ご無沙汰しています。皆さんはお変わりなくお過ごしですか?
私の方ですが、実は会社の施策で資格取得の動きがあったり、また個人的にも秋季に某国家試験を受験しようと思い立ったので、最近はそちらの方に力を入れている事から、こちらの更新が少し滞っていました。
そんな中、早いものですよね、ゴールデンウィーク到来です。私は有給休暇3日間を取って、今年は10連休を取る事にしました。でも特に何をしたいとかは無いんですよ、まあ試験勉強でものんびりしようと考えています。
とは考えながらも、どこか遠くに行きたいと思い、今回は福島に一泊で行く事にしました。
以前に知り合いが「磐梯吾妻ラインは良いぞ~♪」と聞かされていたり、あとは震災遺構も訪れてみたいと思っていたり、あとは変わった処でUFOふれあい館と千貫森を見てみたいと思っていたので、やはり行くならちょっと長めの休みが取れるゴールデンウィークしかないと思っていました。
しかしゴールデンウィークは混みあうので、ちょっとずらして4/29~4/30で行く事を当初は考えていたのですが、天気予報を見ていると、どうも4/30の天気はあまりよろしくない。しかもGWであっても全体的に天気が良い日が限られていたので、ちょっと混みあうかもしれませんが、4/28~4/29という事でスケジュールを設定しました。
、福島へ行くのに同じルートで往復するのも、何か芸がないと思ったので、往路は常磐道を使い、復路は東北道を使う事で、ネクスコが行っているツーリングプラン(東北道・常磐道コース ワイド)を利用し、あと合わせて二輪車定率割引を利用する申し込みを済ませました。こうすれば高速道路は使い放題で安くなりますし、高速代は2日間で1万円は行かないはず。
あと宿泊するホテルは「じゃらん」で検索すると、朝食付きで一泊一人7000円のホテルが福島駅周辺で見つかりましたので、そこを押さえました。これで準備は万端です。
さて、4/28(日)ですが寝不足で早朝5時に出発。
何故寝不足だったかと言うと、やはりツーリング行く前というのはちょっとナーバスになる時があるんですよね。これは私だけかもしれませんが、やはりバイクというのは基本「危険」な乗り物じゃないですか。事故なく行けるのか、とか、途中でバイクが故障した場合にはどうすれば良いのか、とかいろんな事を考え始めると、結構寝れなくなってしまいます。これが日帰り距離ならば良いのですが、やはりバイクで一泊ツーリングする時に、私はこんな事を寝入りばなに悶々と考えてしまいます。
なら行かなきゃいいだろう。とも思ったりしますが、それでも行ってしまうのですよね。こればかりは悲しい性(さが)ともいうべき事かもしれません。
嫁が起きて来て「朝ごはんはどうするの?」と聞かれたのですが、あまり手間かけると申し訳ないので、途中で食べるから大丈夫と言い出発しました。
自宅からのコースは以下のものです。
まずは東名高速を横浜町田インターから入り港北PAで休憩。その後、東京用賀インターを降りて環状八号線を使い、東京外環道の大泉インターチェンジに向います。
横浜町田インターチェンジには5時半前に着きましたが、既に多くの車が出始めていて厚木方面は渋滞が始まっていました。しかし私が向かう東京方面はガラガラです。途中、港北PAに寄ったのですが、食堂に立ち寄ると営業開始は6時からとなっていました。これは完全に読み間違いでした。しょうがないので東京外環道までの途中で何かファミレスがあれば立ち寄ろうと考えました。しかし最近ではファミレスも10時とか11時オープンで、昔の様に24時間営業の店がありません。途中、環状八号線と関越道の交差する谷原交差点の手前で300メートルほど渋滞していましたが、特に遅れる事なく6時半過ぎに大泉インターチェンジに到着してしまいました。ここから東京外環道に乗ると、常磐道のPA/SAに行く以外に食事がとれる店はありません。致し方ないので、東京外環道の新倉PAのコンビニでおにぎりを買い、それを朝食にする事としました。
まあ朝食なんて、おにぎりでも十分なんですけどね。
この新倉PAですが、以前にも利用した事がありますが、それほどメジャーでは無いんですよね。でもこの日は既に二輪専用のエリアには多くのバイクが止められてて、致し方ないので空きスペースに駐車しました。上の写真には写っていませんが、大型トラックや自家用車も多く立ち寄っていたので本当に止めるスペースが無かったのです。
ここでおにぎりで朝食を取った後、常磐道へ向かい出発。目指すは外環三郷JCTですが、大した渋滞もなく15分ほどで三郷JCT周辺まで来ました。しかし外環三郷JCTは首都高本線から常磐道に来る車と、圏央道の千葉方面から常磐道に入る車、そして自分が走って来た大泉方面から常磐道に入る車で既にごった返しており、外環三郷JCTを先頭に情報では300メートル渋滞となっていました。私も大人しく渋滞の列に並びましたが、これが全然動きません。私の来た東京外環道の路肩に車列が出来ていましたが、良く見ているとこの車列に並ばず、JCT手前で悪く言えば「横入り」する車もいたりして全然進まないのです。結果、常磐道の三郷料金所まで30分以上かかってしまいました、常磐道の渋滞も舐められませんね。
