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南相木ダムへのツーリング

 間もなく梅雨入りするという話も聞こえてきますが、6月に入ってはじめの週末は、天気が良いという事でしたので、山梨県の南相木ダムまで日帰りでツーリングに行く事にしました。

 この南相木ダムは過去に日航機123便墜落事故の現場の近くにあり、東京電力の神流川発電所という施設の近くにあるとう、ネット界隈では過去から様々な噂のあるところですが、私個人としては山奥にある静寂な場所で、確か以前は2016年頃に行ったと記憶しています。そう言えば前に乗っていたバイク(ホンダ FOREZA-250)では行った事がありましたが、あの静かな場所、今はどうなっているのか、ちょっと覗きに行く感じで目的地に決めました。

◆朝6:00に出発
 南相木ダムまでのコースはざっくりと以下のルートを考えました。

・R16号~橋本~相模湖~R20~甲府~R20~須玉~清里~川上村~馬越峠~南相木村~南相木ダム
・南相木ダム~北相木村~ぶどう峠~上野村~R299~秩父~入間~圏央道~海老名~自宅

 恐らく走行距離は400キロは超えると考えていて、夕方18時頃には帰宅する事を想定していました。

 この日(6/4)は朝5:30に起きて準備、家族はまだ寝ていますが起こすのも申し訳ないので、嫁には「長野方面にちょっと遠出してくる」と告げて自宅を出発。この季節では既に日が出ていて明るいのですが、土曜日という事もあり、車の量はまだまばらです。

 まずは国道16号に抜け、相模原にあるマクドナルドで「朝マック」のセットで朝食替わりにしました。

 余談ですが、若い頃には気にもしなかったのですが、この年齢になると糖質制限が掛けられているので、こういったファストフードの類は頻繁に食べない事にしています。しかしこの日は良いでしょう。何よりもこれから先、長丁場の移動になるので。
 でも朝7時前というのに、ノートPCで作業している人や家族連れが既に数組、マクドナルドに来店しているのには、少し驚きました。世間では休日とは言え、早朝から動き出す人は意外と多い様です。

 朝マックを食べてから出発、次は甲斐大和という山梨県の道の駅まで、ひたすら走る予定です。普通なら中央高速を使えばそれほど遠くない距離なのですが、このGIXXERを購入した時、ツーリングは極力下道をトコトコと走る事を決めていましたので、相模原から橋本で国道413号へ入り、まずは相模湖方面に向かいました。
 この時間になると、車の量も増えて来ていて、あと国道413号では三ケ木行きの路線バスも走っているので、渋滞とは言いませんが、結構流れが遅くなっていました。この区間は上下1車線で黄色の車線部(追い越しの為の右側はみ出し禁止)なのですが、バイクの集団の中には、反対車線に出て凄い勢いで数台の車をぶち抜くグループもいて、見ている私は何時もながら、ヒヤヒヤしていました。

 最近良く聞く話題ですが、バイクも基本的には車の流れに乗って走るべきで、無理なすり抜けや追い越しは行わないという方が良いのではないか。私はバイクでツーリング行くときには、基本「無事に帰宅する事」が大きな目的でもあるので、そんな風に思います。

 相模湖から国道20号線に入りますが、ここまで約1時間近くはかかりました。ここから更に甲斐大和までは距離があります。国道は桂川(相模川)沿いにそって笹子方面へ進みますが、この季節の山は新緑が眩しく、走っていて私的には気分が晴れるコースです。

◆甲斐大和に到着
 相模原を出てから二時間ほどかかりましたが、笹子トンネルを抜けると道の駅「甲斐大和」に到着します。

 ここで小休止の後、スマホをバイクのスマホホルダに設置し、Google Mapで行き先を入れて走る事にしました。まずここからの行先としては「信玄堤」へ立ち寄る事にします。
 この信玄堤ですが、武田信玄が領内の治水工事として手掛けたものとして有名な場所です。甲府盆地の中を流れる釜無川は、信玄の時代には良く氾濫して洪水が度々発生したと言います。武田信玄は領内の洪水を治めるために、河の護岸工事に着手したそうで、その一部が現在残り「信玄堤」と言われているそうです。

