7、バトルクローン戦闘データ移植
俺を、レスが、大きな機械に掛けようと、手術台に乗せた。
それに、俺は慌てた。
「ちょっと待って呉れ!これ、痛いんじゃ無いか?」
俺が、怯えて聞くと、レスが答えた。
「痛くは無いが、死ぬかも知れないな?」
「な、何だってー、おい、おい、待って呉れ!」
だが、もう、俺の体は、メイに寄って、手術台に固定されていた。
「ガタガタ騒ぐんじゃあ無いわよ!フフフ、面白いわねえ、コイツ、レスの戦闘データに、耐えられるかしらねえ?フフフフ」
この、メイと言う女は、俺を、苦しめるのが、楽しそうに見える。
そして、レスが、別の機械に座った、頭には大きな機械が有って、その機械を作動させた。
大きな機械音が地響きのように響いて、そして、俺の頭に付けられた。
大きなカバー型の機械の中で一斉に、俺の頭に針を突き刺したのだ。
痛いと言う寄りも、雷に直撃されたような、衝撃が俺の頭に感じた。
次の瞬間には、香ばしく焼けたステーキの肉を、俺の頭に乗せられたようだった。
そして、目の前が真っ暗に為って、それから次つぎに、眩い光と閃光に包まれていた。
俺は、どれ位、意識を失っていたのか?
俺が、意識の無かった間に、二人が俺に何をしたのか?分からなかった。
だが、俺が、気が付くと、俺の着ていた服は、タイトな戦闘服に着がえさせられていたのだ。
そして、俺は、又、レスの部屋の、あの箱の中に入れられていた。
俺が、痛む頭を押さえながら体を起こして、不図、下の床の上を見ると!?
そこには、水とスナック菓子が、分けて皿に入っていた。
どういう事だ?これではまるっきり、俺は、レス達の、ペットなのか?俺は、箱の中で、再び気が遠く為った。
俺が、箱の中でスヤスヤと眠っていた所に、部屋に戻って来た、メイが、箱を揺すって、俺を起こした。
「何時まで寝ているのよ!早く起きて、私達と、遊びなさいよ!」
俺が、眠気まなこで、メイやレスを見た。
すると向こうで、レスが言う、
「置いておいた。水と菓子を、全部食べたようだな!」
メイが言う、
「レス、これから、ちゃんと仕付しないと大変よ!コイツ、除民の、野良だから、」
「そうだな、じゃあ、名前を付けよう、どれがいいか、うーん、」
メイ、
「アッ!これなんかどう?下僕ちゃん、とか、トッキちゃん、」
レスが言う、
「メイ、何がトッキなんだ?」
メイ、
「だってえー、ねえー、見たんだもん」
レス、
「何を見たんだ?メイ、」
「いやだー、レスちゃんだって、見たでしょ、まる、ばつ、まる、ばつ、を」
レスは俯いて言う、
「ばか、恥かしい、そんな事を、コイツの前で言うな!」
何の話だろうか?俺は、放心状態で固まった。
然し、彼女達は、本気で、俺の、名前を付けようとしていた。
メイ、
「もう、だから、ぶらぶらとか、むにゅむにゅとかでいいじゃない!」
レス、
「なんで、メイは、そこに関連した、名前にしたがるんだ。もっと、可愛く花とか、フルーツとか、名犬の名前でもいいなー」
俺は、やっぱり野良犬なのか?と思ったが、
然し、メイは、
「じゃあ、やっぱりこうよ。種、花粉、雄花、」
レスがメイを睨んだ。メイはしょぼくれて言う、
「レスちゃんの、すきな名前は?」
レス、
「うーん、うーん、そうだな、ちび、まめ、小鳥、」
メイ、
「小鳥?どこが小鳥なの!」
レスが、恥かしそうに俯く、
「すまない。メイのが、うつって仕舞った。」
メイが、怒って言うが、
「うつったって、何が?ああ、掴んだ感じがね!うん うん、そう そう、て、私は、そんな所掴んで無いわよー!触ったけどね。」
彼女達は、意識の無い俺の体で、俺の体で、俺は叫んだ。
「俺の体で、何をしてたんだー!」
メイが振り向いて、簡単に言う、
「何を仕手たって?御飯事よ!レスちゃんと二人で、楽しかったわよ!」
俺は固まった、俺の体の上で、彼女達が、御飯事をしていたと言う事実に愕然とした。
