
安田さん、帰国後初会見 拘束時の様子語る内戦下のシリアで約3年4か月にわたって武装組織に拘束され、先月解放されたフリージャーナリストの安田純平さんが2日、帰国後初めての記者会見を行い、武装組織から「日本政府に身代金を要求する」と言われたなどと拘束時の様子を話した。
安田さんは2015年6月にシリア北部のイドリブ県で武装組織に拘束されたが、先月、約3年4か月ぶりに解放され帰国した。
安田さん「今回、私の解放に向けてご尽力いただいたみなさん、ご心配いただいたみなさんにおわびしますとともに、深く感謝申し上げたいと思います。本当にありがとうございます」「私自身の行動によって、日本政府が当事者にされてしまったという点について、大変申し訳ないと思っています」
2日午前11時から日本記者クラブで会見した安田さんは冒頭、謝罪と感謝の言葉を述べた。安田さんは拘束中、何度も移動を繰り返し、狭い部屋に閉じ込められて身動きを許されなかったこともあったなどと、様々な嫌がらせや虐待を受けたと訴えた。これに対して安田さんも20日間にわたってハンストを行ったという。また、武装組織側は日本政府に身代金を要求すると話したという。
安田さん「(2015年)7月下旬に日本政府に金を要求すると言われた。この時点で正式に人質であると言われた」「武装組織は(身柄の引き換えとして)金銭とか特殊な武器のリストを送った。日本側からは武器の提供は無理である、金を払う用意はあるという言い方をしてきた」
安田さんはまた、いわゆる自己責任論について、「紛争地に行く以上、当然自己責任で、そこで起きることは自業自得だと思っている」と述べた。その上で、政府に対しては「非常に難しい中で努力を続けてもらい、不満に思うことはなく、やれることをやってもらった」と述べた。