個人雑誌編集長兼雑用作家、

遣りたい事をやりしたい事をする。難しく考えず人生を楽しむ事を目指しています。※恋人募集中、稼げたらね!

齋藤務作[超人類バトルクローンロイド]

2014-09-29 12:48:54 | SF小説


6、レスカフィールド


きな臭い臭いが、この合成人間の街にも漂い始めた。

俺は、再び、広大な砂漠を越えるために旅支度を始める。

俺が、合成人間の街で、集めた食料を持って帰る途中の事だった。

遠くの空を飛行する小さな飛翔体が有った。

それを見上げて、俺は、あの少女の事を思い出していた。
「ああ、若しかすれば、あの飛んでいる飛行物体は、彼女かも知れないな?ハハハハ」

暫く、それを見詰めていたが、俺は、また歩き始めた。

その時だった!その飛行物体は、あっと言う間に、高速で一直線に急降下して、俺に向かって来たのだ。

「な、何だ、ああ、」

俺が、身構える暇も無く、その飛行物体は、俺の前に、舞い降りた。

そこには、鋼鉄の装甲を身に付けた、あの少女が、立っていた。

俺は、その姿に驚いた、あの時、彼女は可なりの負傷をしていた筈だったのだが、少女の体は、元通りの体に為っていた。

「良かった、直ったらしいな、何で、ここに来たんだ。俺は、礼程の事は仕手ないぞ!」

少女は、俺に、口を開いて言った。

「おい、お前、この前の仕返しに来たぞ!」

俺は、固まった。

「し、仕返し、何だ。俺は、仕返しされる程の事は仕手ないぞ!」

だが、少女は、俺の首に、大きな首輪をつけると、行き成り俺の体を引き裂いた。

俺は一瞬で意識を失った、次に気付いた時には、彼女のバトルベースの医療室だった。

俺は、何故か、全く身動きできなかった、俺は必死に目を動かして辺りを見回した。

すると、俺の姿が、ガラスケースに映っていた。

そこには、俺の頭だけしか無いのだ!身動き出来ないのは、それは、俺の体が無かったからだ!?

俺は、俺の頭は、それを知って気を失っていた。

暫く経って、また次に、目覚めた時には、俺は、何故か裸で箱の中だった。

戦闘要塞ブルーウイングの戦闘司令官、バトルクイーン、レスカフィールド、彼女は、今、本部からの、緊急指令を受けていた。

戦闘に入っていた、バイオモンスター人類と合成人間が手を組んで、多重体人類に、戦いを挑んで来たのだ。

そこで、合成人間の街を、ハイパーヒートボムで跡形も無く破壊せよ!

