昔ほどではありませんけれども公文教育研究会では常時指導者募集をしています。
インストラクター制度も様々に形を変えたり保障範囲を広げたりしているようです。
で、時折このブログにも「やってみたいが・・・・・・」というようなご相談が寄せられることがあります。
その中に先日、生涯現役というのは魅力的だというお話がありました。
そうそう、経営者というのは定年があるわけではないし
広告ビデオなんかで高齢の指導者がニコニコしてたりするのをみると、楽しそう、でもね。
仮に、仮に、ですよ、一ヶ所で50年公文教室を続けている指導者がいたとして
そこの教室の生徒というのは現在何人いて、開始当時は何人でピーク時に何人?
そして現在は?というデータを研究会が公開していますか?
研究会発足当時から現在に至るまでの全国各指導者の実績データなんか
絶対に公開されることはないですよね。匿名であっても。
10年、20年に渡って、一ヶ所でコンスタントに生徒数を維持するのは無理なのです。
なぜかと言うと、教室に通える範囲の子ども達は順次育っていくから。
仮に範囲内のこどもの半数が入会していたとしても10年後には大半が高校生になり
そのあとその地域に新たな子ども達が生まれるまで何年間か
子どもの数が少ない状態が続きます。
どれほどチラシを撒いても、子どもが少なければ入会してくる子は少ないわけです。
そこを凌いで世代交代となってようやくポツポツ新入生があるかもしれませんが
少子高齢化が進む現在、子どもの数は減り続け、
各種進学塾でも幼児・小学生からの囲い込みに懸命です。
そんな中で、私自身もいまだに個人の教室を開いているので生涯現役は不可能とは申しませんが
これはあくまで趣味・ボランティアの範囲です。
いまも何人かの生徒や保護者とワイワイやっていて楽しんでいますが
仕事として収入があるかというと赤字(持ち出し)にならない程度で
稼ぎにはなり得ません。ですから、実質的には現役とは言い難いですね。
ダンナの年金やら何やらで一応生活には困っていないから遊んでいられるわけです。
ということで
時間とお金に余裕がある方なら公文の指導者というのは面白いですけれど
生活がかかっているいる方にはお勧めしかねます。