別に驚く事も無かったのですが、お客の中には「キャ~!スズメ蜂!」と驚く人もいました。確かに大スズメ蜂位の大きさがあるので、致し方ないでしょう。

 結局、注文したものが出て来たのは1時間ほど経ってからでした。

 この定食の食べ方ですが、中央のワサビを鰹節のかかったご飯に乗せて、そこに醤油を掛けてかき混ぜてから食べるのですが、良い感じにワサビが利いてとても美味しかったです。私はワサビの辛さは平気なのですが、お客の中にはむせ返る人も何人かいました。つまり「良く利くワサビ」という事なんでしょう。

 食事を終えたら既に午後2時半を回ってしまいました。ここから大谷崩まではGoogle Mapでは約50分ほどかかると出ていましたので、直ぐにバイクで向かう事にしました。

 県道27号線に戻ると、山間という事もあって日差しは山影に隠れ始めています。あまり遅くなり暗くなってしまうと、バイクでこの山間の道を走るのも心許ない気がしましたので、少し急ぎめで大谷崩れに向いました。

 山間の道とは言っても、梅ヶ島温泉まではそれなりの道路なので、所々道は細くなっていますが、それほどでもありません。問題は梅ヶ島温泉の手前から左側の細い道に入り、特にもみじ台という別荘地から先の3キロほどは、道も荒れていて、一部は未舗装の所もありました。先日、箱根の林道でコケてしまった悪夢を繰り返さない様に、慎重にバイクを走らせます。この3キロ程の区間ではかなり高度をあげる急な上り坂が続きます。また「クマ出没注意」の張り紙もあり、ちょっと緊張してしまいました。

 3キロ走ると行き止まりとなっていて、そこが大谷崩れの駐車場となってます。

 到着したのは15時20分を過ぎていましたが、大谷嶺の上の方は日があたり輝いて見えました。ハイキングの人が一人いましたが、1眼カメラで写真を撮っていました。ちなみにこの人、クマよけの鈴をしっかりつけていましたね。

 さすがにこの辺りでは紅葉も進んでいて、夕暮れに近い時間の青空とのコントラストが何とも言えず綺麗でした。この場所はとても静かな所で、偶に山間には猿(?)の鳴き声が響く程度でした。

 ここに10分ほど居たのですが、もうそろそろ日が暮れそうなので早々にバイクで下町方面に下りました。

 今日は暗くなる前には市街地へ戻れそうですが、私が何気に怖いのは、暗くなってから道に飛び出してくる野生動物で、特に鹿に出くわしてしまい衝突したら目も当てられません。
 以前に箱根の芦ノ湖スカイラインを夜中に走っていたら、目の前にオスの鹿が飛び出して来た事がありました。その時には車に乗っていたのですが、あんな大きな個体と衝突した日には、いくら車と言っても大変な事になってしまいます。

 帰り道は淡々と帰路に着く車の集団にくっついて走り、17時前には新東名の新静岡IC近くまで戻ってきました。

 今回もNEXCOが提供している「二輪車定率割引」を申し込んでいますので、帰路の高速道路の料金はリーズナブルな額に収まります。でもこの割引も今月いっぱいで終了してしまいます。そろそろバイクの季節も終わりという事なんでしょうね。でもまあ、冬でも走るつもりですけどね。

 結局、この日帰宅したのは20時になってしまいました。走行距離は380キロ。まあまあのツーリングでしたが、今回は天気も気候も上々なものと言っても良いかと思いました。

 


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コメント一覧

ヌマンタ
大谷崩れのタイトルに、安倍奥のあそこか?と思い、寄らせて頂きました。もう40年ほど前、大学生の頃に安倍奥をぐるっと稜線伝いに登りました。時節も丁度同じころで、写真の時よりも紅葉が進んでいたので、当時はまだそれほど温暖化はなかったのだと思いました。いや、本当に懐かしいです。当時でさえ人跡稀なルートでしたから、知る人ぞ知る景勝地でしょうね。
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