俺の遠退く意識の中で、彼女達が、俺の体の上で、御飯事を仕手いるのだ。
「お肉屋さん、このお肉、一本下さいな!」
「へーい、お客さん、目が肥えてるねえー、コイツあー、上物のお肉だ!これ一本しか無いんだよ。」
「じゃあ、これ下さい!」
「あいよ。ハイ、お待ち!」
「フフフフ、今夜は、美味しいお肉が、食べられるわ!フフフフフ」
「や、やめてくれーーー えーーーー えーーーーー、」
俺が、悪夢の中で絶叫していた。
箱の中の、意識の無い俺を、覗き込んでいた。メイが言う、
「なによ。コイツ、ニタニタと笑って、気持ち悪いわねえー、ねえ、レスちゃん、見て見なさいよ!」
俺が目を覚まして言った。
「あのー、この服どうやって脱ぐんですか?俺、そのー、トイレ、アハハハ、あ、」
レス達が、キョトンとしていた。
「だから、その、トイレに、行きたいんですが?」
だが、未来人の彼女らには、トイレと言う言葉が、どうも通じないようだった。
俺は、身振り手振りで、何とか伝えようとした。
だが、彼女達は、二人して、らだ、見ているだけだった。
俺は、必死に為って、用を足したいと激しく伝えた。
時間が、時間が無いのだ!考える人、ションベン小僧、水洗便器、野糞、ウンチングスタイル、
何とか伝えようとするが、もう、時間が余り無かった。
俺が苦しんで、もがくのを楽しんでいるようにも思えた。
そこに、レスが言う、
「お前の目の前が、多分、お前の、行きたい所だろう?」
俺は、言われた通りに、扉を開けて、目の前の部屋に入った。
すると、そこは、ベランダで何もない所だった。
「あひいーーーーーーーー!」
俺は叫んだ。
その、ベランダは、手すり一つ無いのだ。
しかも、ここは、高層軌道エレベータータワーの、八百階位は、あるのだ。
下を見ても雲が見えて、そのあいだに地上が見えた。
どうやってするんだ!こんな所で、俺は気が遠く為ったが、もう、限界が来ていた。
仕方なしに、そこで服を脱ごうとしたが?
この服は、ファスナーとか、チャックやボタン、継ぎ目が無い。
体にピッタリとフィットした戦闘服だった。
やばい、やばい、俺は、ここでも焦った。
もう、出て仕舞う、駅のホームから電車の発車のメロディが鳴り響いていたのだ。
何とか、首から、服を無理矢理に、広げて引き裂くように脱ぎ捨てると、俺は、小さなパンツを穿いていた。
「何だコイツは!?」
俺は、最後に残った。パンツを脱ごうとした、だが、
「あ、あれ?あれ?」
脱げない?脱げないのだ!
俺は、もがいた。誰がこんなパンツを穿かせたんだ!
俺は、そいつを憎んだ、どうにも脱げない、そのパンツを激しく叩いた。
「くそう、くそう!」
すると、パンツが、突然に、一枚の板のように為って、高層タワーから落ちていったのだ。
やったー!俺は、裸でベランダを走った。
俺が、部屋に、もぞもぞと裸で戻って来ると、レス達は部屋にはいなかった。
俺は仕方なしに、又、メイの服を着て、箱に入ったが?
そこに、レス達が戻って来た。
メイが聞く、
「何だったの?今の、警報は、」
レスが答えて、
「そこで聞いたんだが、ベランダに不審な侵入者がいたと言っていた。大会場の前を走って行ったらしい?」
「うそ!あんな所を?気持ち悪いわねえーー!」
そして、戻って来た二人が、俺を見て驚いて言った。
「ああ、いやだなあ、そんなにメイの、その服が気に入ったのか?」
二人の、その言葉を聞いて、俺は、無性に泣きたかった。
個人雑誌グラス編集部、副編集長兼雑用、主力作家の齋藤 務、
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2017年1月24日、文章修正、
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