goo BLOG内で著作権について何やら盛り上がっているので、ちょっと酔っ払いながらも便乗Xserve。
思うのが、ちょっと過剰に気にしすぎじゃないかなぁ、と。
仕事で特許出願や商標登録に関わることがままあるんですが、一担当者としては、ただでさえ忙しいさなか、なんでこんなメンドいことをわざわざやんなきゃいけないの? と思うわけ。で、そういうときに考えたり諭されたりするのが、そもそもなぜ企業が特許や商標を欲しがるのか? ということ。
それは、
1.作ったネタをパクられたくないから
2.そのネタで最大限儲けたいから
ということに尽きるのかな、と。で、やはりキーなのは2の「儲けたい」ということで、1はその前提条件になるんだけど、大多数は将来ゲットでいるかもしれない2を1でリザーブするために申請されている。
で、著作権。これは特許や商標と違って、いちいち申請しなくても何かを「著作」した時点であまねく発生する権利というのが、便利であり厄介でもあるんだよなぁ。ちなみによく見る「(c)」とかのコピーライト表記だけど、あれって法的な意味は一切ないんだよね。著作権というものが効力をもつまでの歴史で生まれた因習に過ぎない。だって、著作権は著作した時点で発生するんだから。あっても無くても一緒ということ。
で、企業が著作権を気にするシーンというのも、基本的には先と同じなんだけど、著作権ってやつがあまりにあまねく存在しているので、ちょっと気をぬくとすぐに侵害しちゃってたりするんだよね。ほんとに、気にしだすと業務ができなくなってくるわけ。だけど、法律ってやつはさすがその辺りはたいへんよくできていて、例えば次のようの例の場合は著作権法上はOKになる。
【著作権ケーススタディ:東京タワーTシャツ】
Q:東京タワーのTシャツを作ってイベントで配りたいんだけど、著作権法上で大丈夫?
A:以下の条件をすべて同時に満たさなければ大丈夫。
1.東京タワーだけをフィーチャーする場合
2.東京タワーに創作性がある場合
3.有償で提供する場合
例えば、1は東京タワーの手前に他の建物や人や動物etc...がいれば「だけ」って要素が取れるのでOKだし、2は創作性があると考えるのが普通だろうからスルーするとして、3は無料で配るならOKと。有料で配る場合でさえも、さっきの1の条件をクリアにすればOKになる。
また、著作権の有効期間は、
・著作者が人間の場合
→著作者の死後50年。
・同法人の場合
→完成してから50年。
なので、これのチェックも忘れずに。
で、この問題ってさ、特に業務上で発生した場合、突き詰めると裁判沙汰になったときに勝てるかどうか? なんだよね。そこまで行かなくても、異議申し立てして自分の主張を通せるかどうか、とか。ただそれって絶対的なセオリーとかはなくて、すごい複雑でそしてあいまいなんですよ。著作権といっても上記のようにいろんな要素が絡んでくるから。あと、あまりにあやふやな権利であるためにすべての勝敗のパターンが判例として出揃っていないわけ。一つの裁判の結果で、それまでは当たり前だった法的解釈が覆っちゃったりする。そういえば、メリケンがディズニーの利権を守るために著作権法を改正しちゃった、なんて事件もあったなぁ。
一方、まだまだ黎明期のBLOG界隈に視線を移すと、裁判沙汰になって負ける例ってあまりないんじゃないだろうか。ほとんどが情状酌量にすらならないレベルじゃないかなぁ。というか、わざわざ目くじらたてて訴えてくる企業はないよね。それくらいBLOGってのはまだまだ社会的影響力があまりにも極弱。文句つけてくるとしたら、ディズニーとかに代表されるイメージキャピタルで成り立ってる企業くらいかなぁ。
なので、まだ社会的に影響力があまりにミニマムなBLOG界で著作権についてあまり気にし過ぎるのってどうかと思うんですよ。自分の首を真綿で占めるようなもんですよ。せっかく目の前に面白フロンティアが広がってるのに、なぜこの山は登っちゃいけないとか、あそこの沼は危険だから絶対入るな、とかそういうことになるんでしょうか。全然意味ない。そんなことじゃ、将来の群雄割拠もゴールドラッシュも夢のまた夢。
とはいえこの記事で言いたいのは「著作権法違反をしよう!」というアジテーションではないし、仮に著作権なんぞまったく気にせんでええんじゃ~ぃ、みたいな空気が蔓延してしまうと、そのうち社会問題化して国家権力に見せしめ的に吊るし上げられるBLOGとか出てきちゃうかもしれない。けど、それはそれである意味BLOGというムーブメントの勝ちでもあるわけで。その過程で各社のBLOGサービスの規約を変えちゃうぐらいの判例が出ちゃう可能性もあるわけで。
要は、一人ひとりの自立したバランス感覚が必要かな、と。仮にも一つひとつのBLOGも「著作物」であるわけだし、みんなが右向いたから俺も右とか、みんなが左向いたらから俺も左とか、そういうのだけはやめてほしいな、と。