 私はここで初めてGoogle Mapの経路案内を使用しましたが、正直、この操作には慣れが必要だと思いました。ここで「信玄堤」を設定して案内開始をしたのですが、有料道路を使わないコースを選択したつもりなのですが、常に画面の上には有料道路を利用するコースの案内も表示されていて、間違えて、そちらのコースへと向かい、中央高速ICの入り口まで誘導されてしまいました。「間違えた」という事でコースを修正するのですが、結果、高速道路のガード下まで行ってしまい、この結果、20分ほど時間ロスをした感じです。

◆信玄堤に到着
 途中のコース間違いがあったり、あと時間的には10時を過ぎたので甲府市内の渋滞にも絡まれてしまい、結果として信玄堤まで約1時間ほどかかってしまいました。

 この日の甲府はとても天気が良く、この公園から南アルプスの山々が一望できました。また公園に来ている人も少なく、川のせせらぎ音と、遠くで聞こえる町の騒音が何となく良い感じで、十分ほど私はこの景色を眺めてボーっとしていました。

 とあるユーチューバーが、ツーリングは思考を深める事も出来ると言う事を言っていました。まあ走っている最中、何かと頭の中では想いを巡らしている事もありますが、こうして何も考えない時間を持てるのも、今の時代では良い事だと私は感じています。

 ここからの南アルプスの景色を堪能した後、清里方面へとバイクを進めます。Google Mapの案内では、所要時間は約45分との事なので、行先を設定して信玄堤の公園を出発しました。

◆清里方面に
 信玄堤からは、国道20号線を釜無川沿いに北行しながら進みます。途中、韮崎あたりで右に入り、八ヶ岳のヘリを通る農道をひたすら走るのですが、その道は周囲が全て畑か田んぼという長閑な風景でした。その先で中央高速の須玉ICに合流するのですが、ここから清里までは登坂となります。途中からはかなり急な上り坂になりますが、そういう箇所には登坂車線があるので、後ろを注視して大排気量の車が来た時には左に寄りました。私のバイクでも70キロ~80キロは出るのですが、こういった車(主に外車のRV系の大排気量車)は100キロ近い速度で追いついて来るので、そんな車とは勝負にもなりません。そもそも一般道で人通りが無い道ではあるのですが、50キロ制限の道をそんだけぶっ飛ばしてくるのが良いのか。そんな事を思いながら、ひたすら清里へ向かいます。

 この清里ですが、私が若い時代(バブル期)には賑わった町でした。私の会社の女性の先輩社員なども、夏になると清里のペンションに行くのが、お決まりの夏の過ごし方でしたが、今では往時の賑わいはありません。

 私がここにくると「伝ベエ」という蕎麦屋に立ち寄るのですが、今回もこの蕎麦屋に立ち寄り昼食を取る事にしました。今回は山菜そばです。個人的にここの蕎麦は好みなんですよね。

 ここまでで走行時間は約6時間。そろそろ疲れも出てくるところなんですが、今回は「スロットルアシスト」を試しに購入し付けてきました。値段は600円台の安いものですが、これは結構いい買い物をしたと思いました。

 今まで数時間ほど運転すると、右手が痛くなってきていましたが、これはスロットルを握りっぱなしに依るもので、それが辛くなる原因でした。ネットでこのスロットルアシストのレビューを見て、今回装着してここまで来ましたが、これを付ける事で、スロットルを「握る」ではなく「手のひらで押す」という操作に変わった事もあり、右手首の痛みがここまで走ってきても、殆どありません。これは遠乗りする為には良いアイテムだと思いますよ。

◆南相木ダムへ向かう
 清里から野辺山駅へ向かい、そこから川上村を抜けて馬越峠を越えるルートを考えていました。

 しかし川上村まで来て、いざ馬越峠を抜けようとすると、そこの道路の入り口には「馬越峠は通行止め」という看板が立っていました。丁度、上の地図でいう処の黄色いラインで書いたコースです。私と同じように考えていたであろう、オフロードバイクの人も、その看板の前で立ち往生していて、恐らく別コースを確認していたのでしょうが、ここで痛恨のミスでした。事前に道路状況を確認して置けばよかったんですが、それを怠っていました。
 その場で南相木ダムのコースを再検討したのですが、一旦は野辺山方面に戻り、佐久海ノ口方面から入るルートした無いようでしたので、大きく迂回するコースとなってしまい、ここで大幅なタイムロスが発生しました。まあ時間もまだ午後1時前だったので、何とか行けるだろうと踏んでこの迂回ルートで南相木ダムを目指す事にしました。

