＜韓国＞朴前大統領逮捕 検察「権限使い企業から金品受領」2017年03月31日 09時12分
【ソウル米村耕一】韓国検察は３１日未明、朴槿恵（パク・クネ）前大統領（６５）を収賄などの容疑で逮捕した。ソウル中央地裁が審査を経て逮捕状発付を決めた。ソウル中央地検で待機していた朴容疑者はソウル郊外の拘置所に移送された。韓国での大統領経験者の逮捕は１９９５年末に盧泰愚（ノ・テウ）、全斗煥（チョン・ドゥファン）両氏が収賄などの容疑などで相次いで逮捕されて以来２２年ぶり３人目となる。
ソウル中央地裁は事案が重大で、かつ証拠隠滅の恐れがあるとの検察の指摘に対し「主要な容疑について一定の説明がされ、証拠隠滅の恐れもある。逮捕の必要性、相当性が認められる」として前大統領の逮捕を認めた。
テレビ各社は乗用車で拘置所に移送される朴容疑者が硬い表情で前方を見つめる様子を放映した。拘置所入り直前までは朴容疑者には警護がつくが、拘置所内での待遇は他の収容者と同様になるという。
朴容疑者の逮捕状発付の審査は３０日午前１０時半、ソウル中央地裁で始まり、朴容疑者は１時間の昼食休憩を挟み７時間以上の審問を受けた。聯合ニュースによると、朴容疑者は収賄容疑に声を荒らげて反論。弁護側は大統領を罷免され政治生命が絶たれた朴容疑者を逮捕するのは残酷だとも主張した。
検察は５月の大統領選への影響を考慮し、選挙運動期間が始まる４月１７日より前に起訴する方針とみられる。
韓国検察は２７日、「強大な大統領としての地位と権限を利用し、企業から金品を受け取るようにしたり、企業経営の自由を侵害したりするなど職権乱用的な行動や態度を見せており、事案は極めて重大だ」として逮捕状を請求していた。
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