敵の経済拠点を消滅させる、それが本部の絶対命令だった。

レスは、少し考えてから、敵の拠点攻撃の前に、軍団規則の違反を承知で、単独で出撃をしたのだ。

あの街には、あの少年がいる、レスは、街を破壊する前に、彼に会いにいったのだ。

もう一度、彼に会いたかったのだ、そして彼を、敵の街の中で見付けた。

その時、彼女の気持ちが、大きく変わった。

彼を、助けようとしたのだ、そこで彼女は、彼を、自分の所に持ち帰る事にしたが、だが然し、その儘では、少し運びずらいのだ。

そこで、彼をコンパクトにして、レスはバトルベースに運んでいった。

持ち帰った、彼の首の下は、バトルベースの高度再生医療室で、ゆっくりと全身を再生していた。

まっさらの綺麗な身体に為った彼を、箱に詰めて、自分の部屋に運んだ。

部屋を無断で、自由に出入りする仲間の、メイに見付からないようにしたのだ。

だが、メイは、勝手に、箱を開けて、中を見てから、レスの眠っている。

ベットに入り込んでいった。

「ねえ、レスちゃん、ねえーてばぁ、私のレスちゃん、ほらあ、起きてえー、ねえ、ねえ」

「うう、なんだ?メイ、もう少し眠らせて呉れないか、仕事で疲れているんだ」

「もう、駄目よ、寝ちゃ、私と遊びましょうよ!ねえ」

「ああ、メイ、何をするんだ」

「ねえ、レスちゃん、あの箱、私のプレゼントなの?」

「は、箱、見たのか!」

「見たわよ!ちょっと、趣味が悪いけど、レスが呉れるのなら、嬉しいわ、何に使おうかしらねえ」

「駄目だ!あれは、私へのプレゼントだ!」

「ええつ、私に呉れないの?レスちゃん、どうしてなのよ!私の何が不満なの」

「そう言う事じゃ無い。あれは、ただ、私の物だ!」

「なんでえー、私に呉れないのー、そんなに、私が駄目な、女なのー、いいわよ、いいわよ、自分だけで、独り占めして楽しくて面白い事するんでしょ、もう、私なんかと遊ばないのねー、もうー」

二人がベットの上で、まるで夫婦げんかを仕手いるような所で、俺が、箱の蓋を開けて、小声で聞いた。

「あのー、俺の、服はどこですか?返して下さい」

二人が、こっちを向いた。何か、不味い雰囲気だった。

メイが、立ち上がり、こっちに来ると、俺が、慌てて閉めた蓋を、無理矢理に抉じ開けた。

「あわわわ、やめて、見ないでくれ!」

「なによ!こんな物、ねえ、レスちゃん、コイツ、間抜けな顔してるわよ!フフフフ」

嫌がる。俺の箱の蓋を、放り投げると、二人で中を見詰めているのだ。

「お前の服は、無い!あの街に置いて来た。だから、私の服でも着るしかないな」

俺が言う、
「着るって、体の大きさが違うでしょ?それに、性別だって、違うでしょ?」

二人は顔を見合わせて、メイが言う、
「そうねえー、それじゃあ、私のを貸して上げるわ、この儘でも、いいんだけどね!」

俺は、メイの、趣味の悪い可愛い服を着せられたのだ。

それを見て、レスが言う、
「戦闘服で、お前に、合いそうな服を取りに行くしかないな」

俺は、その儘の姿で、セントラルコマンドタワー内にある、バトルベースのドッキングポートの中を歩かされた。

レスの仲間に、会う度に、俺は恥かしい思いをした。

「あら、レスちゃん、それ誰?可愛いわねえ、ウフフフフ」

「あ、おい、レス、そいつは、誰だ!変な奴だなあー?」

「ああ、レスちゃん、あらまあー、酷い、いやあねえ、アハハハハ」

と、言う調子だ、俺は、もう、どうでもよく為っていた。

そこにレスが言った。
「ここで、先に、お前の登録と、戦闘データのコピーをする。」

俺は、驚いて聞いた。
「戦闘データって、俺は、戦闘経験なんかは、一度も無いんだ。」

横の、メイが言った。
「あら、無いんだ。何にも経験が、それで、レスちゃんが、コイツを連れて来たのね。フフフフ、教えがいが有るわよねえー、ウフフフフ」

俺が、メイを睨んだ、すると、メイが、
「なに睨んでんのよ!初めての癖に、私が体に教えて上げましょうか?コイツに!」

レスが言う、
「そうして呉れるといいが、コイツは、私の、戦闘データを与えるんだ。」

メイが驚く、
「なんで、最強のベストナインに入る、レスのデータを、こんな男に上げるのよ」

「仕方ないんだ。コイツは、野生の世界の未登録者なんだ」

メイがもっと驚く、
「み、み、未開人、未登録者、法治不適除民、雑民、」

「レス、それじゃあ、あのヘドロ民じゃないのよー、雑種交配クローンを、重ね続けた。人外よ!人獣、けだもの毛だらけ、乱暴しかしないゲテモノー」
俺は、驚いた、俺はそんなに、酷い毛だらけの獣なのかと思った。





個人雑誌グラス編集部、副編集長兼雑用、主力作家の齋藤 務、

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2017年1月24日、文章修正、






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