◆南相木ダム到着
 川上村から出発して1時間ほどで、南相木ダムに到着。ただ感じたのは、確か数年前に来た時には、もう少しすっきりしたコースでは無かったのかなという事です。道も傷み始めた部分があったり、小さな落石や木の枝が落ちていたりと、少し道路がさびれた感じがしました。

 ただこの場所はとても静かで、虫と鳥の鳴き声しかせず。私が到着した頃は、2家族ほどが子供を連れてきていましたが、とても静かな場所である事は、以前と何ら変わりません。また遠くを見ると八ヶ岳も見えます。

 ここで一服しながら、帰りのコースを検索しようとスマホを見ると「圏外」でした。Y!mobileでは、この場所は電波が来ていない様です。そこで別に持ち歩いているNTTDocomoのタブレットを利用して、テザリングをかけると、さすがNTT、ここでもしっかり圏内でした。

 帰りはここから北相木村に抜けて、ぶどう峠を抜けて行こうと思っていたのですが、Google Mapの経路検索でもうまくルートが取れず、良く見てみると、ぶどう峠は「通行止め」の表示となっていました。これは大きな計画狂わせで、ここでも事前に確認していなかった事が裏目にでてしまったのです。

 まさか帰りも須玉に抜けて還る訳にもいかず。そもそも同じルートを通ると、面白味がありません。そうなると北相木村から小海に出て、そこから先日開通が確認された十石峠を越えるルート位しか思い浮かびません。でもそれは佐久市の手前まで国道141号を北上する必要があるので、かなり遠回りなコースとなります。時間は14時を過ぎていますので、いっその事、八千穂高原ICから高速道路に入り、上信越道~関越道~圏央道というルートも考えはしましたが、高速代金だけで5000円近く支払うのも何か癪です。

 結論としては、やはりここは十石峠を抜けて秩父を経由するルートを通る事にしました。

◆十石峠
 先々月ですが、実は車で十石峠を抜けようと考えた事もあったのですが、当時は「通行止め」でしたので、秩父に抜けた事がありました。先月にこの十石峠が開通した事が、YouTubeでも取り上げられていたので、今回は良い機会だと気分を切り替え、国道141号から佐久方面へとバイクを走らせました。

 南相木ダムを出てから約1時間半ほどで十石峠に到着しました。峠手前までは結構いい道でしたが、峠道に入るとやはり裏ヤビツに近いような細く見通しの悪いコーナーの上り坂となっていました。この峠の駐車場には幾台かのバイクが来て休憩していましたが、もう夕方16時近いので、これから走る群馬側の道は、日陰の道になっていると思われます。

 ここまで走行してくると、やはりケツの痛みも出て来て、腕もダルくなり始めていますが、自宅までは道のり遠く、気を引き締めなくてはなりません。

◆秩父から入間に抜ける
 この十石峠は国道299号線のルートなので、基本的には入間まではこの道一本です。ここから群馬県の上野村へ抜け、そこから更に中里で右に曲がり、志賀坂峠を抜けて秩父に入ります。上野村では少し長めの休憩を取り、とにかくバイクを秩父に走らせます。秩父に入ったら、少し先の「道の駅果樹園芦ヶ久保」まで走って行って休憩です。

 この芦ヶ久保に到着した段階で午後18時は過ぎていました。予定なら間もなく自宅近くという処だったのですが、十石峠から二時間近くかかりました。太陽は既に山影に隠れています。もうこの段階で、ケツの痛みは結構ピークに達していて、腕のだるさも結構キツイ状況までになっています。休憩で少し楽になったのを見計らって、芦ヶ久保からはひたすら入間まで国道299号を走ります。もうこの段階でかなり薄暗い状況なので、気を抜かずに進みます。

 入間からは圏央道に入り、厚木PAまでは100キロ巡行で進みます。厚木PAには20:30頃に到着しましたので、芦ヶ久保からは二時間ほどかかった事になります。

 結局、この日自宅に到着したのは夜21時を過ぎてしまいました。走行距離は447キロでした。


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