この日はやはりゴールデンウィークでした。三郷料金所を過ぎても、その先、柏インターチェンジまで断続渋滞11キロと案内表示板に出ていたので、なかなか順調には進みません。結局、最初の休憩地である守谷SAには新倉PAを出てから1時間半後の8時半頃となりました。
守谷SAも既にバイクや車で混雑しており、しかも日差しがでて気温も上昇。来ている人達の多くが「暑いなぁ」とぼやく陽気です。ここですこし休憩とも思いましたが、守谷SAは大きなエリアで、混雑している事からノンビリ出来る状況でもありません。本当ならこの時間には日立市に入っているはずなのですが茨城県に入ったばかり。地図を見てもらうと判りますが、茨城県は南北に長い県なのでやはり先を急がねばなりません。小休止のあと、バイクにまたがり常磐道をひた走ります。
この後、石岡周辺でも断続渋滞が発生していて、次の友部SAの手前でも数キロの渋滞が発生していました。これは何の渋滞なんだろうと考えましたが、結局はひたちなか公園に向かう車の渋滞だったんですね。結局、友部SAには10時頃に到着しました。
友部SAでは少し小腹も空いたので、かんぼこのイカを購入。これはイカを使ったさつま揚げの様なもので、それと水分補給の麦茶です。かんぼこは「ピリ辛」とありましたが、辛さはほとんど感じません。鈍感なのかな?でも美味しかったです。
ここからはひたすら太平洋岸に沿って常磐道は北上するルートを取ります。
友部SAから次の休憩ポイントは日立中央SAです。JR線の日立駅の近くですが、かの日立製作所の城下町とも言うべき場所です。ルートは海沿いに見えますが、実際には山の中を進むので気温も若干下がり走りやすくなります。またここから先は渋滞は無いので、GIXXER150も90キロ~100キロ巡行で順調に走って行きます。
日立中央SAには11時に到着。本当ならここいは9時過ぎに到着していたかったのですが、まあゴールデンウィークなので致し方ないでしょう。ここは特段見るものも無い。というか、本当はここで一旦、常磐道を下りてJR線の日立駅に行ってみたかったんですけどね。何でも海沿いのオシャレな駅で「映えスポット」でも有名と言いますからね。でも時間が押しているので、ここは休憩だけで直ぐに出発しました。
次の休憩スポットは、いわき市の湯の岳PAです。距離は50分ほど走った先になります。
湯の岳PAはいあゆる無人PAで何も店なんてありません。唯一、ジュースの自動販売機だけ設置されているエリアです。では何故ここを選んだかと言えば、このPAと次の四ツ倉PAには線量計が設置されているからなんですね。
この日の線量計で、やはり線量が高いのは福島第一原子力発電所周辺のルートですね。1.8μSV/hとありました。これは大雑把に言うと放射線量の値で、人間が一年間に自然から受ける放射線量は0.33ミリシーベルトと言われています。1.8マイクロシーベルトを1時間や2時間程度受けた処で、それは極わずかと言われています。そういう意味では公的には「問題ないレベル」という事なんでしょう。
この常磐道もあの事故以来、高線量のために一時期は一部が閉鎖されましたが、2015年に全線再開となりました。それでも一時期は高線量被ばくの危険があるという話もあったので、様々な憶測が流されもしましたが、今では多くの人もそういった事は記憶の隅に追いやっていると思います。
バイクで自宅を出てからここまで6時間以上走る距離で、とても遠くに感じたりするのですが、思い返してみれば2011年3月。福島第一原子力発電所が爆発した後、私の自宅の近所(神奈川県横浜市)にも、いわゆる「ホットスポット(高線量が観測された場所)」が出ました。それ以降、除染だ何だと騒ぎにもなりましたが、それから今年で13年ほど経過しています。福島第一原子力発電所の事故は未だ終息しておらず、デブリと言われる高線量を発し続けている放射性廃棄物(燃料棒など)はいまだ回収の目途すら経っていません。最近ではこのデブリ等に接触した地下水等を「処理水」と呼ぶか「汚染水」と呼ぶかで多少の議論はありましたけど、多くの日本人はこういった事をどこまで認識しているのでしょうか?
もしかしたら、何気に記憶の隅で風化させていませんか?
今回、私が福島に行ってみたいと思ったのも、私自身、この東日本大震災の記憶を風化させてしまってはいないか。いま現地はどんな感じなのかを、自分の眼で見て、実感してみたいと思った事もありました。ここで線量計モニタの画面を見た時、やはりこの事故は未だ終息なんてしていない事を自分の中で理解する事が出来ました。
次の目的地は大熊インターチェンジです。そこは浪江町の帰宅困難区域がある場所で、2019年に開通したのですが2021年11月までは二輪車は通行禁止になっていた場所です。恐らく放射線量の事も考慮されての事だったと思いますが、そこで一旦、常磐道を下りて、帰宅困難区域を見て回りたいと思いました。(次へ続く)