気持ち悪いので。
思うのが、ちょっと過剰に気にしすぎじゃないかなぁ、と。
仕事で特許出願や商標登録に関わることがままあるんですが、一担当者としては、ただでさえ忙しいさなか、なんでこんなメンドいことをわざわざやんなきゃいけないの? と思うわけ。で、そういうときに考えたり諭されたりするのが、そもそもなぜ企業が特許や商標を欲しがるのか? ということ。
それは、
1.作ったネタをパクられたくないから
2.そのネタで最大限儲けたいから
ということに尽きるのかな、と。で、やはりキーなのは2の「儲けたい」ということで、1はその前提条件になるんだけど、大多数は将来ゲットでいるかもしれない2を1でリザーブするために申請されている。
で、著作権。これは特許や商標と違って、いちいち申請しなくても何かを「著作」した時点であまねく発生する権利というのが、便利であり厄介でもあるんだよなぁ。ちなみによく見る「(c)」とかのコピーライト表記だけど、あれって法的な意味は一切ないんだよね。著作権というものが効力をもつまでの歴史で生まれた因習に過ぎない。だって、著作権は著作した時点で発生するんだから。あっても無くても一緒ということ。
で、企業が著作権を気にするシーンというのも、基本的には先と同じなんだけど、著作権ってやつがあまりにあまねく存在しているので、ちょっと気をぬくとすぐに侵害しちゃってたりするんだよね。ほんとに、気にしだすと業務ができなくなってくるわけ。だけど、法律ってやつはさすがその辺りはたいへんよくできていて、例えば次のようの例の場合は著作権法上はOKになる。
【著作権ケーススタディ:東京タワーTシャツ】
Q:東京タワーのTシャツを作ってイベントで配りたいんだけど、著作権法上で大丈夫?
A:以下の条件をすべて同時に満たさなければ大丈夫。
1.東京タワーだけをフィーチャーする場合
2.東京タワーに創作性がある場合
3.有償で提供する場合
例えば、1は東京タワーの手前に他の建物や人や動物etc...がいれば「だけ」って要素が取れるのでOKだし、2は創作性があると考えるのが普通だろうからスルーするとして、3は無料で配るならOKと。有料で配る場合でさえも、さっきの1の条件をクリアにすればOKになる。
また、著作権の有効期間は、
・著作者が人間の場合
→著作者の死後50年。
・同法人の場合
→完成してから50年。
なので、これのチェックも忘れずに。
で、この問題ってさ、特に業務上で発生した場合、突き詰めると裁判沙汰になったときに勝てるかどうか? なんだよね。そこまで行かなくても、異議申し立てして自分の主張を通せるかどうか、とか。ただそれって絶対的なセオリーとかはなくて、すごい複雑でそしてあいまいなんですよ。著作権といっても上記のようにいろんな要素が絡んでくるから。あと、あまりにあやふやな権利であるためにすべての勝敗のパターンが判例として出揃っていないわけ。一つの裁判の結果で、それまでは当たり前だった法的解釈が覆っちゃったりする。そういえば、メリケンがディズニーの利権を守るために著作権法を改正しちゃった、なんて事件もあったなぁ。
一方、まだまだ黎明期のBLOG界隈に視線を移すと、裁判沙汰になって負ける例ってあまりないんじゃないだろうか。ほとんどが情状酌量にすらならないレベルじゃないかなぁ。というか、わざわざ目くじらたてて訴えてくる企業はないよね。それくらいBLOGってのはまだまだ社会的影響力があまりにも極弱。文句つけてくるとしたら、ディズニーとかに代表されるイメージキャピタルで成り立ってる企業くらいかなぁ。
なので、まだ社会的に影響力があまりにミニマムなBLOG界で著作権についてあまり気にし過ぎるのってどうかと思うんですよ。自分の首を真綿で占めるようなもんですよ。せっかく目の前に面白フロンティアが広がってるのに、なぜこの山は登っちゃいけないとか、あそこの沼は危険だから絶対入るな、とかそういうことになるんでしょうか。全然意味ない。そんなことじゃ、将来の群雄割拠もゴールドラッシュも夢のまた夢。
とはいえこの記事で言いたいのは「著作権法違反をしよう!」というアジテーションではないし、仮に著作権なんぞまったく気にせんでええんじゃ~ぃ、みたいな空気が蔓延してしまうと、そのうち社会問題化して国家権力に見せしめ的に吊るし上げられるBLOGとか出てきちゃうかもしれない。けど、それはそれである意味BLOGというムーブメントの勝ちでもあるわけで。その過程で各社のBLOGサービスの規約を変えちゃうぐらいの判例が出ちゃう可能性もあるわけで。
要は、一人ひとりの自立したバランス感覚が必要かな、と。仮にも一つひとつのBLOGも「著作物」であるわけだし、みんなが右向いたから俺も右とか、みんなが左向いたらから俺も左とか、そういうのだけはやめてほしいな、と。
気持ち悪いので。